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2020年 2月

第4回 マムズ・サロンより

2020/02/25

「これからの保育園入園を控えているため、それに向けての生活リズムの心構えができた。夜泣きのタイミングやその改善方法が知れてよかった。常夜灯NGがわかったのは、とてもよかった」

今日の参加者の感想です。保育園生活が始まるというのは、育児休業中の保護者の方も仕事が始まることになるので、子どもの生活リズムも変わってきます。今よりも朝起きるのが早くなり、仕事から帰ってきて晩御飯を食べさせてお風呂に入って、8時半にはお布団に入って電気を消して・・そうした生活リズムを作っていくために必要な準備がとっても大切な時期です。それをどのようなことから始めたらいいのか。今回はその「逆算マネジメント」のコツを中心に、ポイントをまとめるような会になりました。

理想の睡眠サイクルになるまでのポイントを、私なりに、まとめてみました。

(1)夜の睡眠は10時間から11時間が必要。

これは0歳から小学生になるまで同じです。夜の睡眠時間を10時間確保しようとしたら、朝7時に起きても夜9時には寝ないと確保できません。小学校は朝8時15分に着席していることをイメージすると、歩いていく通学時間を考えれば7時何分に家をでる、すると何時にトイレを済ませ、何時に食事を済ませ、何時に起きないと間に合わないか。小学生になるまでを見通して、今から生活リズムを整えるようにしましょう。

(2)逆算マネジメントで生活リズムを作ろう。

朝起きる時間が決まれば、そこから11時間の睡眠を確保するには何時に寝る必要があるか。夜8時か8時半か9時か?そこから逆算すると、何時に布団に入るか。ツンツン・ごろこごろ・心のスキンシップの時間を考えて何時に食事を済ませるか。何時に夕食の準備を始めるか。何時に保育園にお迎えに行くか。

(3)お昼寝の時間を補って11時間にするのではない。

夜の睡眠は特別であり、それ自体として確保しないといけない。足して11時間になればいいというものではない。夜の睡眠が確保できるように、お昼寝は調整すること。

(4)お昼寝を短くして夜が良く寝るならそれでいい。

3歳ぐらいまではお昼寝をしても夜ちゃんと11時間寝ることができる。4歳以降から昼寝が長過ぎると夜の睡眠が短くなってしまうリズムの崩れがあるなら、お昼寝は短く、あるいは無くしたほうがいい。そこには個人差があるから、一概に何歳だからとか何時間だからということはできない。

(5)日本人は世界の中でも睡眠時間が短い。

子どもも短い。子どもがよく寝ている国は北欧とニュージーランド。北欧は学力も高い。睡眠と生活リズムと学力の高さにも相関関係が見出せる。中学生も夜9時には寝ている。単に勉強時間が長ければ学力が良くなるという関係は疑わしい。

(6)夜の睡眠の質が高いと、昼間の活動や学びの質も良くなる。

学校での学習の質が高くなり、脳の集中力とか、主体的に考えることなどの質と影響する。

(7)睡眠には質の違いがある。

最初の深い眠り(ノンレム睡眠)の時に、成長ホルモンなどが出る。明かりの影響が最初の眠りの質を貶める。睡眠は単なる休憩ではない。脳を育て、知識を定着させ、神経細胞を整えるなど、多様な役割がある。

(8)夜の睡眠をよくするには24時間の生活リズムが大事。

午前中に活発に活動する。脳は10時から12時にもっとも活動できる。夕方から脳は眠りたいタイミングに入る。

(9)寝る部屋は基本、真っ暗にすること。

常夜灯は不要。夜起きて何かするときだけ。エアコンや空気清浄機の電源の点灯や、加湿器のほの赤い灯などもタオルをかけて口のところだけ開けて使う。

(10)眠るホルモンの分泌を妨げる青白の光

昔のブラウン管テレビと今のとは光の性質が異なり、青色や白色が多いので子どもの脳は、それに依存するようになり、覚醒させてしまう。その光の影響はテレビよりもスマホ、スマホよりもタブレットの方が影響は大きい。

