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保育アーカイブ

藍の会からいただいた種をまきました

2025/03/24

神田藍の会から頂いた種を育てようと活動を始めました。

以下は3月24日(月)の主任の保育ドキュメンテーションからの紹介です。

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江戸を代表する藍染めの浴衣(ゆかた)と手拭(てぬぐい)の大半は、紺屋町一帯(保育園を銀座方面)の染物屋で染められました。「その年の流行は紺屋町に行けばわかる」と言われていたほどで、紺屋町の名物が江戸の名物でもありました。 「地域の文化を身近に」と活動を進めている藍の会。最近は神田地域の事業所なども参加して藍を育てているそうです。

 

保育園でも、この「藍」を育ててみようと早速種まきをしました。(先日神田明神にて奉納したもの)

まずは、たねについて考えてみたり、想像したり、思い思いに感じたことを伝え合っていました。

色は・・・「黒、茶色、緑、肌色、おうどいろなど 固さ・・・「固い、つぶれない、痛い」 疑問に思った事「どうなんだろう」「どうやってはなになるんだろうか」・・・・

藍の会の方から頂いた育て方の手紙をみんなで読んでみました。

「第一関節」(人差し指)というワードに「むむむ?」と。

植え方を知って、早速やってみました。

さて、3週間くらいで芽が出てくるとのこと。 夏には、葉が取れてそれで藍染め、叩き染め。 食べる事もできるとのこと。 さらに、花まで育ててまた来年に楽しみに。。。 どうなっていくのでしょうか。

植えたプランターをどこに置こうか? 子どもたちが考えて「玄関」「お部屋」「ベランダ」の3か所に置きました。 これから、藍の育ちを見守っていきます。

 

 

野菜でお描きのアート体験

2025/03/12

幼児が紙皿にお絵描きをしました。画材は絵の具でもクレヨンでもなく、野菜のニンジンです。

色の違う3種類の人参をペースト状のピュレにして、チューブやスプーンで皿に載せていきます。そして茹でたいろいろな色と形の野菜(人参やたけのこ)を飾っていきます。

そして鑑賞したあと、最後はそれを食べます。

子どもたちの思いつきが形になっていくプロセスに、子ども自身がきれいだな、面白いな、を発見していきます。「どう?これ」といった風に何度も見せにくる子もいました。

フランス料理シェフの江口そらさんは、一流レストランから独立して食育活動の会社ラビットを起業しました。

丹精込めて育てている野菜農家とのつながりのなかで、乳幼児期からの味覚とアート体験を大切にする活動を展開しています。その後、当園との出会いから「味覚の探究」活動が始まりました。東京すくわくプログラムにもなっています。

旬のはしりのアスパラガスを味わう

2025/03/12

今日の食材はアスパラガスです。白いのと緑のを比べてみます。と、思って始めたのですが、それよりも単に「食べること」を超えた関心の広がりを感じる活動になりました。

最初に「アスパラガス、知っている人?」とシェフのそらさんが聞いてみると「は〜い」。意外とみんな知っているんですね。好きだという子もいて、「へえ、そうなんだ!」と、大人が顔を見合う感じから始まりました。

この活動は、素材を見たり触ったりするところから、食べるところまで、一連の流れがあるのですが、それぞれを、いろいろやる前に「どうなると思う?」「どうしてかな?」などの質問と返事が繰り返されていきます。

その返事が面白い。触ってみたりすると、お皿にトントン叩いたり、音を立てたり・・「テレビで見た」「おうちでも・・」など。たとえば、どんないろ?ときくと、「きみどり、みどり、しろ、アスパラガス・・笑」。2歳児クラスの9人ですからね。

匂いをきてみると「しない」という子もいれば「する」という子も。

まな板と包丁が出てくるのは、毎度慣れているのですが「包丁は触っていいんだっけ?」というと、ダメ〜という返事だけではなく「手が切れちゃう」「指切っちゃう」と具体的な言葉がでてくる変化が。どっちから切ろうか?にも「白から切ろう」などと、これまでの経験から、それぞれの子どもに余裕のようなものがあって、「こうしたらいい」という自分なりの考えが溢れているように見えます。「中はどう?何色?」とのやりとりも楽しそうです。

