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2020年 5月

「当面は」はいつまでなのか?

2020/05/30

4月11日から始まった休園が今日30日で終わります。また特別保育と今週からの登園準備保育(慣らし保育)も昨日が最後です。この間、日本と世界で起きたことを、今の時点できちんと振り返っておくことが大事なのですが、コロナ対策の緊急事態は一旦「終わり」かもしれませんが、コロナ生活はまだ「始まったばかり」です。しかも緊急事態がまた来ないとは限らない、というよりも「また来ると思っておきましょう」と、専門家会議は言います。実際に北九州市はまた増え始めていますし、それどころか足元の東京でもじわじわ増えてきました。実はすでに「東京アラート」を出す基準になっていそうですが6月1日(月)から、予定通りに第2ステージに入るそうです。このようなジグザク運転が、当分は続きそうですね。

この「当分」とか「当面」は、いったい、いつまでなのでしょうか。

まず、最も短い「当面」は、2週間。新型コロナの潜伏期間です。感染してから発症までの2週間。2週間前の社会の状態と現在を比較して「今落ちつているね。2週間前は8割自粛できていた。だから当面大丈夫」という判断の仕方、思考方法です。じゃあ、5割自粛でやってみよう、4割でやってみよう、と2週間サイクルで緩めていって・・・という作戦です。いつまでたっても「当面」が付きまといます。

私たちは今年の秋ぐらいまでは、なんとなく治療薬が使える状態になっていそうな気になるのですが、どうでしょうか。ワクチン開発は臨床試験を重ねる必要があるので、どんなに早くても来年だそうです。秋には間に合いそうもないと見られています。そうなると、「当分の間」は1〜2年?

これからの保育について、今週、私たち職員は随分と色々な話し合いをしてきました。今年の行事の見通しは、まだ、全く立てようがありません。そもそも、なぜそれをやるのか? この休園期間中に行事の「ねらい」を再確認する検討をずっとしてきました。

保護者の方に集まっていただく行事は、当面はほとんど「分散化」して複数の日にちでやる方法になります。それとどこまでオンラインの組み合わせができるか? 保育参観の時期や方法は? 夕涼み会はどうするか? 年長さんのお泊まり会は? そもそも10月の運動会で体育館を予約しているが、そのまま借りることができるのか? 一園だけでは、どんな状況になっているのか見通せない中で、複数の方法を用意して臨むことしかないようです。保護者参加の行事については、まだ「?」だらけですが、社会が動き出しながら、その様子を見て考えていくしかなさそうです。

園だより6月号を配布しました

2020/05/29

本日29日(金)、園だより6月号を配布しました。

ホームページの「園だより」のコーナーにアップしてありますので、ご覧だください。(パスワードが必要です)

 

園だより 6月号 発行

2020/05/29

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オンライン保育園、終了

2020/05/29

(屋上のイチゴが、季節外れではありながら、みんなの水遣りのおかげもあって、色づき始めました)

オンライン保育園が今日29日で終わります。4回目の親子フラワープロジェクトも、成功でした。お花屋さん、ありがとうございました。長い休園期間でしたが、来週6月からは「オフライン保育園」が再開です。でも、オンラインをやってみて、新しくつながった気持ちや再確認できた思いも感じることができました。とにかく再開にまでたどり着けそうで、少し気持ちが軽くなっています。みんな元気で6月を迎えましょう。

コロナ時代でも保育で変えてはならないもの

2020/05/28

(園だより6月号 巻頭言より)

6月1日から保育園が再開します。25日からの登園準備保育(慣れ保育)で、久しぶりにお会いした方も多かったのですが、皆さん元気に過ごされたようで、ホッとしました。子どもたちも、一旦園生活に戻ってきてくれれば、すぐに元気に飛び跳ねて遊んでくれました。休園であっても、皆さんと少しでも繋がっていたくて、オンライン保育園で「つなぐ・つながるプロジェクト」を実践してみましたが、いかがだったでしょうか。保育園へのスムーズな登園に、ちょっぴりでもお役に立てたのなら嬉しいです。

この約2か月に及ぶ休園の原因である「コロナウイルス禍」によって、失うものも大きく、その影響はこれからも続くわけですが、その一方で「家で子どもと一緒に過ごせていい時間でした」という方や「仕事と子育てが一緒で大変でしたが、こんな経験は滅多にできないから、前向きに頑張りました」という方もいらっしゃって、それぞれのご家庭によって、自粛生活もいろいろだったんだなあ、と思えば当たり前のことに気づかされる今週でした。

日本も世界も大きな傷を負ったわけですが、今なお続くこの渦中にあって、返って「大切なものに気づくことができた」という話もよく聞くようになりました。緊急事態宣言が解除されても「以前と同じ生活には戻れない」「新しい生活様式が始まる」と言われます。これからは、人と人がマスクで遮られ、どこでも物理的な距離をとる生活が続くのだといいます。

