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園長の日記

ともだちがほしかったこいぬ

2019/04/20

スヤスヤと気持ちよさそうに眠っている子犬を見たら、寂しくなくなるんじゃないかなー。そう思って、都立現代美術館のショップで見つけた、奈良美智さんの絵本「ともだちがほしかったこいぬ」の子犬に、4月16日から、にこにこ組に居てもらうことにしました。

そうしたら、すっかり仲良くなって、一緒に眠っているにこにこ組の子どもたちです。お友達になれてよかったね。

避難訓練、祝福、第三者評価

2019/04/19

【避難訓練】
東京都は、認可保育所に毎月の消火訓練と避難訓練を義務化しています。園内には合計4本の消火器があるので、その場所を確認しました。また、外部への避難口は正面玄関、西川玄関のほか、ベランダ側から昭和通り側へと、山上ビル側への2方向が確保されています。子どもたちと一緒に移動し、障害物がないかなどを確かめました。
【祝福】
この園長の日記で、日々の保育をお伝えすることを優先しているので、この間、語らずにはいられないにもかかわらず、語る機会を逸していたことがあります。それは友からの祝福です。
エントランスの水槽は、同じ保育理念で勉強しあっている仲間の園長4人の方からの開園祝いのプレゼントです。この水槽は面白い仕組みを持っています。魚のフンなどの有機物を含んだ水を右側の植物が栄養にします。すると、きれいな水が水槽に戻ってきます。右と左のセットで1つの生態系になっています。

また、先週には友人の園長先生から、アート作品の壁掛時計を頂きました。お鍋が沸いて、中からスパゲティが飛び出したら、3と9の字になったと、いうモチーフ。立体的なので、光が当たる角度によって、3や6や9の数字の影が盤に映って楽しいです。2階のダイニングに飾ることにしました。

さらに、姉妹園の新宿せいが子ども園の保護者から、開園記念品を贈りたいとの申し出あり、何がいいか検討中です。新宿せいがから異動してきた先生たちへのエールでもあります。ありそうで、ありえない話です。ちょっと感動しました。
【第三者評価】
私は東京都の第三者評価者です。いろいろな保育園やこども園に出かけて、東京都の評価基準に基づいて審査をします。評価者であるためには、毎年研修を受け知識をアップデートしておかなければなりません。今日はその研修会がありました。
なお、自動ドアの顔認証をスムーズにするため昨日、背後に日除け幕を張ってみたところ、今朝はほとんど開きました。これでまた少し試してみます。

誕生会の日に誓う身体的な育ち

2019/04/18

【4月の誕生会】

在園児43人のうち4月生まれは3人います。ちっち組(0歳)に1人と、わいわい組(3歳)に2人です。誕生会は、この世に生を受けた誕生そのものを祝福しようと言う趣旨です。人間は地球が太陽を回っていることを発見し、その期間を1年としました。春夏秋冬が一巡りするたびに歳を重ねると言う文化を発明しました。誕生日とはそうして生まれたのです。動物の世界にそのような概念はありません。
誕生会では、それぞれのクラスで、お祝いの歌を歌い、プレゼントお渡し、先生による出し物を楽しみました。子どもたちは歌や絵本、紙芝居が大好きです。幼児クラスでは、坪井先生が紙芝居を読みましたが、みんなシーンと集中してお話の世界に夢中になっていました。
小林先生の手遊び「カラスの親子」は、友達に大受けでした。子どものカラスが「眠れない!」と言って飛び起きると、その瞬間、子どもたちはテーブルを叩いて笑い転げました。なんとも幸せな楽しい子どもの世界です。
【身のこなし力】
今週の散歩で見えてきた、大切なことがあります。それは、子どもたちの身体的な能力です。都会っ子だからかなのか、身のこなしに、ぎこちなさがあって、この点はこれから大いに取り戻さないと行けません。比べるのはよくないかもしれませんが、私がいた自然が豊かな八王子のこども園の子どもたちの比べたら、半年あるいは1年ぐらいの差がありそうです。芝生の園庭で走り回って遊び、コブシの木に登ったり、ぶら下がったロープで登り降りしたり、縄跳びや竹ポックリなどで毎日遊んでいました。食事の後は子どもたちが雑巾がけをしていたので、それも楽しくやっていましたから、身体のバランス感覚が育っていて、手を床について走っても転んだりすることも少なく、受け身を覚えていました。手と足の協応や、体幹が自然と育っていました。
しかし、千代田の、 子どもたちは、正直言ってちょっと心配です。このままでは発達に影響しそうです。外遊びを何とか増やし、自分の体重を両手でぶら下がって支える懸垂力、両足や片足で跳ぶ跳躍力、床や地面に手をつく支持力、そして自分で自分を守る危険回避力を育てないといけません。