午後の振り返りでも出た話題なのですが、「言葉でのキャッチボールが増えたよね」「次にこうなるだろうと見通しがでてきて、落ち着きを感じました」という話になりました。

つぎは皮むきです。ピーラーをつかって根本から少し上までの皮をそぎます。その皮も嗅いでみます。その次は茹でます。「お風呂に入るよ」と目の前の鍋に、長さの違うアスパラを、一人ずつ子どもが選んで、そっと入れます。優しい手つきです。少し塩も入れますが、「これ何かな?」「お砂糖」「おしお」・・溶けて見えなくなると「なくなった!」という声。

茹で上がったら、まな板に乗せると、少しいい香りがしてきます。たべたい?うん。少し長めの一口大に切って、「どっちがいい?しろ?みどり?」と聞きながら、お皿に取ってあげます。そろったら「いただきます」。美味しかったのか、意欲的にペロリ。それぞれの顔から受ける印象は「こんな味なんだな。うん、おいしいじゃん!」というような感じでしょうか。

アスパラガスのように縦に繊維のある野菜は、硬さによって食感が変わるのだとか。繊維質以外の部分、果物の果肉に相当する可食部分を「美味しい」と感じるために、小さい子どもには、柔らかめの方がいいそうです。口の中でとろけるような感じで、いわゆる狭い意味の「味」だけではなく「食感」をよくする工夫の大きい食材だと言えるのかもしれません。今日の茹で具合は、3分ぐらい。レストランだともう少し硬めにするそうです。

食感が敏感な子は、最初、白いアスパラを食べようとしなかったのですが、緑色の方を選んで食べた後は、白い方をおかわりしています。食べやすい「食感」だったからこそ「美味しかった」のでしょう。みんな食べ終わってもテーブルに残っている子もいて、まるで余韻を味わっているように見えました。

今度は焼いてみます。これも子どもたちは毎回大好きで、だんだん焼けていく様子をじっとみています。油をたらし、途中で塩を振り、香ばしい匂いがしてきます。「できたよ」というと、子どもたちがさっと席に戻ります。それも可愛らしくて微笑ましい。

今回の食べ比べは、食べること以外に関心が広がっている姿を随所に感じました。振り返りの時間に、担任の先生からは「砂場で遊んでいるときに、塩を振っている(アセドネ)そら先生の真似をしていたり、お家で買い物に行って「かぶ」を買ってとねだられたり、味の探究の世界がすこし広がってきたようです。

 

第6回 成長展 特別展示は3つの視点から

2025/03/01

1年間の子どもたちの育ちをお伝えする成長展。あかちゃんは作品なんてできませんよね。それでも成長しています。それなら、子どもの作品展ではなく、子どもの成長を作品としてお伝えできないか? そんな発想の転換から生まれたのがこの成長展です。

1年間を通して、いろいろな視点で定点観測したものを並べてみると、その変化がわかり、成長の軌跡が見えてきます。

視点は健康、人間関係、環境、言葉、表現の5領域で整理してあります。

健康の領域は、身長、体重、手足型、食育です。

ちっち組には、成長の記録も。1人ずつのファイルです。

人間関係は、先生たちのコメントです。

環境は、好きな場所、好きな遊具、好きな公園です。

言葉はシルエットで1年の変化をお伝えしました。

表現は ぬりえ、人物画、自由画です。

そして今年は3つの視点(自分・他者・もの)で特別展示を加えました。

ちっち組

ぐんぐん組

にこにこ組

わいわい組

らんらん組

すいすい組

自分との関わり、他者との関わり、環境との関わりでもあります。この特別展示は、ホームーページのクラスブログにも載せましたのでご覧ください。

 

神田明神へ 藍のタネを奉納

2025/02/28

神田に「藍の花」を咲かせよう!(藍は愛でもあります。)そんな温かい交流の輪を広げようと、千代田区で藍を育てる活動を進めている「神田藍の会」の方々と一緒に、今日は神田明神へタネの奉納へでかけました。

当園からは、年長と年中の子どもたちも奉納に参加させてもらいました。本殿のちょっと高い椅子にちょこんと座らせてもらい、かしこみ、かしこみ。頭を下げて、「どうなっているんだろう?」と周りをキョロキョロ。神主様のお祓いや祈念の様子は子どもたちに見せてあげたいけど、そこは我慢して頭を下げていました。可愛いかったです。

神馬(しんめ)の「めいちゃん」にも会ってきました。

神田藍の会では、3月15日に一斉に藍のタネを植えます。保育園でも行います。みんなで藍を育てましょう。

活動されている方々とお会いできて、コミュニティーの輪がまた広がりそうです。神田学会の副理事長、大妻女子大学の学長、小学校PTA会長などの方々とお会いできました。

 

ほうれんそうなど3種の葉菜類を食べてみたら・・・(東京すくわく)味の探究

2025/02/12

「ターサイがおいしかった人?」は〜い!

