MENU CLOSE
TEL

園長の日記

芝で生まれて神田で育つ

2025/01/13

卒園したり、転園したりした子たちが冬休みにやってきて、昔のように楽しく過ごしていきました。しばらく会っていなかった友達とまた共に過ごすと言う経験はどんな感じなんでしょうね。その頃の気持ちも蘇ってくるのでしょうか。子どもなりの何か新しい感慨があるのでしょうか?ともあれ、園としても、こうやって再び戻ってきてくれることは嬉しいことです。

今日は成人の日です。鈴木理生さんの『千代田区の歴史』(昭和53年発行)を読んでいると、この地が「ふるさと」になる意味について、著者は思索を重ねてきたことがよくわかります。千代田区の特徴は「江戸っ子は、芝で生まれて神田で育つ」のフレーズの中に現れているといいます。千代田区は、たくさんの人たちが訪れて、この地で育ち、その後別の地へ移動していくような場所だというのです。江戸そのものの成り立ちからして、また、戦後15年で600万人も急増した東京。生まれるより、育つ場所、そして、そこから離れていく、そういう人の方が圧倒的に多いと言うのです。

そうかもしれません。その日1日過ごしていった卒園児は、今は東京に区に住んでおらず、別の保育園や小学校に通っています。それでも、千代田区が、この子たちの故郷に違いはありません。成長して大人になった時、保育園のことを思い出してくれるでしょうか。

top