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2019年 12月

24時間、1日の生活の充実が豊かな育ちに

2019/12/12

「24時間、1日の生活の充実が豊かな育ちに」。わいらんのブログに、こんなフレーズが見られます。この意味を解説したくなります。1日が充実するって、どういうことでしょう。

千代田せいが保育園に限らず、子ども主体の保育を目指す日本の保育指針や幼稚園教育要領、あるいは海外のモデル的な良質な保育は全て、子どもの遊びを重要視します。ですから、生活の中の中心は「遊び」です。

一方、子どもを取り巻く環境(夜の光、睡眠、栄養、メディア、少子核家族社会、生活リズムなど)が急激に変化してしまったことで、子どもの発達が脅かされています。

生活を充実させるためには、ホモ・サピエンスが獲得した生得的なものが自然に発現される環境を取り戻す必要があります。その環境とは、人類がずっとそうであったように、子ども同士の関わりが豊かな人的環境であり、昼夜の自然のリズムとシンクロした身体を取り戻すことにあります。

具体的には、0歳〜2歳が一緒の保育室、乳児と幼児が触れ合う生活、適切な睡眠と運動、覚醒のリズムある生活、感覚と神経基盤が統合されるような運動、栄養バランスの良い食事、心理的に安心できる親子関係とそれを支えるアロペアレントなサポート。

だからこそ、ちっちとぐんぐんが同じ部屋で生活し、幼児が過ごしたい部屋で過ごせるオープン保育を進め、お昼寝と夜の睡眠バランスを整え、夜ぐっすり眠る習慣を作り、早寝早起き朝ごはんを大切にし、ネットを張り巡らせた運動スペースやトランポリン、スイング遊具で感覚統合を図り、皮膚接触が起きる相撲やじゃれ遊びや鬼ごっこを普及させ、お囃子など打楽器を多く取り入れたリズム音楽を大切にしているのです。

今後さらに、砂場遊びで皮膚感覚の刺激を増やし、縄跳びなどの跳躍運動を取り入れ、あやとりやお手玉、独楽回しやけん玉などで手指の巧緻性と身体の身のこなしを連動させます。

このような遊びと生活づくりが、豊かな育ちへと子どもを導くと信じています。大人の共感的、応答的な対応の重要性も必要です。その意味はまた述べたいと思います。

【短期連載】 睡眠のお話  10

2019/12/11

■睡眠はオーダーメイド!まずは相談を!

先日、家庭の都合で私が子どもたち二人を寝かす担当になったのですが、改めて思ったことは「知らないで苦労している」「知らなくて損」(妻)ということが睡眠にはあるなという事でした。「1、2分で入眠する娘」「10分で寝てくれる息子」 これが、我が家の子どもたちの最近のルーティーンです。

ただ、この睡眠を理解するうえで重要なのが、「子ども理解」のように思うのです。その子にあったルーティーンがあるのです。冒頭にオーダーメイドと書きましたが、実は胎児期にどうゆう生活リズムであったかというお母さんの働き方にも子どもの睡眠は影響をしています。また、遺伝的な影響も大きい。このような様々な知識をすべて学ぶことはできますが、客観的に「家の子にとってのリズムは・・・」と思う方はぜひ相談をしてください。 睡眠は思っているほど深いです。また、これらを正そうと変えるのには長い期間がかかります。気長にゆっくり作っていくことも忘れないようにしましょう。  ヒントというか参考になることは、依然渡した小さな小冊子に書いてありますので、この機会にぜひ読んでみてください。

 

⚪睡眠についての連載は一旦ここまでにします。今後はお家での夜の過ごし方などを個別にお話をしていきたいと考えています。お知らせなど掲示致しますので、ぜひご興味のある方はお話をしましょう。

【短期連載】睡眠のお話 9

2019/12/09

■睡眠と性の関係

睡眠には、成長、学習、休息、心と簡単に影響のあるお話をしました。

10年前に睡眠の勉強会に参加した時の記憶を思い返すと、最近の子どもは体の成長が早く、小学生でも高身長や生理の早熟、胸が大きくなるなどが増えてきています。これは、睡眠によるリズムのバランスの崩れが成長に影響を与え、結果的にそれらを利用する悪い大人が子どもの非行や犯罪に巻き込まれることにつながっているというお話が印象に残っています。 簡単に言うと、体が大きくなるのと心の成長がバランスよく育っていないことで、性的な体からの欲求に心が追い付いていないことで、犯罪になることが少年犯罪の研究からもわかってきており、成育歴に睡眠の乱れがあったとのことです。  これが、はっきりとしてエビデンスとしてもわかってきており、寝ている間にでているあるホルモンが幼少期や学童期に生殖器の発達を一時的に遅らせている効果が見つかっています。犯罪だけではなく、生殖器の発達を遅らせる理由が進化の過程で必要な期間なのでしょう。

※詳しく知りたい方は、小林先生に声をかけてください。

■次回は、睡眠はオーダーメイド!まずは相談を!をお話しします。

【短期連載】睡眠のお話 8

2019/12/07

■ トントンは子どもが寝なくなる行為です。

赤ちゃんはとても有能なのです。行動に理由があると言われています。

例えば、夜泣き。 生後6、7ヶ月頃になると睡眠のリズムが安定してくると言われます。この時期に例えば夜泣きすると、鳴き声に不穏になる心理状態の特にお母さんやお父さんは心配になり何かしてあげようとします。オムツを変えたり、トントンしたり、抱っこしたり。。。 これがいけない。と言うわけではありません。ただ、このように夜泣きしたら『これかな』と色々とやっている親の行為が実は覚醒を促していたり、他者の働きがないと寝れない子になっていく事を知っておいて欲しいのです。

