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園長の日記

6月1日の再開にあたって

2020/06/01

さて、いよいよ本日6月1日(月)から保育園が再開しました。電車の中も人が戻ってきて、社会も一気に戻ってきた感じです。8人がお休みで43人が登園しています。子どもたちは静かです。落ち着いています。保護者の皆さんも、職場にもどったり、家庭でのテレワークが当分続いたりと様々です。今週の保育の方針は子どもが安心感の中で居心地のいい時間が過ごせるようにすることを大切にします。朝会ではその意味を再確認しました。長い休園の期間は、子どもも親もいろいろなストレスがかかっていたはずで、それがいろんな形で滲み出てくるものです。滲み出てくるためには、心が浸されていく必要があります。何に浸されるのかというと、人の心に浸されるのです。その感触は温かかったり、ひんやりと気持ち良かったり、ほかほかしたり、ヒリヒリしたりするのかもしれません。それでも人の心は人との関係の中で正常な状態を取り戻していくでしょう。人の体が目に見えない空気を必要としているように、子どもには子どもがいるのです。今日、明日、明後日と日々を重ねていくうちに、心と心が触れ合っていく中で、いろんな色合いが溶け出してくることでしょう。どんな様子を見せてくれるようになるか、そっと見守る数日が続きます。

「当面は」はいつまでなのか?

2020/05/30

4月11日から始まった休園が今日30日で終わります。また特別保育と今週からの登園準備保育(慣らし保育)も昨日が最後です。この間、日本と世界で起きたことを、今の時点できちんと振り返っておくことが大事なのですが、コロナ対策の緊急事態は一旦「終わり」かもしれませんが、コロナ生活はまだ「始まったばかり」です。しかも緊急事態がまた来ないとは限らない、というよりも「また来ると思っておきましょう」と、専門家会議は言います。実際に北九州市はまた増え始めていますし、それどころか足元の東京でもじわじわ増えてきました。実はすでに「東京アラート」を出す基準になっていそうですが6月1日(月)から、予定通りに第2ステージに入るそうです。このようなジグザク運転が、当分は続きそうですね。

この「当分」とか「当面」は、いったい、いつまでなのでしょうか。

まず、最も短い「当面」は、2週間。新型コロナの潜伏期間です。感染してから発症までの2週間。2週間前の社会の状態と現在を比較して「今落ちつているね。2週間前は8割自粛できていた。だから当面大丈夫」という判断の仕方、思考方法です。じゃあ、5割自粛でやってみよう、4割でやってみよう、と2週間サイクルで緩めていって・・・という作戦です。いつまでたっても「当面」が付きまといます。

私たちは今年の秋ぐらいまでは、なんとなく治療薬が使える状態になっていそうな気になるのですが、どうでしょうか。ワクチン開発は臨床試験を重ねる必要があるので、どんなに早くても来年だそうです。秋には間に合いそうもないと見られています。そうなると、「当分の間」は1〜2年?

これからの保育について、今週、私たち職員は随分と色々な話し合いをしてきました。今年の行事の見通しは、まだ、全く立てようがありません。そもそも、なぜそれをやるのか? この休園期間中に行事の「ねらい」を再確認する検討をずっとしてきました。

保護者の方に集まっていただく行事は、当面はほとんど「分散化」して複数の日にちでやる方法になります。それとどこまでオンラインの組み合わせができるか? 保育参観の時期や方法は? 夕涼み会はどうするか? 年長さんのお泊まり会は? そもそも10月の運動会で体育館を予約しているが、そのまま借りることができるのか? 一園だけでは、どんな状況になっているのか見通せない中で、複数の方法を用意して臨むことしかないようです。保護者参加の行事については、まだ「?」だらけですが、社会が動き出しながら、その様子を見て考えていくしかなさそうです。

オンライン保育園、終了

2020/05/29

(屋上のイチゴが、季節外れではありながら、みんなの水遣りのおかげもあって、色づき始めました)

オンライン保育園が今日29日で終わります。4回目の親子フラワープロジェクトも、成功でした。お花屋さん、ありがとうございました。長い休園期間でしたが、来週6月からは「オフライン保育園」が再開です。でも、オンラインをやってみて、新しくつながった気持ちや再確認できた思いも感じることができました。とにかく再開にまでたどり着けそうで、少し気持ちが軽くなっています。みんな元気で6月を迎えましょう。

コロナ時代でも保育で変えてはならないもの

2020/05/28

(園だより6月号 巻頭言より)

