昨年夏と今年の夏、2シーズンに渡って活躍した屋上のプールがきれいになりました。やってくださったのは保護者のお父さん方です。大変助かりました。ありがとうございました。目隠しのシートも撤去し、屋上の床に敷いているクッションマットも外して洗浄してもらいました。また3階のベランダで使う砂場の組み立てと設置もやっていただきました。
なかなか職員だけでは手をつけられなかった屋上の整備ができて、大変ありがたく思います。これで、広くなったスペースを使って、寒くなっても運動や縄跳びなどができそうです。
2020/10/31
昨年夏と今年の夏、2シーズンに渡って活躍した屋上のプールがきれいになりました。やってくださったのは保護者のお父さん方です。大変助かりました。ありがとうございました。目隠しのシートも撤去し、屋上の床に敷いているクッションマットも外して洗浄してもらいました。また3階のベランダで使う砂場の組み立てと設置もやっていただきました。
なかなか職員だけでは手をつけられなかった屋上の整備ができて、大変ありがたく思います。これで、広くなったスペースを使って、寒くなっても運動や縄跳びなどができそうです。
2020/10/30
明日31日のハロウィーンを前に、かぼちゃを使った科学実験をわいらんすい(3〜5歳)の子どもたちと楽しみました。題して「うく?しずむ?」です。
使った材料は、実験をした順番に並べると(写真)バナナ、にんじん、きゅうり、まつぼっくり(乾燥したもの、濡れたもの)、かき、たまねぎ、かぼちゃのおもちゃ、ピーマン、みかん、さつまいも、トマト ミニトマト、りんご、卵、かぼちゃです。
1つずつ「うくかな?しずむかな?」と尋ねながら、水槽にそっと入れていきます。やっていて楽しかったのは、その理由についての子どもの発想です。
一番最初に取り上げたバナナですが、3本がつながったままだったのですが、うきました。すると「しむず」に手をあげていた年長のJくんが「(うくのは)きっと曲がっているからだよ」というのです。「お、面白い考えが出たぞ」と思い、みんなに「今、聞いた。Jくんはとても面白いことを言ったよ。曲がっているから浮いだんだ、って」。
できるだけ、起きている現象についての理由について、子どもの「考え=仮説」を大事にしながら進めました。曲がっていないバナナがなかったので、仕方がないので、形のにている人参やきゅうりをやってみることにしました。
表にしながら、「浮いた!」「沈んだ!」を楽しんだのですが、大人も意外だったのがトマトは浮いて、ミニトマトは沈んだ時でした。
最後にかぼちゃをやったんですが、流石にそのずっしりとした大きさからか、「しずむ」に手をあげた子どもたちが多かったのですが、実際は浮きました。最後に、私がちょっと捻った問題を出してみました。「じゃあ、浮いたかぼちゃに、沈んださつまいもを乗せたらどうなるだろう」をやってみたのです。ガムテープでくくりつけて、そ〜っと浮かべると、水の中で「クルリ」とひっくり返りました。
その様子をみて喜んでいた子どもたちでしたが、その中から、わいわい組のHくんが、自分ならもっと上手にやれる、ひっくり返らないように浮かべることができる、というのでやってもらいました。静かにそっと水面に浮かべようとしていました。彼はやり方によっては、ひっくり返らずに、かぼちゃの上にさつまいもが乗るだろう、という仮説を持っているのです。
実験が終わった後、ちょうど千代田区から部長さんと課長さんが視察に来られたのですが、実験をしたことを説明してい時、すいすいのAくんが、かぼちゃ+さつまいもがひっくり返って浮いたことについて、「さつまいもが沈んだでしょ、だから重い方が下にクルって、なったんだよ」という考えを披露してくれました。同行していた区の教育部長が驚いていました。
ちなみにAくんは「どうやったらひっくり返らないように、さつまいもを載せることができるか、他の浮いたものを使ってできないか」を探求しています。
2020/10/29
園だより11月号 巻頭言より
コロナ禍の保育で幕を開けた今年度の保育について、保護者のみなさんからお寄せいただいたアンケートを読ませていただき、「頑張ってやってよかった」と嬉しく思いました。これから先、一体どうなるのか不安だらけの4月5月。子どもの育ちと保護者の皆さんの子育てを支えるために、何ができるのか、それこそモデルなき暗中模索の連続でした。
休園中の保育、オンライン保育、つながるプロジェクト、再開前の慣れ保育、全て初めての事ばかりでした。6月から再開したあとも、春の保護者会や親子遠足はできなかったので6月に個人面談を集中して実施し、また4月5月の誕生会を遡って開きました。7月の納涼会や夏の水遊びやプール開放、9月からバス遠足、10月の保育参観、そして親子運動遊びの会と、行事も感染対策を講じた上で実施できました。アンケートでは、行事などをすべて中止にするのではなく、できる範囲で実施したことについて多くの支持をいただきました。