大人もトントンされて心地良いのでしょうか?その行為の連続が心地よさではなく、寝るための行為として必要な感覚になり、子どもは有能ですからその感覚を必要とする体へのなっていきます。『自分で寝れるのにー』と赤ちゃんが泣いているのに、トントンされているかもしれません。

全く必要ではないと言うわけではないです。でも、『あっ。寝そうだな~』と言う時に①深く寝るまでもう少しだ!とやり続ける ②トントンをやめて自分で寝てごらん  という2つを比べていただくとわかりませんか? わらすでも、誰かいないと寝れない。トントンが必要という子もいます。なので、『あっ。一点見つめたな~』『あっ寝そうだな』となったらあえて関わらず自分で寝れるように見守ります。

トントンがいけないというわけではありません。ん?と思ったかた小林先生に声をかけてください。

 

☆次回は、(ちょっと外れますが) 睡眠と性の関係をお話しします。

【短期連載】睡眠のお話   7

2019/12/05

睡眠のお話 1からご覧ください。

 

■ 寝るときに赤ちゃんが感じる光の明るさはどれくらい?

 

これは、赤ちゃんからお話を聞いたわけでもないのであくまでも、実際にあった多数の事柄から『そうなのかも』というお話です。

生後4ヶ月の男児の家庭で夜泣きが本当に大変なところ、相談に来た夫婦がいました。赤ちゃんの眠り研究所では、パパ、ママ向け講座をしていた会にも参加されたそうです。 講座で聞いたことを早速実践。でも、寝室を真っ暗にしても夜泣きをする。なかなか改善を感じられないでいるなかで、お父さんが気づいたそうです。 寝室を見回したら真っ暗なのに明かりがあることに、、、

それは、、、『エアコンの待機電力の表示』だったそうです。  『えぇ!!?あのテレビとかのポチっと小さなのが光!!!!?』と聞いたときはびっくり!でも、実際に黒テープで隠したら夜泣きが日に日になくなったとのこと、、、

 

たしかに、あの光は文明によってつくられた人工的な物です。人は長い長い年月のもとに進化をして誰しもが同じような発達を遂げていきますから、この数十年の内に現れた光を赤ちゃんは感じ取っているという風にも考えられます。  やはり、現代で睡眠が大きな問題になってきているのは、光という環境。このような環境での育ちから、睡眠の質が下がり、成長はするけど心のバランスが崩れているという考えが見られ始めています。

 

☆次回は、トントンは子どもが寝なくなる行為です。を紹介します!

【短期連載】睡眠のお話  6

2019/12/03

睡眠のお話1からご覧ください。

 

■6歳まで!出きる時期は今だけ!を紹介します。

睡眠による学習と心のお話をしましたが、実は『脳を休ませる』と言うのも睡眠の大事な役割です。生理的早産で生まれてくる人間は生まれてから脳を大きく成長していくのですが、成人と同じ脳の大きさになるのは今の乳幼児期から学童期前半だけです。

覚醒している、起きていると脳は働きます。子どもは巧ましく、意欲的ですから車で言うとエンジンがフルスロットル。 でも、フルスロットルでは焦げてしまったり、ガタガタ振動だらけ。。。これでは成長するにも負担がかかりますね。 リラックスは普段の生活の中でもとても大切な行為です。なので、休息を大切にすることは大事のですが日本人は特に勤勉な民族的要素もあるためにリラックスへの価値が低くなり勝ちにもなります。子どもの睡眠時間がワースト1になるのもそのようなことが原因の1つなのかもしれませんね。

☆次回は、寝るときに赤ちゃんが感じる光の明るさはどれくらい?を紹介します!

【短期連載】睡眠のお話  5

2019/12/01

睡眠のお話 1よりご覧ください。

■早寝よりも①早起きを!そして、②朝御飯を! これがないと寝られない。

ここでは、エビデンスや専門用語は少なくと書きましたが、寝る仕組みを簡単にお話しします。

人は目覚めるときに朝日の光を通して体内時計を作ります。目覚めるために身体ではセロトニンという目覚めホルモンがでます。このホルモンが実は寝ることに大きく影響をします。 夜になると眠くなるのが自然な身体の働きです。この眠くなるのにもホルモンがあり、眠りに誘うメラトニンというホルモンが身体の中で分泌されるのですが、早寝をするために必要なメラトニンは実は目覚めホルモンのセロトニンから作られるのです。 つまり、朝早く起きることで分泌されるホルモンを材料にして眠りのホルモンを作っているのです。なので、大事なのは『朝早く起きること』になりますね。 まずは、夜に眠くなるための早起きによるセロトニンを分泌させ、それが寝るリズムに繋がることを仕組みとして覚えておいてください。

しかし、早起きすればセロトニンが出るのかというと実はセロトニンを作るための材料が必要です。必須アミノ酸のトリプトファンという物です。肉やゴマなどの食品に含まれており、これは食事でしか摂取することができません。つまり、朝御飯が重要なのです。  朝は忙しくなかなかメニューが変わらないといわれています。なので、朝御飯のメニューを菓子パンなどに片寄らずにする事が健康なからだの基礎になると食育や栄養学の最近のアプローチにもなってきています。

詳しく聞きたい方は小林先生に声をかけてください。

 

☆次回は、6歳まで!出きる時期は今だけ!を紹介します。

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