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2023年 8月

ダンスで多様な体の動きを楽しむ

2023/08/30

保育の質を高めるためのアプローチの一つに、外部の専門家との協働があります。近所の海老原商店はアーティストの活動拠点になっていますが、そこで出会ったコンテンポラリーダンスの第一人者、青木尚哉さんのおかげで、保育にダンスを通じた活動が増えました。子どもは基本的に、体を動かすことが好きです。子どもたちが「十分に体を動かす楽しさを気持ちよさを体験し、自ら体を動かそうとする意欲が育つように」(要領・指針の「内容の取り扱い」)してあげたいと思います。

今年も7月から青木さんのダンスグループZERO(ゼロ)のメンバーが、来てくださり、全てのクラスで「多様な動きを経験する中で、体の動きを調整するようにすること」(同上)に広がりをもたらしてくれています。何よりも、私が感じるのは、プロの体の動かし方、なめらかな美しい身のこなしは、子どもたちにも伝わっていく気がします。今日は身体的なふれあいと併せて、赤ちゃんと見つめあったり、心のふれあいも楽しみました。今日のドキュメンテーションを、以下に紹介しましょう。

ちっち組(0歳児クラス)。二人のダンサー「いづみさんとももかさんの温かな関わりに心を許した様子の子どもたち。タッチしたり、どうぞをしてあげたり、ぎゅっと手を握り返したり…触れ合いを通して、心を通わせていました。」

ぐんぐん組(1歳児クラス)。「いづみさん達のダンスは決まった形や表現があるのではなく、子ども達が音楽と触れ合い、お友達や大人との関わりの中で自然と身体から溢れ出てくる表現を周りにいる人と共感しながら・・体を動かすことの楽しさを感じていけたらと思います」。

2歳児クラスのにこにこ組。「今日はいづみ先生とももか先生が来て下さり、ダンス表現遊びを楽しみました。 グーパー体操、ペンギン歩き、トンネル遊び、飛行機、お馬さん、走って抱っこ、ゴロゴロ遊びと、いろいろなメニューを楽しみました。少し緊張気味の子も、その様子を一緒に見たりしながら参加することができました。」

3歳児クラスのわいわい組の日誌には「Sくんは朝登園すると「ダンスやだ」と言っていたが、「やらなくてもいいよ、一緒にみてよう」と誘うと前向きにダンスに向かっていた。Rくん・Sさん・Lくんは「やりたくない」と初めは階段の所で見ており、その後はお部屋の中で見ている、端の方で参加してみる、と少しずつ近くで参加していた。Yくんは初めてのダンスだったが、前でやることを希望する等、積極的に参加しており、「合体トンネル」という新しい遊びを生み出した」とあります。

4歳らんらん組・5歳すいすい組の日誌。「今日は、いずみさん、ももかさんがきてくれて、らん・すいさんでダンスを楽しむ。気持ちが高揚していたのでダンスが始まる前は、わらすみんなでイス取りゲームを楽しむ。イスの取り合いでらんすいさんたちが、ヒートアップする場面もあったがリズムに合わせて存分に身体を動かせていた。ダンスでは、二人にリクエストする、らんすいさんが「マネキンやりたいー!トンネルやりたいー!」とやれる喜びを感じていた。」

子どもたちの運動はできるだけ毎日、全身的で、偏りのないバランスのとれた動きを大切にしています。ダンサーの方々との運動は、音楽やリズムも心地よく、頭から足先まで、美的なセンスも配慮した動きになっているのが子供たちにとっても魅力的なようです。

子どもの心が満たされて安心して眠ること

2023/08/23

昨日22日は8月の睡眠講座「赤ちゃんぐっすりねんねのコツ」があったのですが、私が担当している「お手伝い保育」との同時進行でした。この睡眠講座は、誰でも参加できる無料のZOOM講座で、子育て中の方、これから子育てが始まるかた、保育関係者の方など、本当に多くの人に聞いてもらいたい内容です。

その内容の中に、子どもは疲れて寝るだけではなく「安心と満足で寝る」というキーワードが出てきます。心が満たされて、また安心できるから、すやすやと眠りにつくことができるという話なのですが、保育園の午睡もそうありたいと思っています。その様子がちょうど、昨日の「ちっち・ぐんぐん」のブログに描かれていましたね。

