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2024年 11月

時間の流れも環境だな、と感じるとき

2024/11/22

年長さんがスライムをつくりたいと、先週から約束していたので一緒につくりました。

どうもいろいろな色のスライムを作って混ぜてみたいようなのです。ずいぶん前にやった経験が蘇ってきたのか、色の指定まで紙描いて私に託してきたのです。

水100dlに8gのホウ砂をとかします。ホウ砂は調理室から借りた秤で、最初が13グラムだから、これに8グラム出すといくつだっけ?などと話しながららデジタル数値が少しずつ増えていくのを見つめます。

子ども用の小さなビーカーにスポイドで目盛りを測りながら、それを何杯いれるといいか、考えながらシリンダーに注ぎます。同じ分量の洗濯ノリも同じようにもう一つのビーカーに注ぎ、水面が同じ高さだねと確認します。

水で薄めた洗濯ノリに絵具をたらして色を付けて、そっとまぜながらホウ砂水をとかすのですが、たちまちドロリ、と固まっていきます。一回目が青、2回目が緑、3回目が黄と三色のスライムができあがりました。

9時半から11時まで、たっぷり1時間半ちかく楽しみました。間違わないような手順を細かく決めていたわけではないので、その都度どれを使おうかなどと話し合いながら、ああでもない、こうでもないと、いろいろと手順を変えながら、やってみました。

できたスライムを触ってみたり、ぐちゃぐちゃにこねてみたり、バラバラになったスライムがまた集まって一つになったり、思い付くことを試してみるという時間だったように思います。

そのときの過ごし方を振り返ってみると、子どもは満足した感情に満たされていて、感情にも満腹感があるんだあと思います。

ところで<時の過ぎ方>も環境のはず、とずっと感じてきたことに、こんなとき今更ながら気づきます。というか思い当たります。子どもの生活を<川>に例えるなら、本流ではなくて支流や水たまりのような場所にとどまりたがったり、いつもの場所じゃなくて、ここだけでそれをやりたいんだ!と駄々をこねられたりするようなときもそうかもしれません。

私たちは環境を通した保育という言い方で、その環境のところが学校いう<教材>などに相当するという考え方をとっているのです。子どもを取り巻く物や空間、さまざまな自然環境、生活環境などが含まれます。そう考えると、環境というのはとても広いて深いので、私たちの手に負えないところにまで、延伸してしまうこともあります。

その環境に、時間も含まれると考えると、どう過ごすか、<時の過ぎ方>といってもいいものも、環境に入れてみるという捉え方もできないことはありません。このことは大人が心に余裕をもって子どもたちのやりたいことに耳を傾けようとかいうときの、子どもの側の時の刻み方に、大人の歩み方をチューニングするようなことと近い話になりそうです。

一日の過ごし方にスケジュールがあると、その順番や手順のスクリプトがあるようなもので、子どもがないかをやりたいとなったときに、その枠の時間の中でやれないことも多く、順番を変えたり、枠を伸ばしたり縮めたりします。今日のように、ゆったりとした時間の幅のなかで、ほぼ1対1の時間があるもの、いろんなことが試せていいものだと思います。

浮いたせん1円玉はなぜくっつくのか?<10の姿: コ 豊かな感性と表現>ほか

2024/11/14

年長さんになると、小学校の理科でやるような実験器具がとても魅力的らしい。落としても割れたりしない、幼児用の試験管やビーカー、フラスコ、顕微鏡などがセットになった箱を用意すると、「それやりた!」となります。

今日は子ども方から「一円玉を浮かべて、くっつくやつをやりたい」と言い出したので、やってみることにしました。どうも最近、テレビでみたらしいのです。メンバーは事務所のお手伝い保育チーム(SNくん・NMさん・TMくん)の3人。実験や探究をするには、ちょうどいい人数なので、図らずも園長によるSTEMタイムになりました。

みなさんもやったことがあると思いますが、意外と浮かばせるのは難しいものです。今日は試しに、100円玉、50円玉、10円玉、5円玉もやってみたいというので、やってみたところ、やはり1円玉しか浮きませんでした。一円玉はたしかに近くに浮かべると寄っていってくっつきます。

「おもしろいね、どうしてだろう?」と私が言うと、M くんが「流れができるんだよ」と。たくさん浮かべては、底に沈んだ一円玉を取ろうとして、せっかく浮いたのがまた揺れて沈んでしまいます。そういったことを散々繰り返した後で、今日はおしまいにしました。

ついでに1万円札、五千円札、千円札もみせて、うかべてみる?と聞いてみたら「いや、いい、いい」「破れると大変」などといって遠慮します。ほんとうはどうなるかやってみたかったのですが、家でやりたがると迷惑だろうと、今回はやめました。

実験セットを使いたがっていいて、こどもたちはもっと何かしたいというのでマーブルチョコレートの周りのコーティング部分で色水をつくることに。フラスコやシリンダーに同じ色を数えて入れて、水をスポイドで入れて振って溶かしてみると、簡単に色水で画用紙に絵を描いてみた。

ストイドでいれた水が多かったので、うす〜い色水になったのですが、「いいにおいがする」と、画用紙に塗るというよりも、垂らしたり流したりして、色の変化と香りを楽しんでいました。

(10)豊かな感性と表現

心を動かす出来事などに触れ感性を働かせる中で,様々な素材の特徴や表現の仕方などに気付き,感じたことや
考えたことを自分で表現したり,友達同士で表現する過程を楽しんだりし,表現する喜びを味わい,意欲をもつよう
になる。

(6)思考力の芽生え
身近な事象に積極的に関わる中で,物の性質や仕組みなどを感じ取ったり,気付いたりし,考えたり,予想したり,
工夫したりするなど,多様な関わりを楽しむようになる。また,友達の様々な考えに触れる中で,自分と異なる考えがあることに気付き,自ら判断したり,考え直したりするなど,新しい考えを生み出す喜びを味わいながら,自分の考えをよりよいものにするようになる。

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