魚釣りへの関心は、子どもによって差があります。お昼ご飯が終わったらまた午後も行く!という意欲満々の子もいれば、最初から全く興味を示さない子もいます。そんなことより、お店屋さんで忙しいの!と言わんばかりの子もいます。そこで当園ではみんなに同じことを無理にさせるということはありません。昨日の魚釣りもそうでした。部屋やベランダに残って、同じ時間に別のことをしている子どもたちもいました。
昨日の担任の報告にも「途中エサのオキアミをありにあげると、せっせと運ぶ様子も見られ、釣りそっちのけでその様子を楽しむ姿もありました」とあります。
たしかに、魚釣りを始めて、なかなか釣れないとなってくると、つまらなくなって別のことをやりたがる子も出てきます。花壇の周辺をひらひらと飛んでいるシジミチョウを追いかけたり、ダンゴムシを探し始めたり、釣りの餌の小エビ(オキアミ)を運んでいるアリの観察を始める子がいたり。階段を使った運動遊びを始めることもいました。
中でも少し盛り上がったのはアリにオキアミをあげてどうなるかを見てみたいという子たち。この公園には扇形の階段になっているのですが、私がその階段をどんどん登っていくアリを見つけたので、ちょっと大袈裟に「アリがクライミングしているよ」と教えてあげると、数人の子たちがその追跡を始めました。
そして10数段を登り切ると花壇の隅にある「穴」を発見。Mくんは「ここだ。ここにあったよ」と、そこにオキアミを持っていって、置いてあげようとしていました。
自分の体よりも何倍も大きなアリが、遠くまで何段も運んでいることに私は驚くのですが、子どもの注目点はそこではなかったようです。
でもそこを拡大して動画でみんなで見てみたりすると、また違った体験になるかもしれません。テレビやネットにも同じようなものがあるのですが、それよりも実際に自分たちが行ってみてきたものでやったほうがいいでしょう。これは来週のお楽しみ。そういえば、Mくん、アリを部屋で飼いたいと言っていました。
過去にもやっていたのですが、いまの幼児クラスの子どもたちは知りません。3年前の2021年6月7日の「園長の日記」と「保育アーカイブ」「STEM保育」にその記録が残っていました。
https://www.chiyodaseiga.ed.jp/stem/page/8/
こういう事は大人も飽きないで、毎年続けるためにも、大人の探究も欠かせないのかもしれませんね。