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園長の日記

手抜き夕食のススメ

2020/03/11

昨日3月10日(火)、夜の睡眠時間や昼間のお昼寝を見直している保護者の方に、生活チェック表を配布しました。「うちもやってみたい」という関心をお持ちの方は、遠慮なく担任にお尋ねください。

最近、私が「そうか!」と認識を新たにしたものがあります。それは「夕食の手抜き」です。今朝、K先生と「子育てを完璧にやりたい」と頑張りすぎちゃうと、かえってよくないよね、もう少し肩の力を抜いてもらいた、といったことを語り合いました。その時、思い出したことがあります。マムズサロンの講師の永持さんが「保育園の給食は1日に必要な栄養の半分以上になるように計算されているので、朝と夜のご飯で、これ食べないと○○抜きだからね、みたいに頑張らなくていい、楽しく食べてお腹が満たされたらいい、ぐらいに考えましょう」と語る話です。そうなんです、保育園の給食に栄養のことは任せてもらって、子どもが苦手なものは保育園で楽しく食べているので、家ではお腹が減らないならOKぐらいでいいや、って思ってくださって結構です。

毎月1回、海老原商店ギャラリーで地域の子育て家庭向けに開いている睡眠講座「マムズサロン」は、昨年10月から5回開催しましたが、その中でよく話題になったのは、夜の食事の時間についてです。講師をお願いしている睡眠スペシャリストの永持伸子さんは、「逆算マネジメント」と言って、例えば布団(ベット)に入る時間を「8時半」とか「9時」とかに決めて、そこから、寝る前のゴロゴロタイム10分、晩御飯20分、お風呂20分、夕食作り30分・・・というように必要な時間を遡って計画していくやり方を提案されています。

そこで大抵、行き詰まるのは夕食の時間です。思うように食べてくれない、時間がかかってしまう・・せっかく作ったのに、という親の思いもあって、全部食べさせてたい、せめてこれくらいは食べてよ、という気持ちが強まったりします。永持さんによると、夜8時には子どもが寝ている北欧の友人は、保育園のお迎えの時間が6時です。2時間で入浴や夕食、絵本の時間などがちゃんと確保できているそうで、なぜだろうと研究した結果、「ポイントは夕食」だと気付いたそうです。

早い話が、夕食はあんまり重視していないんです。ささっと済ませている。日本は夕食が一番だと思っているけど、スウェーデンやベルギー、フランスなどは朝食を大切にしています。保育園のお迎えから、寝るまで「2時間もあるのに、どうしてできないの?」と逆に不思議がられるというのです。

夜の睡眠時間の質を高めることは、子どもたちのはつらつとした動きや、落ち着いた行動、自分の行動を律する力など、様々なことに良い効果をもたらします。このつながり具合については、当園の園医でもある「瀬川記念小児神経学クリニック」を始め、日本赤ちゃん学会、子どもの早寝早起きをすすめる会、日本眠育推進協議会など、多くの睡眠学の専門家が、同じ見解を持っています。

私たちは、これらの団体と繋がりをもちながら、保育を、考えています。「うちの子は、どうしてこうなのかな?」と思ったら、案外、夜の睡眠が関係しているかもしれません。そうした知見を学びながら、さらに一人ひとりの子どもの生活リズムを整えるために必要なことを、一緒に考えませんか。

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