6月1日から保育園が再開します。25日からの登園準備保育(慣れ保育)で、久しぶりにお会いした方も多かったのですが、皆さん元気に過ごされたようで、ホッとしました。子どもたちも、一旦園生活に戻ってきてくれれば、すぐに元気に飛び跳ねて遊んでくれました。休園であっても、皆さんと少しでも繋がっていたくて、オンライン保育園で「つなぐ・つながるプロジェクト」を実践してみましたが、いかがだったでしょうか。保育園へのスムーズな登園に、ちょっぴりでもお役に立てたのなら嬉しいです。

この約2か月に及ぶ休園の原因である「コロナウイルス禍」によって、失うものも大きく、その影響はこれからも続くわけですが、その一方で「家で子どもと一緒に過ごせていい時間でした」という方や「仕事と子育てが一緒で大変でしたが、こんな経験は滅多にできないから、前向きに頑張りました」という方もいらっしゃって、それぞれのご家庭によって、自粛生活もいろいろだったんだなあ、と思えば当たり前のことに気づかされる今週でした。

日本も世界も大きな傷を負ったわけですが、今なお続くこの渦中にあって、返って「大切なものに気づくことができた」という話もよく聞くようになりました。緊急事態宣言が解除されても「以前と同じ生活には戻れない」「新しい生活様式が始まる」と言われます。これからは、人と人がマスクで遮られ、どこでも物理的な距離をとる生活が続くのだといいます。

ところが、それを保育に当てはめて考えると、変える必要があるものと、どんなに時代が変わっても、保育で変えてはならないものを、しっかりと見極めていくことも大事です。その一つが「子ども同士の関わりの中で育つものをなくさない」ということです。子ども同士の関わりで象徴的な言葉あります。それは「アタッチメント」です。日本語では愛着と訳されますが、本来は「くっつく」という意味です。子どもと子どもがくっつくこと。群れること。肌と肌が触れ合うこと。抱っこすること。先生の膝の上で安心を取り戻すこと。こうした「くっつくこと」ができなくなったら、もはや保育ではありません。

新しい生活様式になっても、子どもが育つために必要な条件まで、変えてしまっていけません。大人と大人がマスクによって、仮に隔てられた感じがしたとしても、心が通じ合うことまでなくしてはいけません。そこを決して見失わないようにしたいと思っています。

園内ではマスクは使いません

2020/05/27

子どものマスクは必要ですか?

保護者の方から聞かれることが増えたので、園としての考え方をお伝えします。

結論から申し上げると、子どもは園内ではマスクは使いません。

(1)まず2歳以下のマスクは危険なのでやめましょう。

日本小児科学会(上の写真)、米国感染予防センター(CDC)が警告しています。アマゾンも3歳未満のマスク販売をやめました。

020526参考資料(2歳児以下マスク着用)

(2)3歳以上でもマスク着用は衛生上の管理がうまくできません。

千代田区と相談した結果、以下のような運用とします。

・マスクは基本的に「汚いもの」です。しかし、子どもは直に指で表面を触ったり、外して机に置いたり、遊んでいるうちに落としたりします。マスクが返って感染媒体になる可能性があります。

・このマスクの取り扱いがマスクをするときの前提です。つまり、マスクは紐のところだけを触り、いったん口から外したら、自分で家から持ってきた袋(エチケット袋)に、自分でしまい、その後手を洗うこと。そして新しいマスクに自分で付け替えることができること。

・このような使い方は幼児はほとんどできません。したがって園内ではマスクは使いません。ただ、小学校でのマスク着用が習慣になってくなら、年長さんが小学校の生活に慣れるためにハンカチを持っていくのと同じように、マスクをつけた生活を取り入れることになるかもしれません。

・通園の時に、つけてきたマスクは、衛生袋に入れて、園バックにしまっていただくか、お持ち帰りください。そして、お迎えの時に新しいマスクを持ってきてください。

・マスクは「汚いもの」です。そのことを子どもの頃から教えてあげてください。洗えるマスクでも、使い捨てでも、一度付けたものは「汚いもの」だということを共通認識としましょう。

保育園での感染はほとんどないという医学的知見

2020/05/26

(学校や保育園で生活できないことが、返ってこんな悪影響を与えているということをイラスト化したもので、レポートの最後の「COVID-19流行期の子どもの心身の健康」のところで紹介されています)

 