お昼ご飯が済んで、子ども同士で戯れあって遊び、安心毛布を介した心の交流があり、外を眺めたりするのんびりした時間が流れていました。まさにくつろぎの時間。

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午睡前に、お友だちとふれあい、心も満たされた Sくんは、その後すぐにお布団に横になって、スーッと眠りに入っていきました。

お腹いっぱいになって、お友だちや大人と触れ合って、 心も身体も満たされて…それぞれの子が “心地よく眠りにつく” ための過ごし方や環境も大切にしていきたいです。

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子どもたちにとって「心が満足する」こと「心が安心すること」の姿を思い浮かべると、私たち大人も幸せになりますね。

朝から心身のテンションをあげよう

2023/08/21

このテーマは、世間ではあまりはっきりと言われてないかもしれませんが、かなり重要な事柄です。とにかく朝、スカッと目覚めて「よーし、今日も一日暴れまわるぞ〜」ぐらいであってほしい。これは大人も子どもも、です。とくに若くて元気なら、居ても立っても居られないぐらいでないと。子どもにも、そう思わせるような「面白いこと」が、朝からあるようにしてあげたい。テレビやゲームじゃなくて「心地よく体を動かすこと」になるように。

放っておいてもそういうふうになっていた時代や地域がどれくらいあったのかどうか。外遊びの三間(時間、空間、仲間)が減ったという話はよく聞きます。それはおそらく本当なのでしょうが、聞き取り調査だとすると、その大人が幼少の頃の記憶との比較だったりするので、本当のところはよくわかりません。でも食物を得るために、大人も子どもも、生きていくために必死で体を、動かしていたのは事実でしょう。それでも子どもの姿を見ていると、朝から体を動かすと、その後の姿が違ってくるというのは事実です。

運動で満足した後の次の行動への移り方、朝のお集まりの落ち着いた様子。話し合いも集中していて、姿勢や顔つきが違ってきます。

こんなに暑いと、ただでさえ汗が出てくるくらいですから、朝からあえて汗をかいてまで運動をしたいと思わないかもしれません。でもそれが大事なんですよね。暑くて汗が出るからといって、運動しないでいいということではありません。室内の温度は下げておいて、気持ちよく体を動かすこと。もし「暑い暑い」と言いながら、熱中症警戒アラートが発令されたからといって、散歩もなし、外での運動もなし、室内では机上遊び中心、なっていうことになっていたら、大事なことが見過ごされてしまうかも。

 

この夏、確か20数回目になる警戒アラートが発令された今日も、朝から運動しました。ワニに食べたれないように川の飛石を飛んで渡る遊びです。うまく渡ったらバルンポリン(バランスボールをトランポリンに載せて、それにまたがってピョンピョンと跳ぶ運動)を10回。その後、私がワニの口を開けたり閉めたりしている隙間を、食べられないように、タイミングを見計らってピョンと飛び越えます。

「ガブ、ガブ、ヒュー」など三拍子にしたり、四拍子にしたりしながら、ワニの口を開け閉めしていると、タイミングを覚えた子どもたちが、なかなか飛べない子に、そのタイミングを教えるようと、「今!・・・今!・・・今!」と、声を掛け合うようになります。こんな協力行動が自然と起きるのも、遊んでいて面白いです。

屋上でのプール遊びも同じ要素が盛り込まれます。ワニさん歩きを始めた子どもたちが、股のトンネルをくぐったり、ウレタンポールにまたがってお馬さんの「カッポカッポ」をしたり。

家でも運動はできます。まあ、ちょっとしたことなんですが、じゃれ遊びの類いと思ってください。難しいことは何もないでしょう。大人が子どもに体をよじ登らせたり、高い高いと持ち上げたり、腕や足をもってぐるぐる回したり、寝転がって膝の上で「ヒコーキ」をしたり、お馬さんや肩車をしたり、股や腕のトンネルを潜らせたり。幼児になると、体も重くてそうもいかないかもしれません。この辺り、ちょっと運動が家では少ないなあ、という方は朝9時ごろまでには登園させて、保育園で朝のエンジンを始動させててあげましょう。

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