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園長の日記

SDGSと「楽しんだもん勝ち」

2019/10/29

園だより巻頭言11月号

◆  SDGSと「楽しんだもん勝ち」

 10月はラグビーや鬼ごっこから学んだことが、いくつかありました。近い将来、私たち大人がいない時代を、この子たちは生きていきます。その時、この子らが困らないように、私たち大人が2030年までにやっておかないといけないことが色々あります。

 貧困の解消、飢餓をなくすこと、健康と福祉の増進、質の高い教育、ジェンダーの平等、きれいな水と衛生、持続可能なエレルギーの確保、働きがいのある人間らしい仕事(ディーセント・ワーク)、インフラと技術革新への投資、格差の是正、持続可能な都市、責任ある生産と消費、気候変動への緊急対応、海洋資源の保全、森林その他の生態系の保全、平和と正義の推進、グローバルな連帯の強化。この17は国連開発計画の「グローバル・ゴールズ」(SDGS)です。あと10年です。

 これらの課題を解決していくために必要な手段は「教育」です。国際社会がそれぞれの国益を優先して争えば、共生社会は実現しません。資源獲得の争いから世界大戦が勃発した歴史、そしてEUが第二次世界大戦の反省から国家を超えて共生社会を生み出そうとしている事実、そして日本の近代史を踏まえれば、日本は東アジアの中での「共生」の旗を掲げる責任があります。

 「このチームにはいろんな国の人がいるので、ダイバーシティ(多様性)なところもしっかりと見せたい」。開幕前にリーチ マイケルはそういっていました。ラグビーで発揮できたことを、日本は政治でできないのでしょうか。EUがワンチームを目指しているように、世界がワンチームになるモデルを日本が提示できないものでしょうか。

 私は外に敵を作って、内部に統一感を出すナショナリズムの手法を選びたくありません。では、どうしたらいいでしょうか。それはラグビー日本代表がベスト8の目標を掲げたように、共生における目標を作るのです。「自分らしさ」を生かしきる仕組み、環境をデザインして創造するのです。例えば、遊びがヒントになります。鬼ごっこは練習がいりません。鬼ごっこをするために、練習する人なんていません。誰もが参加できるフェアで差別のない遊びです。日本では親が子どもを守るという精神が根底にある遊びだからです。

 昨日視察した「スポーツ鬼ごっこ」の全国大会で、面白いことに気づきました。それは大会に参加している「ふじみ野市スポーツ鬼ごっこ連盟」の旗にこうありました。

「楽しんだもん勝ち!!」

 もしかしたら、これが勝つこと以上に大きなモチベーションになりうる「ワンチーム」の作り方かもしれません。次回、お楽しみ会で、その精神を表現してみたいものです。

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