(11)小児科学会は、いつであろうと2歳まではテレビはNG。

これは世界の常識になっている。日本はいつの間にか忘れられているかも。もし見るなら親子で双方向性を保つように見ること。子どもが受動的に受け身で見るだけはよくない。

2月と3月のMam’s Salon日程 決定

2020/02/12

「Mam’s Salon〜赤ちゃんのぐっすり睡眠のために」の

2月と3月の日程が決まりました。

2月25日(火)と3月6日(金)です。

いずれも時間は10:30〜11:30

保育園に10:20分にお集まりください。

場所は、園からすぐそばの「海老原商店 2階和室」です。

Mam’s Salon 45

 

 

 

健康④アートとしての身体表現

2020/02/08

階段に飾ってある吾妻橋に、赤い色を塗るのを手伝ってもらいました。今日8日土曜日の午後。

◆青木尚哉さんからの嬉しい提案

昨日7日(金)の午後、ダンサーの青木尚哉さんと海老原商店でこんな話になりました。「保育園の子どもたちに、身体表現を楽しむ機会を作りませんか」。こんな嬉しい提案はありませんから、すぐにお受けしました。ダンスといっても、音楽に合わせて、誰かが決めた振り付けを覚えて踊るようなダンスではなく、自分の身体感覚をたよりに、アドリブで身体を動かすようなダンスです。それが自己表現であり、他者へのコミュニケーションになるようなものです。

私「青木さんのダンスを先生や保護者の方にどう言えばいいですか」

青木さん「小学校でもやりました。子どもの方がすぐに理解してくれます。身体表現、アーティスト、コミュニケーションの3要素が入っているんです。これは学校の体育とは違うもので、身体の動きの楽しさを感じてもらえるでしょう」

(7日に行ったワークショップ。海老原商店から和泉橋を渡り、秋葉原駅へ。青木さんのFacebookから。スキンヘッドの男性が青木さん)

青木さんは独自に開発したメソッド「ポイントワーク」という方法で作品をたくさん創作しており、小学校や公共施設など全国各地でワークショップを開いています。16歳でダンスを始め、ジャズダンス、クラシックバレエ、モダンダンス、ボディーワークを経て、現在のアートプロジェクトに至っています。

◆アートとしての身体表現と健康の関係

このような身体とアートの関係を考えると、教育「健康」の領域が「表現」と重なります。それは身体にとっての「美」の要素が架け橋になって、他者と何かを伝え合う関係を作ることができるという道筋です。「表現」の話は、今月の後半にまた取り上げますが、身体表現から「身体と心の健康」を育むという保育もあることに言及しておきましょう。幼稚園の教育要領や保育所の保育指針にも、次期の改定で取り上げてもらいたいものの一つです。

身体表現を通じた教育は意外と古くからあります。踊りやダンスの形があってそれを学ぶというものではなく、身体を通じて内面の精神性を表す、あるいは解放する方向性です。その「表現」は表す世界が外にあるのではなく、身体という内にある世界だと考えれば、美術史の流れとなんら変わることがありません。

今月、中旬ぐらいにわいわい・らんらんさんと青木さんとのコラボレーションが実現する予定です。

健康③乳幼児期の運動と体力について

2020/02/06

◆子どもの「運動能力」って何が育つといいんだろう?

入園以来、私は保護者の皆さんに「子どもが自分の体を思いどおりに動かせるようにさせてあげたい」とお話してきました。自分がこうしたい!と思ったらそれができるようになってほしい、と。そのために、それぞれの発達の過程にあった運動ができる環境をできるだけ用意してきました。赤ちゃんから就学前の子どもたちが、十分にその力を発揮できるような環境です。では、その運動能力とはどんなものなのか、ちょっと分入ってみてみましょう。

運動能力に関係する言葉、よく使われる言葉をまず整理してみましょう。

◆「体力」とは色々な身体的な器官の機能のこと

遠くの公園まで歩いて行けたとか、活発な運動をしてもあまり疲れなくなったとか、風邪をひきにくくなったとか、そうしたことがあると「体力がついたなあ」などと言いますね。この「体力」とはなんでしょうか。私たちは腕力とか走力とか、個別の話ではなくて、全体的な身体の育ちをイメージすると思います。発達の専門用語を紐解くと、次のように書いてあります。