「ゆきなが美味しかった人?」は〜い!

「ほうれんそうがおいしかった人?」は〜い!

・・・2歳児クラスの子どもたちが、みんな「は〜い!」とどれかに手をあげていました。どれも青やさいなのですが、大抵は嫌いな子どもたちがいそうなものでしょう?それが好きになっていった活動が以下です。

2階に掲示してありますが、写真と説明書きをそのまま、写真も加工せずに、ホームページの「にこにこ組」のブログ(パスワードが必要)に載せましたので、そちらでもご覧いただだけます。

以下はその掲示内容、です。名前はイニシャルに変えました。

 

🔳【2月は緑のはっぱ「葉菜類」にチャレンジ!】

8月から始まった食育活動も今月で7回目となりました。

これまでは、なす、きのこ、れんこん、かぶなどを取り入れてきましたが、2月は、野菜の中でも子ども達の苦手意識が強い“葉菜類”をテーマとしました。

・中国の代表的な野菜「ターサイ」

・雪の中で育つ「雪菜」

・ほうれん草です。

この3つの葉菜類を食べ比べしました。

食育活動が大好きなSくん。活動が始まる15分前から手洗いを済ませてスタンバイ!

🔳【緑の野菜は苦手という先入観  面白そうな体験から苦手な野菜に親しむ】

「ほうれん草ってどれか知ってる?」

「これー!」とそれぞれ指をさして教えてくれました。

どれも緑色で、葉っぱの形も似ているので、たくさん並んでいると、区別をつけるのはなかなか難しい。

「ほうれん草はこれだよ」と見せててもらうと、子どもたちは触ってみたくて、すぐに手が伸びていました。

【緑の野菜は苦手という先入観 面白そうな体験から苦手な野菜に親しむ】

「葉物系は、扱うのが難しい」と江口さん。

子ども達は、緑・葉っぱが見えると、やっぱり(参加するのを)やめると言う子も多いようです。

“葉菜類=苦い、美味しくない”という先入観をどういう風に子ども達が「食べてみようかな」という気持ちに向かっていくか・・

そのきっかけの一つが、「洗う・ちぎる」といった調理のお手伝いのような活動でした。

洗う、ちぎるという身体的な動作の中で、子ども達が、野菜=苦手な物という意識を忘れて、ちぎるという動作に夢中になっていく。

そこから、面白そうだな。食べてみようかな。と、いつの間にか“食べたくない”という壁を越えて、

「あれ?食べてみたら、なんだか美味しいかも」と、子ども達が野菜に対する新たな感覚を重ねていく。

今回、にこにこ組でもそんな風に子ども達の姿が変わっていった場面がいくつもありました。

今までは、積極的に参加していたHちゃんも緑の野菜を見たら、なんだかそわそわ。苦手だなという気持ちがあったようす。だけど、保育者と一緒にちぎってみると、そこからちぎることに夢中になって、参加し始めていました。

🔳【【ぼくのにがてなやさい】

そら先生が、布をめくって、緑のお野菜が見えると、 ササーとお部屋に戻って、電車で遊び始めるYくん。 始まる前までそら先生が、準備する様子を嬉しそうに覗きに行っていたけれど・・。 「どうしたの?」と聞いてみると、 「ぼくの苦手なお野菜だから、遊んでいるの」と話してくれました。

Yくんの中で苦手スイッチが入っていたようです。 「ちょっとだけみんなの様子を見てみるのはどう?」と聞くと、 「それならいいかな」と思ったようで、後ろの方から調理の様子を見ることに。ちょうど油がじゅわ~っと跳ねたり、香ばしい匂いがしたり・・お友達の楽しそうな雰囲気につられて、炒める様子を見入っていました。

写真(焼いているところを見ている)

食べる時にも、席から離れたところで、みんなの様子を見ていたのですが、自然とお皿の方に手が伸びていました。 ターサイの茎の方を少しだけ味見してみると、 「思っていたよりも美味しい」と感じて、よそってもらったものを次々と食べ始めていました。

Rくんも、一口目を食べるときには、なかなか手を付けられずにいました。周りのお友達が「おいしい。おいしい」と食べているのを見て、パクリ。 いつの間にかお皿の中が空っぽになっていて、驚きました!

