今日は夜8時から1時間、映画「こどもかいぎ」の監督、豪田トモさん、そして映画の中でファシリテーターの役で登場した保育士のカッキー先生と3人で、映画にまつわる話をオンラインでしました。シネスイッチ銀座での上映は終わりましたが、全国での上映も8月でほぼ終わり、これからは「自主上映会」へと移っていきます。今日の3人での懇親会的な雰囲気での話し合いで、私は「こどもかいぎ」の魅力といろいろな可能性について、「こどもかいぎは、子どものサロンである」ということを述べました。
私たち大人は家庭でも仕事場でもなく、自分の思いを伝えたり、他人の考えを聞いたりする「場」を、意図的に作り出すことをしています。その「場」は、あるときは懇親会だったり、お茶会だったり、女子会だったり、同窓会だったり、哲学サロンだったり、研究会だったり、結社だったり、集会だったり、居酒屋だったり、・・・と、集まるメンバーや目的に応じて、様々です。しかし共通するのは、日常の生活の中では見出せない<語りのコンテキスト(文脈)>が創成する場である、ということです。
この人間の欲求は、相当に根強いものではないでしょうか。なぜ、こんなにも多くの種類の語り場があるのでしょうか。それを想像するだけでも、人間にはそういう語り場がなくては人間になれないほどの、何か本質的なものを示唆しているとしか思えません。その欲求を「こどもかいぎ」の中に見出した、という話をしました。それは大人にとっての語り場サロンのような場所、昔のカフェがそういう語り場だったような、そういう「サロンの空間が、子どもにも必要な環境なんだろう」ということに気づいたからです。
そして、このサロンでの自由な語り場が、小学校でも中学校でも高校でも、大学でも職場でも必要なのです。その子ども同士のつながりを、幼小連携の柱の一つにしたらどうだろう、と考えています。このアイデアを千代田区に提案して、子どもの意見を聞きながら、架け橋プランの中に位置づけられないか、実践してみたいものです。今日は懐かしくも楽しい夕べの時間を過ごすことができました。