「運動能力の基礎となる身体諸器官の機能を体力と呼ぶ。筋力、敏捷性、平衡性、持久力、瞬発力・・などからなる」(発達心理学辞典)。

この定義によると、いろいろな器官の機能がよく発達することのようです。それが発達する仕組みは、生まれる前から携えてきた潜在的な力(持って生まれた力)と、生まれた後で、その器官を使うことで伸びていく力が合わさって形成されていくことになります。私たちのできることは、後者の「生まれた後で、その器官をよく使うような機会をちゃんと用意すること」になります。では、この「ちゃんと」とはどんなことでしょうか。それは、それぞれの身体的器官がちゃんと働くような環境のことでしょう。そのポイントは、あくまでも子どもが「思わずやりたがるような環境」です。

◆運動技能を育てるには

もちろん体の中の、消化器官や呼吸器官、循環器官なども、ちゃんと働くことが大事です。これも広い意味での身体的運動で、健康の基盤になります。生きていく生命維持活動そのものですね。生命の保持そのものの機能ということですね。ある程度の負荷と休息のリズムを必要とします。よく言われるように、適度な運動とバランスのいい食事、そしてストレスの少ない生活です。ただ今日のテーマでいう「運動」は、もう少し狭い意味での身体的な運動です。いわゆる「運動技能(スキル)」です。技能ですから、生まれた後で習得できるもの、学習で身につくものになります。辞典をみてみましょう。こうなっています。

「運動技能(スキル)は、運動形態の実行能力、または個人に定着した習熟能力。運動遂行能力のこと。いくつかの下位技能(部分機能)が有機的に統合され、時間的、空間的にまとまりを持って遂行される」

私はこれを「やればやるほど、上手になっていく身のこなし」という言い方をしてきました。これは機能の種別としては筋力、持久性、柔軟性、平衡性、俊敏性などの要素に分けられます。これらの中で乳幼児に必要なのは、これらの他に目と手がスムーズに連動するなど協応性が大切になります。

◆生活の中で身につく「習慣的技能」

さて、このように、いろいろな運動技能を考えると、現代の「便利な生活環境」の中では、意識して計画しないと経験できないものがあります。例えば、高いところに自力で登る、降りる、地面に手をついて体重を支える、地面を蹴って跳び上がる、上下逆さまになる、といった動きです。これらは昔に比べて極端に少なくなっていると言われています。これらの運動技能は毎日の生活の中で「習慣的技能」と言われることもあります。体全体の動き(粗大運動)だけでも歩く、坂や階段をのぼる、走るなどいろいろありますね。手指の運動(微細運動)もスプーンや箸などの食具を使うこと、歯磨きや衣服の着脱、お絵かきなどもそうです。

◆遊びの中で育てたい「知覚的技能」

このような動きを生活の中に取り入れることが大切ですが、もう一つ大事な運動の領域があります。それは「知覚的技能」と連動するような運動です。粗大運動なら「鬼ごっこ」がわかりやすいでしょう。どのようなことかというと、刻々と変化する状況に合わせて、自分の行動を目的に合わせて変化させることができる技能です。その場合に目で見たり、触れたりといった知覚的な機能を上手に使って、自分の動きを調整します。縄跳びや、ボール運動、けん玉などもそうですね。対象を見たり、触ったりして、自分の身体を調整する必要があります。そこから「知覚的技能」と言います。目隠し鬼なら音を聞いて、ということです。手先を使う微細運動だと、LaQなどのパズル、折り紙、あやとり、コマ回しなども入ります。

健康②心身の安定感が育つこと

2020/02/05

◆健康であることは継続的に安定的であること

私たちは「健康」というと、平凡な言葉なので、この言葉から新鮮なイメージの広がりを感じにくくなっているかもしれません。病気になって初めて、健康であることのありがたさを痛感するものですが、失って初めてきづく平凡さが、いかに生活の基盤になっているか、気づきにくい広い裾野と深さを持っているのが、健康というテーマです。日々の繰り返される生活の中に、しっかりと根付いて機能しているかどうか。それを示すキーワードの一つが、安定感です。

室内の生活も、戸外での活動も子どもたちの姿に安定感を感じるようになってきました。何と比べているかというと、入園してからのこれまでの生活の流れの中で、それが育ち、頼もしくなってきたなと感じるのです。