炒める様子を見ていた時。「なんだかわくわくするね」「おいしそうだね~」とつぶやいていたRちゃん。Rちゃんのその一言は、これまで重ねてきた活動を通して、野菜を食べる楽しみ、美味しい感覚を身体が感さじているからこそ自然と溢れていた言葉だと嬉しく思いました。

【いただきま~す】

3種類の野菜を食べ終えても「まだ食べたい」とおかわりを リクエストするにこにこさん。

おかわりは、3種類から自分が好きな物を一つ選ぶことに。

「雪菜がいい~」「ぼくはターサイ!」と次々に野菜の名前が出てきて 驚くとともに、子ども達が3つとも食べた中で、自分が好きな野菜を選んで伝えていることにも感心しました。

野菜をよそってもらうと、ひときわ大きな声で「いただきま~す」の声。 さっきまで、苦手だと言っていた葉菜類を前に、自分から「いただきます」 をして、満面の笑みで食べ始める姿になんだかあったかい気持ちになりました。

周りの子達もその声につられて、「いただきます」のオンパレード

今日の「いただきます」は、心から野菜を食べたくて、やっと焼き上がった野菜が食べられることへの嬉しさが表れて自然と溢れ出てきたように感じます。

食育活動の振り返りでも この姿が、本来の「いただきます」の意味だよね。と大人の方が子ども達からたくさんのことを学んだ一日でした。 食べ終わると、「めっちゃおいしい」とお馴染の嬉しい一言も。

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【午後の振り返りから】

先生コメント

日々の昼食での緑の野菜への苦手意識を少しでも無くすことができればと思い、思い切って提案した素材でしたが、そら先生がお料理すること、そして今までの“食べてみたらおいしかった”という経験により苦手な子もパクパク食べるという感動的な瞬間もみられ、嬉しく思いました。塩で味付けし、炒めることにより素材の甘みが引き出され、「めっちゃうまい」「もういっかい(たべたい)」という声が出て、「おかわりしたい人?」との問いかけに、ほとんどの子が椅子に座り待っていたというのは驚きでした。野菜への見方が変わり、家庭や保育園での食事でも食べてみようかなとプラスに思える子が増えれば幸いです。

先生コメント

野菜といえば!と言われても、たくさんの野菜がでてきますよね♬にこにこさんは、これまでの食育活動を通して、たくさんのお野菜さんと出会い、触れ合い、そして、味わってきました♬今回は、葉菜類。そら先生が出してくれたのはー?! ターサイ、ゆきな、ほうせんそう!この3つの野菜に共通して言えるのは。。。なんでしょうか? 大人の私たちも、知ってるのは、ほうれんそう!という人も多いのではないでしょうか(笑)そして、野菜のイメージの色は?と問われると。第一感で、緑という言葉を連想してしまう人も多いのではないでしょうか?日々の昼食でも、苦手に思っている子どもたちは、たくさんいます。。その中、子どもたちは、今回の食育活動も意欲的に取り組んでいきます。野菜の概念が子どもたちにとっても、やだー苦手ー!という思いから、あ、美味しそうかも、食べてみようーという、変化が伝わってきました!!♪♪

先生コメント

今回の「葉菜類」は、クラスでも苦手な子が多く、担任から江口さんに提案した内容でした。今までとは違った姿があるのではないか。食べてくれるのだろうかと思っていたのですが、子ども達は、いつものように前のめりに参加している様子がありました。その中でも苦手意識を持っている子はいたのですが、「きっと今日も美味しく食べられるのだろう」という野菜に対して良いイメージがこれまでの体験からしっかりと積み重なっていました。それくらい、子ども達の感覚は繊細で、子ども達の「わくわくするね」「もっとたべたい」という言葉からも感じます。今まで食べてきた野菜の「美味しい」という味の感覚を覚えていて、炒める匂いや油が跳ねる音などからも思い起こされていたのではないかと思いました。それが、苦手な物でもプラスのイメージへと変化されて、「食べてみようかな」という気持ちに繋がっていったのかなと感じました。

小学校の生活にそのリズム、あってますか?