特にコロナ禍の保育で「良かったこと」としてコメントが多かった順に、ベスト5は「フラワープロジェクト」「動画配信せいがチャンネル」「夏のプール遊びとプール開放」「屋上菜園と自然と食育」「千代田せいが文庫」でした。特にフラワープロジェクトは多くの方から「保育園に行くきっかけになった」「親子とも癒された」「できれば続けてほしい」という声をいただきました。自粛と引きこもりによる精神的な悪影響をどうやって防ぐか、それを必死で考えたあの時期を思い出します。これからも「花と潤いのある生活」は継続します。また7月から始めた「千代田せいが文庫」が大変好評なのも嬉しいです。
ところで、三密を避けたり手洗いや消毒、換気を徹底したりしながら、≪感染対策とセットで進める保育≫がある程度、軌道に乗ってきた中で、以前と大きく変わったことは、社会と時代の進展が加速したことです。政府が前から唱えていた「ソサエティ5.0」などが実質的に進みます。
そこで当園の保育もリアルとオンラインのハイブリッドが当たり前になるでしょう。もちろん子どもの体験はリアルでなければなりません。実際に五感を使って見たり触れたり、これは鉄則です。しかし遠方との交流(姉妹園や保護者の職場)や保育の可視化はオンラインも活用します。
そこで12月の「お楽しみ会」は会場の広さにどうしても限界があるので、動画撮影したものを一定期間、複数回、上映する「映画館方式」にします。個人情報の漏洩防止のためにオンラインはまだ避けたいと思います。今後の技術の進展を待ちましょう。
そして屋上やベランダを整備して砂場などを設けましょう。これからも果敢にチャレンジしていくつもりです。どうぞお力添えのほど、よろしくお願いします。(保護者アンケートの結果は、別ページをご覧ください)
2020/10/28
運良く晴れの日が続く今週は、毎日外遊びができていますが、今日28日(水)はわいらんすいが今月3回目の「バス遠足」として、14日に続く2回目となる「浜町公園」まで出かけました。園から15分足らずで着くので遊ぶ時間が結構ながく取れます。今日は24人が遊びました。
公園の中央にラグビーボールを縦半分に割ったような築山があり、その片側に大小のブランコ、砂場、シーソー、ジャングルジム、小さい滑り台、大きな滑り台付き複合遊具が点在しています。それらの遊具で遊んだり、その周辺を鬼ごっこで走り回ったり、どの子も我を忘れて遊びに没頭していました。この子らの姿を見て、次のような成長を実感しました。
(1)確実に足腰がしっかりしてきた。どの子も転びません。これだけ起伏があり坂道もあるのに、転んですり傷をつけたり、ぶつかって怪我したりした子が皆無でした。鬼ごっこでは、かなりのスピードで逃げたり追いかけたりしていますが、しっかり走っています。体幹が育っていることがはっきりします。
(2)手で自分の体重を支える懸垂力がつている子がいます。らんらんのHちゃんは、小学生がやるような雲梯を上手に渡ってしまいました。前後の体を揺らしながらタイミングよく右手、左手と交互に次の棒を掴んで進んでいくことができました。これも毎日のようにネットや綱にぶら下がっていることで伸張した力でしょう。
(3)順番をまったり、協力して遊んだりできる姿が増えました。それを感じたのは人気のシーソーにわいわい、らんらんの子どもたちが群がった時です。我先にと取り合うような状況だったのですが、乗る子とそばで押す子などにうまく分散しています。そして交代していました。この場面に行動抑制の効いた実行機能の発達を感じました。
(4)集合することが上手くなりました。遊び始める前のオリエンテーション、途中で1回の水分補給、そして帰りの集合。どの場面でも以前よりも格段に先生の話す方向に注意を向けることができるようになってきました。
(5)自分でできるできないの見通しと判断ができるようになってきました。この公園は1〜2歳の乳児も遊べるように、小さい滑り台があるのですが、地域の子どもに順番を譲ったり、年長さんでも手が届かない高さの鉄棒は無理をしないでやめたりできていました。
他にもいろいろなことが成長しているのですが、とにかく思いっきり全速力で走り切ることができる広い公園の魅力を再確認しました。こんなに走り回って遊べる場所の貴重さを改めて感じました。
2020/10/27
10月から始まった「伝承遊び」のうち、3歳児クラスのわいわい組の子どもたちから「やってえ〜」とか「見てて〜」と声をかけられると、あやとりの「ほうき」だったり「東京タワー」だったり。かなりのブームになっています。あやとりは手指を1つずつ動かすので、指のいい運動になります。
https://asoppa.com/asopparecipe/4189208 ホームページ「あそっぱ」より