◆子どもたちの姿に垣間見る「安定感」

安定の反対は不安定ですが、それは心や体の復元力、回復力と関係します。不安定な状態、マイナスの状態になっても、そこから自力で元に戻る力の育ちです。これからの時代には、この力がますます必要になってくる気がします。硬くて動かない安定性ではなく、動的に揺れても倒れない安定性です。弾力性があって、凹んでもまた元に戻る力、大きな力がかかっても折れない柔軟性。そうした力をレジリエンスと言いますが、この要素が育つことが、安定性には欠かせない気がします。幼稚園教育要領も保育所保育指針も、10項目ある健康の「内容」の最初は「安定感をもって行動する」です。

◆子どものレジリエンスの育ち

心の動きを感情で表すなら、「いや〜!ダメ〜!」と嫌がったり、怒ったり、反発したり、拗ねたりしても、気を取り直して「いいよ〜」と、共感したり、なだめたり、優しくしたり、助けたりしています。ちっちもぐんぐんも、その姿をたくさん見ることができます。

にこにこの子どもたちも、あどけない表情の中に、しっかりとした意思を感じる眼差し、自分ならどうしようかなという自省的な顔つきが垣間見られるように育ってきています。満3歳を通過していく子どもたちの自立への歩みは、目を見張るものがあります。この子どもたちが、和泉公園まで歩いていけるようになっているということの中に、実に色々な成長が組み合わさっているのです。

わい・らんの幼児に目を向けると、朝の運動を安心して見ていられる時間が長くなり、ルールを守って遊んだ方が楽しい、ということを実感し始めていることと関係するかもしれません。お集まりで友だちの語りを聞くことができるようになったり、その話し合いの時の落ち着き具合や、背筋の伸びた後ろ姿が物語ります。遊び込んでいる姿に深みを感じさせるのも、またできたものを「見て、見て」と承認を求めてるタイミングや言い方にも、ある種の落ち着きが出てきました。喧嘩したり、いい合いになった後の仲直りまでの過程にも、自分の気持ちを収めていく力の育ちが見て取れます。

ちなみに地震の多い日本の古代の木造建築の技にも、この仕組みが取り入れられています。

◆子どもの育ちの振り返りにも・・

こんな心身の育ちは、ゆっくりとした変化なので、ある定点観測を並べてた時にはっきりとします。成長展では、この1年間の定点観測の姿を並べてみます。この準備そのものが、「組織としての自己評価」の一部に当たります。何を振り返るかというと、子どもの「育ち」を多面的に振り返っているのです。

健康①自ら健康で安全な生活をつくり出す力を養う

2020/02/04

◆健康な心と体を育て、自ら健康で安全な生活をつくり出す力を育む

日記にこのタイトル?と思われるかもしれませんが、とても大切なフレーズなのでみなさんにお伝えしたいのです。これは日本の幼稚園教育要領や保育所保育指針での、幼児教育の領域「健康」のひとつです。

◆心も体も解放される体験

今日は、午前中の散歩でこんな場面がありました。ちっち組とぐんぐん組は今日のクラスブログにあるように、和泉公園へ行って「外の空気を吸いながら、広い場所で思い切り体を動かして」遊びました。子どもたちの弾けるような笑顔が眩しくて、まさに立春にふさわしい戸外遊びができました。子どもたちは「心も体も解放される感じ」を体験していて、確かに貴重な経験です。このような経験は「健康な心と体を育てる」ことになります。

◆にこにこ組も初めての和泉公園への散歩

さらに、こんな場面もありました。にこにこ組も今日、初めて和泉公園へ行きました。そこでは、広い芝生を走り回り、2種類の滑り台がついた大型アスレチックで遊びました。また列を作って歩道を歩き、階段を上り下りして、さらに途中にある色々なものを目に留めながら園と公園の往復ができたのです。これだけ体力もつき、しっかりとした足取りで、つまづいたり、転んだりもしません。