2025/02/11

夜の睡眠時間が8時間で昼寝が1時間半だから足して9時間半。足して10時間近く寝ているから大丈夫だろう? そういうふうに考えていたらちょっと危険です。大切なのはあくまでも夜の睡眠です。子どもの夜の睡眠時間は11時間ほしい。子どもの脳は夜作られるのですが、昼寝は夜の睡眠までの補助機能、サポートです。

足して「足りている」というのでありません。でも個人差があるので、次のような様子が「ない」なら、足りているのでしょう。

すっきり自分で朝起きてきているか?午前中に自分から活発に体を動かそうとしているか?保育園に行きたくないなど理由のない登園しぶりがないか?イライラしたりすぐ癇癪を起こすようなことがないか?週末に朝寝坊していないか? もし、夜の睡眠時間が11時間前後よりも1時間以上短くて、このようなことに心当たりがあるなら、夜の睡眠を見直したいところです。

夜の睡眠時間がしっかりとれて、朝から自分でサッと目が覚めて起きてきて、朝ごはんも食べて(朝から食欲があって)、朝に排便もできて、生き生きとしているという状態。これが元気な子です。この状態を作ってあげられるかどうかは、大人が用意する環境、生活リズムに左右されます。

では具体的にどうするか?朝の起床時間を目安として6時50分にカーテンを開けて、遅くともその時間までにはおきましょう。小学校は8時10分ぐらいに学校に着いていないといけないのです。15分前に家をでるとすると7時45分〜50分ごろ。7時起床で間に合いますか?ということです。

ここからはとくに、年長さんに向けての話です。ですか、いずれすべての子どものたちに待っている生活リズムです。

保育園時代は9時半までの登園でよかったかもしれませんが、もし8時ごろに起きて9時に登園していたら、小学校生活のリズムに全くあいません。それを8時に小学校(しかも自分で歩いていく)につくように、かりに1時間ずらすのだとしたら、それは並大抵なことではありません。覚悟を決めて、朝7時前には起きていくように、1週間で10分ずつぐらいずらしてあげましょう。一度にやっても反動が大きくて、うまくいきません。6週間で1時間ずらす。これくらいでどうでしょうか。いまは2月中旬ですから、4月の入学に向けて、あと6週間。最低このタイミングから考えてあげましょう。これだけで、小学校での生活の大切な下準備になっていきます。

仮に4月から親が早く起こしてなんとか学校に到着できても、午前中の授業に気持ちが乗らない、人ととの関係がうまくとれない、前向きな気持ちになれないなどの「小さなこと」がつもり、うまくいかないことが起きやすくなってしまいます。午前中に体を活性化させるのはホルモンのセレトニンです、これがよく出るようにするには朝日をちゃんと浴びて、顔に光をあてること(だから朝やはくのラジオ体操なんて最高!)、必須アミノ酸の入った朝ごはんもちゃんと食べること。それが後で眠りを誘うメラトニンをつくることにつながっていく。

朝7時までに起きて、朝日を浴びて、午前中10時〜12時が1日のゴールテンタイムですから、ここで外遊びをいっぱいやって、昼食後にいったん休憩ないしお昼寝を個人差に合わせてとって(また夕方4時以降の午睡はしない)、おやつをたべて、また遊びに熱中する。

夜8時〜朝7時の11時間。これを難しくしているのは夕方の過ごし方。夕方は夕食以降はテレビを消す。タブレットは覚醒と依存の効果が高いので遠ざける。ブルーライトが子どもの睡眠を妨げるからです。

夕食は満腹を目指して簡素に。大事なのは子どもの話をじっくり聞いてあげる時間をつくること。睡眠先進国の北欧はこれをとくに大事にしているそうです。触れ合いの時間。ここにオキシトシンも役立ってくる。親が忙しいと子どもは落ち着かない。ダウンライトにしてテレビもタブレットもしまって、のんびりとダラダラ10分ぐらい過ごす時間をとる。最初ははしゃぐでしょうが、リズムができるようになると、自ずとあくびが出て眠くなっていくものです。親子で「あ〜幸せ〜」という感じになっていくように。ゴリラの親子がやっているような。私たちの身体は霊長類でできているから。

