令和4年は皆さんにとってどんな1年だったでしょうか? 子どものこと、家族のこと、仕事のこと、社会のこと、いろんなことの中で、生活の節目になるような大きな出来事もあったことでしょうね。私は家族の中で大きな出来事がありました。仕事と並行して新しい活動も始めました。社会はその変化を対処することが複雑で困難なるばかりで、時代は大きな変化の只中にあります。近年、次々と新しいタイプの学校創設がニュースになり、それが求められている原因や背景を考えることが増えました。そこにも市民意識の変化を感じます。
その中で保育園での生活を振り返ると、はやりコロナ禍の影響はズシーンと、とボディブローのように色々なダメージを与えたことを恨みます。2月からのコロナ第6波の中で新年度から始めた「医療的ケア」が夏の7波によって突然に集結してしまったことや、一見すると淡々と進んでいるように見えながら、職員の肉体的、精神的な疲労感の蓄積は相当のものがありました。それが、数ある要因の一つとして、年末の保育園の問題として噴き出てきたようにも感じるのは、それほど的外れとも思えません。
一方で子どものことがやはり心配です。自殺、虐待、貧困、いじめ、障がい、精神的な病い、ヤングケアラー、ケアリーバーなどについての解決への道筋は依然として見えにくく、家庭と同時に生活の場でもある児童福祉施設や学校などの子どもが集う場のあり方というものが、新しい視点で検証されているように感じた年でした。
この傾向は続いてしまうのでしょうか。もし、その動きが波の比喩で例えていいものなら、きっとその振幅は大きくなることはあっても、収束することはないのかもしれません。それは鎮めなければなりません。あるいはアハ体験の映像のように、気づかないうちに「こんなに変化していた」と後でわかるようなものになっている可能性もあります。1年の中でも3ヶ月先や半年先を正確に見通したものは誰もいなかったように。ウイルス感染症、プーチンの戦争、安倍首相の暗殺、物価高騰、急激な円安・・・本当にVUCAの時代にいるのだと思う1年でした。