滑り台を安定した姿勢で滑ること。階段を上り下りするとき、手は手すりだけを支えていること。上手にネットをよじ登れること。手足の四点をうまく交互に動かす握力と支持力が育っていること。長い平均台のような棒にまたがり「いざる」動きができること。前後に揺れるワンちゃんの乗り物を上手に乗りこなすこと。数え上げるとキリがないほどですが、様々な動きを楽しんでいました。知らない人が見たら、しょっちゅう来ていると誤解されるはずです。初めての遊具のはずなのに、自然と遊べるのには驚きました。木場公園の冒険広場での経験も生きているはずです。

また、わいらん組も、朝の運動で画期的な育ちを見せてくれています。ルールを守って安全に体を動かすことができる子どもたちが、それを目指そうとしてくれています。子どもたちによるその伝播力は素晴らしいです。

ちっち組、ぐんぐん組、こにこ組、そしてわいらん組の子どもたちのこの姿から、「健康な心と体が育っている」ことを実感できます。

◆見通し・加減・判断

ところが、もっと嬉しく思ったのは、「子どもが自分でできそうなことの見通しや加減ができるようになっていた」ことです。危険なことはしない、でも、ちょっと難しそうだけど、やってみたい。その間(あわい)の判断力が育っているな、ということを感じました。あるいはこうも言えます。できそうなもの、自分に合うものを環境の中から選び出し、それを使うことで伸びようとしている能力を使っている、と。

私たちは、この子どもの姿をどう受け止めるといいのでしょうか。子どもの育ちをどのように振り返るといいのでしょうか。専門的には、子どもの発達をどのように評価(アセスメント)するべきか、ということになります。

◆自らつくり出す力

実は、こういう時のために、指針や要領は役立つのです。そこで、もう一度、教育「健康」の文を見ていただきたいのです。「健康な心と体を育て」の次の文言です。

「健康な心と体を育て、自ら健康で安全な生活をつくり出す力を養う」

私たちが子どもが健康であるように「教育」して、何を育てるのかというと、ここに書いてあるように「自ら〜つくり出す力」を養うのです。「健康で安全な生活」は、大人が用意するだけではなく、子ども自らが「つくり出す」のだ、と書いてあるのです。この違いはものすごく重要です。健康で安全な生活環境になるように、子ども自身でそれを「つくり出す力」を養うんです。主語が大人ではなく、子どもです。

◆危険回避能力を育む

子どもたちは、自らケガをしないように「危険を回避する力」を身につけていました。ここに至るためには、危ない環境をなくしてケガをしないようにしてきたのではなく、危ない環境があっても、それを選ばない、避けることができる、無理をしない、危なくないように活用するなど、そうした「安全な生活をつくる」ことができるようになってきているのです。

◆自己免疫力を高める

このことはケガの回避だけではありません。病気にならない丈夫な体を養うために必要なことは、免疫力を高めるために罹患して抗体を獲得することで身を守ること。これが基本です。予防接種も同じ発想です。赤ちゃんの頃、病気にかかりながら抵抗力を高めていく(抗体を獲得していく)ことが大事なことなのです。ただ、今注意しなければならないコロナウイルスのように、自己免疫がない、危険な病原体には「罹患しないこと」が最優先ですが、そのような対抗策は例外的であることを認識しておく必要があります。

◆適量を食べ、休息睡眠をとり、オムツがとれ、衣服が脱ぎ着でき・・

さらに対象を広げれば、健康な生活を作る力は「早寝早起き朝ごはん」の生活リズムを自らつくり出すことでもあります。「いっぱい・ちょっと」など食事の適量を自ら知ること、朝食をしっかり摂れる食欲が朝からあること、お腹空いたという感覚があること、疲れたら休息を自らとれること、眠くなったら心地よく眠りに自分で入れること、そして自ら気持ちよく目覚めること(いつまでも寝かしつけや目覚まし時計が必要ではなく)、朝、排便できること、衣服の着脱が自分でできること、暑いと汗をかいて体温を下げ、寒いと体を動かせば自分の体が体温を上げる仕組みを獲得すること、自分で気持ち悪いと感じて手を洗いうがいができること、・・・どうでしょうか。自らこんな生活をつくり出す力を養うことができたら。保護者会でもお伝えした基本的生活習慣の自立です。こうした身体的な自律(他律ではなく)がコンフィデンス(自信)を育てるのでした。さらに遡ると、その土台づくりが無意識に深く根を下ろした自信(基本的信頼感)を持つことでしたね。

 

 

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