神田祭がもうすぐ

2019/04/17

【神田祭りのざわつき】

この町らしさを感じ始めたのは、今年2月「今年は神田祭りが表だから」という言い方に接した時です。そのやや興奮気味の、待ちに待ったものが姿を現してくるときの感興を、その口調の中にのぞかせていたからです。もちろん神田祭を一度でも見れば、誰もが日本の「祭りらしさ」のイメージを代表していることに、また、それが祭りの本流の一つだと言うことに、気づかされます。
でも町会に入らないと、このワクワクしてくる感じは味わえないんだろうな、と今日、わかりました。今日何があったかというと、神田岩本町にお住まいの町会役員で、第57期議長も努められた石渡伸幸・元区議会議員から神田祭り用の、さらし一枚の日本手ぬぐいを頂いたからです。それは「宮鍵」と書かれた、粋な手ぬぐいです。あまりにカッコいいので、野暮は承知で早速、玄関に飾りました。
「宮鍵」をネットで検索してみると、次のような説明がありました。
【「宮鍵講」は神社の神輿庫の鍵を預かり、神職すら許されない神輿の出入を唯一奉仕できる講社でした。今日でも奉安殿の鍵を開ける時には必ず「御鍵渡しの儀」を奉仕しています。また、神田祭に使用した祭器具や調度品を取り扱ったとも言われています。】
千代田せいが保育園は、お祭りを支えている方々のど真ん中へ、一気にお招きいただくことになったのです。お招きくださったのは、宮鍵の石渡さん。神田祭初日の前日、5月10日金曜日の夕方4時、山崎パン本社でお神輿に魂(お御神霊)を入れる儀式がとり行われますが、そこに参会せていただくことになりました。
【わいわい組も散歩へ】
今日は初めて、3歳時クラスわいわい組もらんらん組と一緒に散歩に、夕方出かけました。子どもたちは、和泉橋を渡って佐久間橋児童遊園で遊びました。また、にこにこ組もオレンジ色の散歩カー(避難車)に乗って和泉橋から、佐久間橋児童遊園、万世橋警察署、万世橋、柳原通り、柳森神社、海老原商店というルートを巡ってきました。
海老原商店のイベントスペースから、聞こえてきた「音楽」に導かれて中へ入って行くと、にこにこさんたちのために、アーチストの方が演奏してくださいました。
【神田はデザインの専門街でもあった】
神田祭の、町のざわめきは、周辺を散歩する時も感じることができます。神田祭のポスターは、町会ごとに異なります。そのセンス、デザイン性、バリエーションの豊かさはどれも目を見張るものがあります。すべてのポスターを全部集めてみたいと言う願望に駆られます。神田の街の歴史に、印刷出版デザインと言う江戸時代から続く伝統を感じたからです。そのセンスを保育環境に持ち込みたい、この祭りのざわめきを子供たちと共有したい。散歩の目的が新たに見出された日になりました。

らんらん組初めての散歩

2019/04/16

【佐久間児童遊園】

昨日のにこにこ組のお散歩に続いて、今日は4歳児クラスのらんらん組が夕方から、散歩に出かけました。昨日と同じように、柳森神社の前を通って、新幹線の高架下と並行に架かっている「神田ふれあい橋」を歩いて渡り、秋葉原駅前の通りに出て右折し佐久間児橋童遊園で遊んできました。遊ぶといっても、神田川を挟んだ向かいの園舎の子どもたちに手を振ったり、丸い階段が半円形のステージのようになっている、その平らなところを走り回ったりといった程度のことでしかありません。

