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2020年 11月

干し柿づくり、開始

2020/11/16

Kちゃん「ねえ、もう甘くなったかな?」

私「ん?さっきの柿?もうちょっとかかるかな。あと10日ぐらいかなあ」

Kちゃん「え〜!!(そんなに)」

この気持ちは、Kちゃんに限らず、多くの子どもが抱くパターンです。子どもは何かするときっとすぐにそうなるだろうと期待してしまうもの。いくら「1週間から10日ぐらいは待ってね」と説明しても、数時間後には「ねえ、甘くまったかな?」と聞いてくるものなのです。昔のことですが、給食のスイカの種から芽がでた時、子どもは明日にでもスイカになるかのようなイメージで毎日水をかけてました。

今日16日にやったのは、渋柿をむいて紐で吊るしたのです。

昼食を食べる前に幼児のわい、らん、すいの子どもたちに見せながら話したのですが、全員の子どもが渋柿を知りませんでした。

干し柿を知っている子が何人かいましたが、柿の皮をむいて干すということ自体を見たことはないようでした。

 

ちょっと遅い「稲刈り」を体験

2020/11/07

私の祖父や祖母の世代なら、田植えや稲刈りはとてもありふれたことだったのですが、そのいずれも園児にとっては「とても珍しいこと」でしょう。というよりも「珍しい」ということすら分からないのですが、昨日6日(金)、幼児のわいらんすいの子どもたちが本物の「鎌」を使って稲を刈りました。場所は3階の保育室。屋上で育てたバケツの稲です。にこにこ組でも、牧野先生が稲刈りを見せてあげました。

「これ、な〜んだ?」「お米!」「そう、お米です。稲です」と説明し始めると、何が始まるんだ?と興味津々で集まってきた子どもたちが、へえ〜と見入っていたのが「鎌」。私の「カマキリのカマと同じカマです」と、わかったような分からないような変な説明をしてから、稲刈り開始。

一人ずつ鎌を握らせて、ザクッとという切れ味を体験してもらいました。稲の束を左手で握らせ、右手で鎌を持つのですが、私が後ろから支えるようにして刈りました。

危ないものを扱うとき、子どもはとても慎重です。いうことをよく聞いて、真剣に取り組みます。この新しいことを「やりたい!」「やってみたい!」という意欲の強さは、学びの原動力です。

「もう一回!」と、何度もやりたがるハマる子もいれば、一度やって自分の遊びに戻る子たちも。2回目は「自分でやる!」と私のアシストを拒む子もいます。この辺りに個人差が色濃く出てきます。「自分でやる!」(一人でやる!)という、自立性です。危なくないように向きを調整して、後ろから鎌の柄をそっと支えてやらせてみます。「できた!」「やったあ!」という顔と満足感。彼らしい笑顔です。

 

 

 

保育でオンラインが成功するポイントは?

2020/11/03

昨日2日(月)にオンラインで行った「LaQ教室」ですが、クラスブログ(パスワード必要)「わらす」で紹介しているように、大変活気ある活動になりました。組み立てパズルLaQ(ヨシリツ株式会社、本社:奈良県吉野郡大淀町)は、昨年から結構長い期間、遊んできているので、子どもたちちとっては、親しみのある遊具だったからでしょう、とても集中して取り組んでいました。これまでやったことのなり組み立て方、「すご〜い、こんなものもできるの!?」という驚きがいっぱいでした。

今後オンライン教育は、小学校以降の学びや生活では、当たり前になっていきます。オフラインだと、その場を共有しているので、その場の雰囲気や個別の状況が分かりやすいのですが、オンラインだと情報の発信元の先生や講師に伝わらないこともあります。そこで今回の「LaQ教室」では、子どもが「いいな」と思ったら拍手をする、というレスポンスの方法を採用していました。このようなオンラインマナーのようなことも、学ぶ機会になっていました。

今回はコマを作ったので、伝承遊びでやってきた「どんぐりコマ」や紐を巻いて投げて回すコマ遊びと、どこかで重なったり、つながったりしたことでしょう。パーツを組み立てて立体物を作り上げていく過程には、数学的(幾何学)思考力や論理的思考力も使います。STEM保育にもなっているわけです。工学=エンジニアリング(E)や数学=マセマティックス(M)です。色合いや形を工夫するアートの要素もあります。

こんなものを作りたいという目的のために、どのようにしたら達成できるかということを考えることは最近、流行っているプログラミングと同じです。輪を作ってそれを入れ子にしてチェーンのように繋げば、伸び縮みしたり回転させることができます。また円形の歯車のような形を作って組み合わせると、動力を伝えるギアを作ることもできます。

このような見本が紹介されるたびに、子どもたちから拍手が起きていました。単純な形の素材をつなげて創造的に何かを作り上げることのできるもの、と考えると、積み上げるだけのレンガブロックや平面展開しかできない平面パズルよりも造形の世界は広がります。レゴブロックとも似ていますが、素材が小さいので部品を作ってさらにそれらを組み合わせて別のものに発展させるという造形がしやすそうです。

オンライン保育の可能性は、実践しながら色々なことが見つかりそうですが、一方的な動画配信と異なるのは、リアルタイムな双方向性、オンラインの先にある相手が身近な人やものであることです。春のオンライン保育園や、田んぼの稲刈りの場所からの実況中継、オンラインでの睡眠講座などをやってきましたが、いずれも成立するためには、上記のような要素が成功の秘訣になりそうです。

散歩先の柳森神社から、秋葉原駅を展望できるエレベーターホールから、秋の紅葉が美しい北の丸公園の雑木林から、訪問先の小学校や学童から「今、ここにいるよ」「こんなのあったよ。持って帰るからね」と保育園に伝える、ちょっとした数分間のライブ配信があってもいいでしょう。「わらすのお兄さんお姉さんたちが行ってきたところだね」と、ぐんぐんさんやにこにこさんが興味を持つかもしれません。子ども同士をつなぐツールとしても活用していきたいと思います。

 

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