今年度2回目のバス遠足は、江東区にある木場公園で前回と同じ。ただ前回は芝生が広がる原っぱで遊びましたが、今日は遊具のある「冒険ひろば」。この4月からの新入園児ら、ここの遊具が初めてのお友達もいるので、私も同行してその様子を見たり、実際に一緒に遊んできました。ここの公園は3〜6歳からの大型遊具の他に、2〜3歳も遊べるものもあるので、発達にあった遊びを選ぶことができます。
当園が初めての方のために、これまで繰り返しお話ししてきたことではありますが、少し当園の運動の考え方を説明します。すでにご存知の方も多いと思いますが、そうだった!ということがあるかもしれません。
当園の3階にある「運動ジム」は幼児期に身につけたい基本動作のうち、ふわふわした床で立つ、ハイハイする、転がる、寝転ぶ、棒状に転がる、逆立ちする、クライミングの壁に上る、よじのぼる、常設のネットにぶら下がる、綱にぶら下がる、ブランコで揺れる、トランポリンで跳ぶなどが日常的にできるので、皆さんには入園の見学などの時に「体のバランスがよくなります」とか「身のこなしが滑らかになります」と説明していますね。体幹がしっかりして、柔軟性や平衡性などがよく育ちます。基本動作だと言いながら、日本の住宅の中では、少し意識しないとやらない動きです。
今日のような公園では、それがさらに空間的にも広がり、走る、跳ぶ、飛び乗る、かけ上がるなどができます。滑り台で滑る、ツリー状のネットに登る、ターザンロープにつかまって滑空するなどを、何度も何度も楽しんでいました。前回の広場では、かけっこや鬼ごっこなど、それは身体的な大きな動き、加速する、ステップを踏む、身をかわす、しゃがみ込む、反転して走る、などの要素が盛り込まれていました。
外遊びは、晴れれば毎日行います。もうすぐ、プルも屋上で組み立て、浮く、泳ぐなどの動きも楽しみます。この頃にいっぱい体を動かして、身体的な運動による喜び、充実感を味わってもらいたい。体を動かすことが楽しいと思い、朝の睡眠からの気持ちののいい目覚めとつながってもらいたいと思っています。
わらべうたと音楽、リズムのある歌やダンスなどは乳児でも毎日でも、身体とのかっこよさやポーズをとること、体の仕組みへの意識づけ、身体的な表現などは6月からのコンテンポラリーダンスなどで楽しんでいく予定です。
そういえば随分前のことですが、NHKのお母さんといっしょの番組作りに、身体的な運動遊びに中村和彦さんが関わって36種類の動きが必要であることを知り、その表をクラスに貼って「こんな動きがあるかどうか」をチェックしていた時期がありました。その36種類は、早寝早起き朝ごはん運動にも取り入れられました。
今の園では、園庭がないこともあり、設計段階から室内でできる運動と、屋外でできる運動を分けて、乳幼児期に必要な基本運動は全てカバーするようにしています。そこで遊具がない児童遊園が多いので、何もなくても運動量が増える「鬼ごっこ」を積極的に取り入れてきました。それが「鬼ごっこのある街ちよだ」プロジェクトです。
ただ、その種類の運動をする絶対的な時間はまだまだ足りないでしょう。また三輪車に乗ったり、ボールを投げたり、バットを振ったりサッカーをしたり、ドッチボールのような道具や遊具を使った運動は、児童遊園ではできません。そこで旧今川中の校庭利用や近隣の園との交流をコロナ後は活性化させます。
そういう意味でも園庭があれば、朝夕にも遊べますが、当園のような環境では午前の限られた時間になってしまいます。そのためにも室内の運動ジムや屋上、ベランダ、川向かいの児童遊園などをこまめに使っていくようにしているのはそのためです。園舎全体を、地域全体を園庭にします!というのは、そういうことでした