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園長の日記

散歩までの見通し

2019/04/11

「そろそろ戸外に出たい」。子どもだけではなく、大人の私たちもそう思っていますし、保護者の方も「いつになったら散歩が始まるのかなぁ」と思われているはず。今日のように天気がいいと、なおさらです。園生活に慣れてきた子どもも増えてきましたし、どの子がどんな行動パターンかもわかってきました。

でも、もうちょっと時間が要ります。何かのコマーシャルのように、「ドアを開けたら、そこはハワイ!」というなら直ぐにでも戸外へ出たいところです。でも、現実は「園の門扉を開けたら、危険な道路」なのです。どこへ行くにしても、どうしても、ある程度、同じタイミングで同じ行動ができないと、怖くて散歩には行けません。

具体的には、先生の話がどこまで通じるか、通じないか。やって欲しいことが行動に移せるかどうか。車道に飛び出したりしないで歩道を歩くことができるか。大人なら簡単なことでも、それがまだできないのが、子どもです。しかも新園の場合はすべての子どもが未知数です。室内でさえ何でも1番になりたいと、競って走ってしまう子どもたち。正直なところ「これじゃぁ、まだ無理だなぁ」と言う感じです。全員が「あそこまで行ってみたい」という目的を共有できれば、そして、子ども自身が目的地を想像できれば、ルールを守ろうとする意識も強まります。
でも、そのためには、今言ったようなことが守れないといけないのです。信号は青で渡るのであって、青でも黄でも赤でも、好きな色で渡っていいよ、というわけには行きません。そこができそうかどうかを見極めないといけません。
それでも、もうちょっとの辛抱です。今週は月曜と昨日の水曜があいにく雨でしたから、今週の計画(週間計画、週案)が変更されています。やっと今日、わいわい、らんらんの子どもたちが、ゾーンの一つとして神田川のベランダに出てみました。
すると、いろんな船が通って、子どもたちの興味は尽きなかったようです。警戒船、貨物船、観光船などが頻繁に姿を見せてくれました。私は見なかったのですが、川面を掃除する船もあって、水面に浮かぶ桜の花吹雪を、一気に飲み込んでいったそうです。極めつけは、船のドラフト・ターンでした。船先を護岸に接触させて起点とし、船の胴体を180度回転させて向きを変えたのです。これには、子どもたちだけではなく、先生たちも驚いたようです。船がクイックターンできるとは思っていませんでした。
このような景色の中から、子どもたちにとって行ってみたい場所を散歩先にしながら、その範囲を徐々に広げていってみたいと思います。もうしばらくお待ちください。
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