それでも子どもたちは、水を得た魚のように走り続けていました。この2週間、たまりにたまった運動への欲求が自然と吹き出したかのような子どもたちでした。
佐久間児童遊園は、昨年まで「喫煙所」のあったところです。その煙の量は尋常じゃなかったので、開園説明会で、参加者から「タバコの煙対策はどうしますか」と聞かれたとき、最初からここではもう遊ぶ事はできないと思っていたので「何とかならないかと思いますが」と半分諦めている気持ちを述べました。それが今は、罰金3000円の禁煙ステッカーが貼られてします。有り難い!(愛煙家には、申し訳ないですが)
子どもたちが走り回っている様子を見ていると4歳時クラスの足取りが、しっかりしていることがわかりました。明日はわいわい組の番です。

にこにこ組の初めての散歩

2019/04/15

【月曜日の朝は忍びない】

休み開けは親が恋しくて泣く子が増えます。それは仕方のないことです。自然なことですよ。大好きなおうちの人と二日間も続けて過ごすわけですから。月曜日の朝は子どもには、忍びなく思いますが「ママだって辛いんだから、許してね」と、相方へ気持ちの橋渡しをやってあげたくて、言葉にはできないその思いを私たちは子どもと親御さんに「辛いけど大丈夫!」と、ただただ頷くことによってエールを送るのでした。
でも、そんな〈忍びない時間〉が長くは続くことはありません。子どもたちは持ち前の適応力を発揮して、おもちゃで夢中で遊び始めました。2歳児の子どもたちも、午前おやつの時間には、みんなで大きなテーブルを囲んで楽しそうです。
【にこにこ組が初のお散歩】
そして、さらに今日もまた、予想外の嬉しい出来事がありました。それは、2歳児クラスの「にこにこ組」が開園以来初めてのお散歩に行けたことです。1人お休みで、8人でお散歩という記念すべき日となりました。8人のうち5人が「避難車」という立ち乗り車に乗り、3人は先生と手をつないで歩きました。
園の前の柳原通りを、柳森神社方向へ歩いていきました。新幹線が神田方面へ走り去り、東海道線が通ると「もういっこ」と次の電車が来るまで見たいといいます。すぐに反対から電車がやってきて、Sちゃんが「オレンジ色」と中央線を指差します。
【電車、花、カモメ】
途中に黄色い花が咲き誇っまているところで立ち止まって「きれいな花だね」「黄色い花だね」などといいながら、花をちょんちょんと触ってみました。こうして電車や花を楽しみながら、万世橋に到着。右に曲がって橋の欄干越しに神田川を眺めました。ゆりかもめが川面に浮かんだり、川の上を飛び越えたりしています。そのまま国道17号、秋葉原中央通りに出て、和泉橋出張所隣の佐久間橋児童遊園を通って、和泉橋を渡って園に戻ってきました。
天気も良くて、日差しもほどよく暖かいお散歩にちょうど良い日でした。子どもたちにとっても楽しいひとときでしたし、なんといっても私たちにとっては、初めての散歩が成立したことが、嬉しくてしょうがありませんでした。

平成31年度の保育カリキュラム

2019/04/15

平成31年度の保育カリキュラムは次の通りです。

平成31年度 全体的な計画(教育課程含む)(千代田せいが保育園)

重点目標は次の通り

•○ 都市型の保育→ 音環境・プライバシー・交通安全
•○ 園庭の3要素(運動・自然・開放感)→ 地域を園庭として利用する
•○ 子どもの発達の連続性(学年で区切らない保育)→ オープン保育
•○ 家庭と園生活の連続性(アロペアレンティング)→ 保育の協働性 信頼と対話
•○ 保護者と共に子どもにとって豊かな生活を創り出す → 身体・睡眠・アート・科学

 