ところが、それを保育に当てはめて考えると、変える必要があるものと、どんなに時代が変わっても、保育で変えてはならないものを、しっかりと見極めていくことも大事です。その一つが「子ども同士の関わりの中で育つものをなくさない」ということです。子ども同士の関わりで象徴的な言葉あります。それは「アタッチメント」です。日本語では愛着と訳されますが、本来は「くっつく」という意味です。子どもと子どもがくっつくこと。群れること。肌と肌が触れ合うこと。抱っこすること。先生の膝の上で安心を取り戻すこと。こうした「くっつくこと」ができなくなったら、もはや保育ではありません。

新しい生活様式になっても、子どもが育つために必要な条件まで、変えてしまっていけません。大人と大人がマスクによって、仮に隔てられた感じがしたとしても、心が通じ合うことまでなくしてはいけません。そこを決して見失わないようにしたいと思っています。

6月からの保育について

2020/05/28

来週6月からの保育再開の方針について、事前にお伝えします。

A4で2枚のプリントにまとめましたので、お読みください。

日本小児科学会の見解もホームページで公表されています。

参考になさってください。

2020528 6月からの保育について

 

 

園内ではマスクは使いません

2020/05/27

子どものマスクは必要ですか?

保護者の方から聞かれることが増えたので、園としての考え方をお伝えします。

結論から申し上げると、子どもは園内ではマスクは使いません。

(1)まず2歳以下のマスクは危険なのでやめましょう。

日本小児科学会(上の写真)、米国感染予防センター(CDC)が警告しています。アマゾンも3歳未満のマスク販売をやめました。

020526参考資料(2歳児以下マスク着用)

(2)3歳以上でもマスク着用は衛生上の管理がうまくできません。

千代田区と相談した結果、以下のような運用とします。

・マスクは基本的に「汚いもの」です。しかし、子どもは直に指で表面を触ったり、外して机に置いたり、遊んでいるうちに落としたりします。マスクが返って感染媒体になる可能性があります。

・このマスクの取り扱いがマスクをするときの前提です。つまり、マスクは紐のところだけを触り、いったん口から外したら、自分で家から持ってきた袋(エチケット袋)に、自分でしまい、その後手を洗うこと。そして新しいマスクに自分で付け替えることができること。

・このような使い方は幼児はほとんどできません。したがって園内ではマスクは使いません。ただ、小学校でのマスク着用が習慣になってくなら、年長さんが小学校の生活に慣れるためにハンカチを持っていくのと同じように、マスクをつけた生活を取り入れることになるかもしれません。

・通園の時に、つけてきたマスクは、衛生袋に入れて、園バックにしまっていただくか、お持ち帰りください。そして、お迎えの時に新しいマスクを持ってきてください。

・マスクは「汚いもの」です。そのことを子どもの頃から教えてあげてください。洗えるマスクでも、使い捨てでも、一度付けたものは「汚いもの」だということを共通認識としましょう。

保育園での感染はほとんどないという医学的知見

2020/05/26

(学校や保育園で生活できないことが、返ってこんな悪影響を与えているということをイラスト化したもので、レポートの最後の「COVID-19流行期の子どもの心身の健康」のところで紹介されています)

 

本日5月26日、千代田区から参考資料として届きました。「小児の新型コロナウイルス感染症に関する医学的知見の現状」と題したレポートです。これは長崎大学大学院の森内浩幸小児学科教授と、福岡看護大学教授の岡田賢司福岡歯科大学予防接種センター長がまとめたもので、ニュースでも大きく取り上げられ、注目を集めています。

020526参考資料(コロナ感染症に関する医学的知見)

A4で6ページの簡潔なものですが、私たち保育園関係者にとっては、開園前に正しいリスクを知っておくために参考にしたい内容でした。保護者の皆さんもぜひお読みください。以下に見出しだけ紹介します。

◆疫学

COVID-19患者の中で小児が占める割合は少なく、その殆どは家庭内感染

学校や保育園におけるクラスターはないか、あるとしても稀

◆臨床

小児COVID-19症例は無症状から軽症が多く、死亡例は少ない

小児COVID-19の臨床的特徴

◆検査

SARS-CoV-20cyd1920は鼻咽頭よりも便中に長期間そして大量に排泄される

リンパ球減少、プロカルシトニン高値、D-dimer高値、CK-MB高値に要注意

小児COVID-19の胸部CT初見の特徴

◆治療

殆どの小児COVID-19症例は経過観察または対症療法で十分

急性呼吸不全症例ではコンサルタントや転送のタイミングを逃さない

◆新生児

COVID-19罹患妊娠・分娩において母子ともに予後は悪くなく、垂直感染は稀

新生児感染は重症化の恐れがあるか?

◆COVID-19流行期の子どもの心身の健康

学校や保育施設の閉鎖は流行阻止効果に乏しく、逆にCOVID-19死亡率を高める可能性がある

教育・保育・療育・医療福祉施設等の閉鎖が子どもの心身を脅かしている

020526参考資料(コロナ感染症による子どもへの社会的影響).gif

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