本日5月26日、千代田区から参考資料として届きました。「小児の新型コロナウイルス感染症に関する医学的知見の現状」と題したレポートです。これは長崎大学大学院の森内浩幸小児学科教授と、福岡看護大学教授の岡田賢司福岡歯科大学予防接種センター長がまとめたもので、ニュースでも大きく取り上げられ、注目を集めています。

020526参考資料(コロナ感染症に関する医学的知見)

A4で6ページの簡潔なものですが、私たち保育園関係者にとっては、開園前に正しいリスクを知っておくために参考にしたい内容でした。保護者の皆さんもぜひお読みください。以下に見出しだけ紹介します。

◆疫学

COVID-19患者の中で小児が占める割合は少なく、その殆どは家庭内感染

学校や保育園におけるクラスターはないか、あるとしても稀

◆臨床

小児COVID-19症例は無症状から軽症が多く、死亡例は少ない

小児COVID-19の臨床的特徴

◆検査

SARS-CoV-20cyd1920は鼻咽頭よりも便中に長期間そして大量に排泄される

リンパ球減少、プロカルシトニン高値、D-dimer高値、CK-MB高値に要注意

小児COVID-19の胸部CT初見の特徴

◆治療

殆どの小児COVID-19症例は経過観察または対症療法で十分

急性呼吸不全症例ではコンサルタントや転送のタイミングを逃さない

◆新生児

COVID-19罹患妊娠・分娩において母子ともに予後は悪くなく、垂直感染は稀

新生児感染は重症化の恐れがあるか?

◆COVID-19流行期の子どもの心身の健康

学校や保育施設の閉鎖は流行阻止効果に乏しく、逆にCOVID-19死亡率を高める可能性がある

教育・保育・療育・医療福祉施設等の閉鎖が子どもの心身を脅かしている

020526参考資料(コロナ感染症による子どもへの社会的影響).gif

緊急事態宣言が正式に解除 登園準備の保育を今日から開始

2020/05/25

4月7日に出された緊急事態宣言が本日5月25日、正式に全国で解除されました。

休園してきた千代田区の保育園は6月1日から再開しますが、今日から千代田せいが保育園は登園準備保育(慣らし保育)を始めました。久しぶりの再会となった子どもたちは嬉しそう。運動ゾーンを選らんで、思いっきり体を動かして遊んでいる子たちもいました。

また、この間に「歩けるようになったんです」というMちゃんのお母さんも。実際にトコトコと歩く様子を見てびっくりしました。それだけの「期間」が経ったんだなと実感です。

登園準備保育は、園児数を4割にするために、週2回にさせてもらいましたが、屋上の野菜への水やり(毎日)や、親子フラワープロジェクト(火金)も併せて、できますので登園のリズム作りにご活用ください。なお、登園準備保育は、短時間の行事として区に届けてありますので保育料はかかりません。

コロナくんとの対話

2020/05/24

 

私「まったく、君と付き合うのは難しいよ。いくらウィズ・コロナとか、ソーシャル・ディスタンスとか言われても、如何せん、君は見えないし、口も聞かないから、困ったもんだ。いったい、君はどこにいるんだい? 君が見つかるのは、いつだって病気の人からだから、すっかり君は悪者扱いだよ。僕だって君とは友達にはなりたくないよ。まっぴら御免だ。できれば消えて無くなって欲しいんだけどな」

コロナ「そんなこと言わないでほしいよ。僕らはただ、40億年前から地球に住んでいるだけだよ。そっと暮らしていたんだけど、僕らはいつの間にか君たちの世界の中に引きずり込まれてしまったんだ。僕らは生物じゃないんだ、意図も意思も持っていない。ただ、自分だけでは生き延びられないから、いろんな細胞の中に住んでいるだけだよ。毒素も持っていないし、悪いことは何もしないんだけど、なぜかヒトの中に入ると、ものすごく邪魔者扱いされてしまうから、困っているのは僕らの方だよ」

私「どういうことだい」

コロナ「だって、静かにしていてくれたら、僕らもハッピーなんだけどな。でも、君たちの中には、どんどん攻撃してくるから肺の中が炎症を起こしてしまうし、それが他の臓器にまで飛び火して全身が炎症してしまうようなことになってしまう。僕らはそんなことは望んでいないよ。だって、そんなことになったら、僕らも死んでしまうからね。僕らはそっーとお宿を借りていたいだけなんだけどな」