それまでに「トントントントンひげじいさん」とか「グーチョキパーで何作ろう」とか、いろんな手遊びを楽しんできた子どもたち。その子たちが今度は中指だけを動かしたり、親指と薬指で摘むように糸を引いたりといった「指技」ができるようになってきたのです。私たち保育者は、こうした指先を使った遊びを「微細運動」と言ったりします。その反対は全身を使った運動で「粗大運動」と呼んだりしますが、微細と粗大を対比させる分類は、それこそ粗雑な分類のように思えます。
あやとりは、このように「運動」でありながら、つながった一本の「ひも」が色々な形を作ることができる幾何学遊びと捉えることもできます。また友達と交互に糸を指で取り合い、色々な立体図形を作り続ける造形遊びにもなっています。わいわい組のKくんは「ほうき」の最後の方で、左手の人差し指と中指と薬指の3本の指を紐の間に差し込んで、紐を手の甲の方へ裏返すようにするのですが、そこがどうしてもできなくて、地団駄を踏んでいます。
同じわいわい組のSくんが、そのやり方を根気強く教えてあげていました。こんなに「やりたい」「できるようになりたい」という強い気持ちがあれば「人生何とかなるよ」と心で太鼓判を押してあげました。たかがあやとり、されどあやとり。決して侮れない伝承遊びです。
2020/10/26
「お月様はお顔みたいだね」とその子は言いました。やっぱり、こんな感想を持つ子が可愛いと思ってしまいます。科学の視点でお月様を見るよりも、私たちはファンタジーに包まれたままでいたい。お月様にはウサギがお餅をついているねと、そんな絵本の世界のままにしておきたいと思う自分がいます。
数分もすると、望遠鏡の○の中から月は見えなくなります。大人はその事実を理解するために「地球が自転している」ことを思う浮かべます。子どもは月が東から南へ昇っていく(移動している)ことに、どのように気づくのでしょうか。月の形が変わっているのは、大抵の子どもは気づいているのですが、時と共に東から西へ夜空も動いていることを、子どもはどのように知るのでしょう?
紛れもなく見えているものは、かなり遠くの風景です。地球から月までの距離は38万キロもあります。時速200キロの新幹線だったら80日もかかります。秒速30万キロの光なら1秒とちょっとです。つまり、目に見えるお月様は1秒前の姿を見ているのですが、そんな遠くの景色を地球上で見ることができるでしょうか? 地上でいくら遠くを見ても、地球は丸いので、その先は見えません。私たちは、こんなに遠くのものを見ることは「月」ぐらいしかないのです。そのことに私たちはあまり気付いてもいません。
見ているその光は太陽光の反射なので、太陽まで遡ると8分以上前に発せられた光が私たちの目に届いていることになります。月は地球との引力で引っ張られながら、1秒間に1キロの猛スピードで地球を回っています。こんなに早く動いているものを眺めていることにも、気付いていません。そんなに早く動いているのに、それでも地球を一周するのに一月もかかるのですから、その宇宙フィールドのなんと大きいことでしょう。
大人になると、こんな話に「ユリイカ!」を感じるのですが、3歳や5歳の子どもが望遠鏡の中のお月様を見ることで何を思うのだろうと、そっちの方に興味があって、どんな感想を漏らすんだろうと、そばでピントを合わせてあげていました。科学的に何かを知ることが、いつだって何よりも大事だと主張するつもりはありません。私たちは生理的な感覚(五感)をさえ超えて、第六感や第七感を夢見る想像力も失いたくもないからです。
望遠鏡で月を眺めながら、何を見るかは自由でありながら、その自由であることの難しさもありますねと、月が物語っているようでもありました。
2020/10/25
◆10月も最終週へ
親子運動遊びの会が終わりましたが、体を動かし、外遊びをするにはとってもいい季節です。散歩に行ったり、バスで浜町公園へ行ったり、戸外活動を楽しむ予定です。
◆10月から科学遊び(STEM保育)も
第1回は「やじろべー」で「あ、立った!」の瞬間を楽しんでいます。
支点の軸が長いと立たないで傾きます。
軸を短くすると真っ直ぐに立ちます。
子どもたちはその過程を体験しながら、やじろべえを作りました。これは「支点が重心よりも上になるとひっくり返る」ことを直感的に体験してもらうためでもあります。
第2回は「浮いたり沈んだり」です。いろんな果物や野菜を浮かべたり沈めたりして「へえ!どうしてなんだろう」という体験を用意しています。
どうしてだろう?から「そうか、わかった!」というユリイカ 体験をいっぱい計画しています。
◆僕らのユリイカ
ギリシャ時代の哲人アルキメデスは、お風呂に入っていて浮力を発見したときに「わかった!」と叫んだ、という逸話が残っています。ギリシャ語で「エウレカ」というそうですが、日本語では「ユリイカ」の表記の方が馴染みがあるのではないでしょうか。雑誌にも「ユリイカ」がありますし、稲垣足穂の「僕の“ユリーカ”」も、NMB48の「僕らのユリイカ」も、同じです。