都立木場公園に実踏へ

2019/04/14

【区のバスを借ります】

今日は木場公園へ下見に行きました。何の下見かというと、戸外活動先としてどんな活動ができるかについての下見です。(映画などの制作ならロケハンでしょうが、私たちの教育界ではこれを「実踏」(じっとう)と呼びます。)
千代田区は、私たちの園のように、園庭を持たない保育園のために、バスを無料で提供してくれます。その1回目の利用を5月に実施します。その行き先に、いくつかの候補の中から「都立木場公園」を選んでみました。
【都立木場公園とは】
東京都公園協会のサイト「公園に行こう」( https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/about020.html)によると、〈木場は、江戸から昭和にかけて、江戸・東京へ材木を供給し「材木のまち」として栄えてきました。
昭和44年には、江東再開発構想のなかの防災拠点の一つとして位置づけられ、木材関連業者が現在の新木場へ移転したのを機に、水と緑の森林公園として整備されました。〉
南北に長いこの公園、とても広くて、バスの駐車場もあります。そこから、降りてすぐの所に、広々とした原っぱの「ふれあい広場」が広がっていて、ここなら、思いっきり走り回っても大丈夫です。

真似してやってみたがることの意味

2019/04/13

土曜日は子どもが少ないので、先生と子どもの距離が近くなり、関わりが密になります。「先生これやるけど、〇〇君もやってみる?」。絵本にブッカーをかけたり、ラミネートで掲示物を作ったり、階段や廊下の掃除をしたり。先生にとっては仕事であっても、子どもにとっては興味深い体験であり、新しい学びになっています。子どもは大人がやっていることを真似してやってみたくなります。「子どもはどうして、真似をしたくなるのだろう?」と改めて考えてみると、面白いことに気づきます。

【行動の意味や目的を知りたがる】
実は、子どもは真似をする前に、このように考えます。「あれ、先生が絵本に何か透明なものをくっつけようとしている。何をしてるのかなあ」と思って、子どもは、こういいます。
「先生、何してんの」
なぜ子どもはそう聞くのでしょうか。何をしているのかと聞きながら、実は何をしているのかだけを聞いているのではありません。そうすることの意味、あるいは目的も聞いているのです。
また、お友達がそう聞いて先生から返事をもらっているその様子を、じっと見ているお友達もいます。このように、人がやっていることには意図があることを察して注意を向けるのが9ヶ月ぐらいから始まっています。言葉が上手に話せるずっと前から、人は観察によっていろいろなことを学習しているのです。
【目的志向の模倣について】
絵本にブッカーを貼りながら「この透明なのはね、ブッカーって言うんだけど、こうやっておくと、絵本が長持ちするんだよ」と、先生が説明しています。
同じように、ラミネートをする時も「2枚あったのが1枚になって、中に紙がサンドイッチみたいになったでしょ。これで丈夫で綺麗な掲示になるね」といったやりとりが見られます。
このように、やっている事の「意図を理解すること」で、その目的に向かって自分もやってみると言うのが、ヒトしかやらない模倣の本質です。ただそのままやり方を真似ると言うことも多いのですが、幼児になってくると目的を達成するためなら子どもなりにやり方を変えることもあります。そして、自分のやった出来栄えを確認したがります。狙っていた目的にかなった結果になっているかどうかを確認しているのです。それが「みて、みて」と言ってくることの意味なのです。
このような目的志向の模倣は、ホモ・サピエンス独特のものです。そのような場面が、今日はたくさん見られました。

「慣れ」からくる危険性

2019/04/12

小さい子どもたちも、園生活に随分と慣れました。朝親と別れるときに、寂しがある事はあっても、昼間泣いている子がほとんどいなくなり、部屋の中での遊びや食事に意識が集中してきています。3階の幼児の方は、園生活に慣れてくると、急いで思わず走ってしまったり、園生活のルールを破ってしまう子どもたちが出てくる時期です。例えて言うなら、自動車の運転免許を取ったばかりの慣れない時期よりも、運転に慣れてきた頃が1番事故を起こしやすいことに似ています。また園生活が始まってから2週間ほど経ち、子どもたちのお疲れも、ちょうど出て来やすい時期でもあります。家では子どもたちの甘えも強くなるかもしれません。この週末はのんびりと過ごすことをお勧めします。

来週あたりから、育児休業中の方の職場への復帰が増えてきます。子どもたちが園に慣れてきたように、今度は親御さんが、職場への出勤に慣れていかないといけませんね。
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