私「それは知っているよ。サイトカインストームのことだね。まるで、マッチを擦っただけなのに、その指に消火器を噴射しているようなことをやっているんだよね。でも、僕らも、どうしてそんな反応をしてしまうのかわからないんだ」

コロナ「それは、僕らを何かと間違っているんだよ、黙って見逃してくれている僕らの仲間もたくさんいて、例えば僕らの先祖様は、君たちの中に入っていて、気づかれずに共生しているんだけどなあ」

私「過剰反応の仕組みをそうでない反応に変える方法は、花粉症やアレルギーの分野に似ているのかもしれないけど、君の弱点を教えてくれないかな」

コロナ「それは僕もわからない。ただ僕らは、君たちよりもずっと前から地球に住んでいるんだよ。遅れてやってきたホモ・サピエンスと共生したいのは本音なんだけどな」

私「もしそうなら、ウィズ・コロナの共生方法は、生体反応の仕組みとして考えることにするよ」

コロナ「そう願いたいね。よろしく」

マスクよどこへ行く?アハ体験の只中で

2020/05/23

 

脳科学者の茂木健一郎さんがアハ体験(Aha Experience)を模擬体験してもらうために、見ている映像がじわじわとゆっくり変化しているために、ずっと目を離さずに見ているにも関わらず、何が変わったのか気づかない、というテレビ番組を覚えていますか。前の映像と後の映像を見比べると、「え〜っ、こんなに違っていたの!」とビックリするというあのジワジワ変化映像のアレです。それと同じことが、マスクで起きていますが、気づいていますか?

コロナ騒動の経過の中で、マスクがかなり変わりました。というと、デザインがオシャレになったこと?と思われるかもしれませんが、そうではありません。何かと言うと、マスクの表象です。3月ごろのマスクのイメージと今のマスクのイメージは、大きく揺れ動きながら、ある意味で180度転換しました。

それを決定づけたのは、実は小池都知事のマスクだと私は踏んでいるのですが、単にオシャレになったということではなく、その肯定のされ方によって、「マスクは洗って使っていいもの」という隠れたメッセージが一気に拡散したのです。それまでは、マスクは「汚いもの」であり「表面は触ってはならず、紐のところを持って、そのまま捨ててください」というものでした。

ところが、政府がアベノマスクを配布したことで「洗えるマスク」という、それまでのマスク観をひっくり返す使い方を国が公認してしまいました。それによって、手ぬぐい、水着生地、ジーンズ製など、それまでとは異なる目的の、ウイルスは通過してしまうけど、自分の飛沫は防ぐことができればいい、という機能だけを目指したマスクが、どんどん作られるようになり、マスクは洗って何度も使っていいハンカチのようなものになりました。

したがって、マスクをして登場してきた安倍首相自らが、記者会見するとき、数メートル離れているからと、マスクを外して語り始めるのですが、右手で外したマスクは、大抵はそのまま、スーツの右ポケットにしまってしまいます。それをテレビで目的した時、私にアハ体験が起きたのです。

「外したマスクを、捨てずに、ポケットにしまうなんて! それはエチケット袋に入れないとダメでしょ」

それまでの白い、使い捨てマスクだったら、決してあってはならない、マスクの外し方だからです。それを許してしまうのは、マスクが使い捨てではなく、洗えるハンカチのような存在になったからです。このマスクの変化は、何を物語っているのかというと、コロナウイルスという目に見えない正体を「正視」できないことからきています。マスクをしておけばいい、というスタイルだけがこうして定着していることが、新しい生活様式だとしたら、こんな滑稽なものはありません。さらに、マスクを触ってしまうことや、マスクから他のものへ感染させてしまっていることに甘くなるリスクを危惧します。これもまた、コロナ監視体制が甘いことからくる、新しい生活スタイルの独り歩きの一例でしょう。

マスクよ、君は何のためにあるのか?

保育再開は6月1日からで決定(千代田区)

2020/05/22

先ほど千代田区から通知が届きました。保護者宛のものをお知らせします。

020522令和2年6月における保育園等の休園の取り扱いについて(保護者あて)

再開は6月1日(月)から通常保育を始めます。

内容の要点は以下の通りです。なお、職場の休業延長などで6月以降も登園しない予定の方は、コドモンなどで5月中にお申し出ください。

(1)保育はできるだけ「3密」を避けるが限界があるのでご了解を

(2)子どもの体調がすぐれない時は登園を控えて

(3)登園自粛、保育時間短縮のお願い(2週間は基本保育時間で)

・登園自粛の場合は保育料免除(日割り計算)

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