そこで、千代田せいがでは、STEM保育の活動の愛称を「わくわくユリイカ」と名付けました。子どもたちが「ユリイカしよう」「今日ユリイカやったよ」とか言っていたら、ああ、科学遊びをやったんだな、と思ってください。ねらいは、子どもたち一人ひとりに、自分なりの「発見」「気づき」があったかどうかを大切にします。
◆明日からお月見をしましょう
明日からは天気が続く予報です。夕方にはちょうど半月のお月様が顔を出してくれています。9月にできなかった天体望遠鏡での観察、今週こそは見えるといいですね。
2020/10/24
本日24日の親子運動遊びの会、いかがだったでしょうか。感染症対策上の、いろいろな制約がある中でしたが、ひとまずは開催できてよかったと、ほっとしています。時間も短く2部制という形でしたが、これまで園生活に取り入れてきたコンテンポラリーダンスのセンスを活かした<運動>の面白さを、少しでも親子、家族で共有できる機会になったとしたら嬉しいです。
会の中で青木尚哉さんもおっしゃっていましたが、頭の中でイメージしたものが身体表現になっていったとき、それは子ども一人ひとり異なっていました。自発的に生まれるその形は個性的で、その子らしいものになっていました。そこには意欲、楽しさ、恥ずかしさ、勇気、想像力などが混ざり合っていました。そうした心情は、やるたびに変わっていく姿も見られました。乳児にとっても、そばにそうした動きがあることは、とてもいい効果を生み出しそうです。
今日の運動を食事に例えるなら、今回のは高カロリーの「ガッツリ系」ではなく、体に良い「自然食」のような美食のように思われたかもしれません。子どもには「思い通りに自分の体を動かせるようにしてあげたい」と常々考えているのですが、それは「身体機能の発達」の話だけではないことにお気づきになったかもしれません。幼児の「ソロダンスステップ」には「美しく」「かっこよく」などの願いが表現されていましたよね。思い通りの「思い」には、美しく体を動かしたい、も含まれていました。
というわけで、身体の育ちの中には、強く、速く、遠くできる、などだけではなく「美しく」も加えておきましょう。その美は、意識=イメージから作り出されていくものだということも納得されます。そして、このような運動がどのように発達していくのかというと、その到達点のモデルを披露してくださいました。それが会の最後に、いずみさんとももかさんが踊ってくださったダンスです。
その美しさに私は感動しました。見ている大人も子どもも強く惹き込まれていました。今日のような運動を積み重ねていくと、このような身体につながっていくのだということがよくわかりました。子どもたちの身体表現のイメージも豊かになり「こんな風に表現してみたい」という目指す姿も豊かになっていくのでしょう。ダイエットでもファッションでもない身体そのものの美であり、動きを生み出すイメージの美でした。みごでしたね。
行事は全てそうですが、親子運動遊びの会も結果ではなく通過点です。保育園生活では今後も「身体にとっての美とは何か」の探究を続けていくつもりです。
2020/10/23
いよいよ明日は待ちに待った運動会です。子どもたちはとても楽しみにしています。受付のときに配布する「お願い」を事前にお知らせしておきます。お読みいただき、子どもたちへも周知していただくようお願います。
2020/10/22
エルマーの冒険を読んであげていると、この本は子どものことがよくわかっているなあ、と感心します。子どもの反応をあたかも予想しているかのように、文章が展開して行くのです。私の話に聞き入っているのは年長さん数人。お昼寝をしない子どもたちにとって、午後1時から3時ごろまでは、活発に体を動かすことはせず、比較的静かにして過ごしているのですが、10月から週2回、物語絵本などを読み聞かせています。先週が「おしいれのぼうけん」だったのですが、今日22日は「エルマーのぼうけん」の途中までです。この大ベストセラー絵本のストーリー展開は、子どもの「次どうなるんだろう」と「きっとこうじゃない?」を強く刺激します。船で密航して「みかん島」まで行くのですが、小麦の袋に隠れて歪な形になってしまい、船員に見つかってしまうのではないかというハラハラする場面では、船員がエルマーの「ひじ」を触って「枝のついたとうもここし」だろうと勘違いすると、すいすいさんたちは、安堵とおかしみと痛快さの混じった、なんともいえないため息を漏らしました。「こういう場面が子どもたちにとってはたまらないんだなあ」と感心します。今日は「どうぶつ島」まで渡りきり「いのしし」に疑われるところまで読みました。空を飛んでみたいエルマーは、子どもの恐竜を助けることができるかどうか、すいすいさんたちの夢見る物語は来週も続きます。