保育園での様子は保育ドキュメンテーションでお伝えしていますが、そのときのことを「〜したみたいだね」と子どもが思い出すような話題をすると、その話をしだすかもしれません。また保護者の方でも、こんなことがあったのよ、と失敗談とか、おかしかったエピソードとか子どもには受ける、心がほころぶでしょう。

この睡眠講座は毎月開いています。

次回は3月8日(土)にzoomで開催します。

お申し込みは以下からどうぞ。

https://docs.google.com/forms/d/1pCFRbxlgZRvs4wUvuMKpr4WotF-V5otQUwM3ptf4_tc/edit

 

保護者と一緒に「子どもの権利条約」の理解を深める

2025/02/09

新宿・高田馬場にある当園の姉妹園「新宿せいが子ども園」は2007年の開園当初、学童が併設されていたのですが、その卒園児保護者らで作られたコミュニティ「落四小学区域の学童クラブと地域の子どもたちを考える会」(代表・渡辺仁子)が9日(日)午前、同園で「子どもの権利条約って何だろう?」と題するイベントを開きました。会場には20人ほど、オンラインでの参加者が高校生や学校の先生方も含めて100人ほどになりました。

この「考える会」は同園が待機児童解消のために定員を1・5倍に増やした際に、学童が地域に移管され、その後この会が発足して、地域を巻き込んだ活動をしてきました。今回のイベントは7回目になります。

参加申し込み時にとったアンケートによると「子どもの権利」に関するは「優しい教育を受けられる権利」「子どもが子どもとして生きるうえで尊重されるべき必要な権利」「子どもがもつ当たり前の権利」「家庭での子どもの権利のあり方は、とても深刻な課題であると感じる」・・など。最初に司会から紹介されました。

最初に、同こども園の園長で、社会福祉法人省我会の理事長でもある藤森平司園長が、40分ほど話しました。内容はOECDなどの調査結果を紹介しながら、日本の若者の「生きる力」が本当に育っているのか? 主体的に学ぶ力、学ぶことが楽しいから学んでいるという姿になっているのか?といった話でした。

この話を聞きながら、その頃のことを思い出しました。1989年(平成元年)に国連が採択し、その後日本が1994年(平成6年)に批准するのですが、これをうけて平成11年改定の保育所保育指針の第1章総則に「乳幼児の最善の利益」(the best interests of the child)という言葉が冒頭に登場します。日本の批准から昨年は30周年でした。

この間、その理解は<深化>し続けているように感じます。現在は子ども主体の保育といえば、GTでは<子どもの発達にあった選択や参画、自己決定>などがキーワードの一つです。自分に関係することに自分らしくコミットメントできる環境を、子どもにとってどう可視化するか、また同時に、そこで生じる遊びや学び、探究など、ものや他者との間との相互作用や創発する子どもの姿をどう深めていくか、ということと関係していきます。

私たちは慣れ親しんでいる「子どもの最善の利益」。子どもの意向や考え(view)を尊重するということは、実際の保育の姿として深め続けられていると言っていいでしょう。たとえば象徴的な姿をあげるなら、赤ちゃんの鼻水を拭いてあげる時も、今はちゃんと声をかけて同意をえてから拭いてあげるように変わっています。虐待や不適切保育などは論外ですが、いまだに続いていることから目を背けることもできません。

続いて中山利彦副園長は、子どもの権利条約が成立してきた歴史的過程を簡単に振り返りつつ、条約の特徴を説明しました。また4コマ漫画でわかりやすい本『保育に活かす子ども権利条約』も紹介されました。この本は日本保育学会でも推薦されました。続いて元ソニー開発マネージャーで富士大学教授の鬼木一直教授が、主体的な子どもを育てる育児のポイントを解説しました。

その後、グループに分かれて10分ほど意見交換。「学校の決まりやルールが受け身になってしまい、保育園のときのように、自分のこととして、親子で話し合ったり、考えてかかわる感じになれないのはどうしてだろう?そういうことを話し合う機会もなくなってしまったように感じる」(卒園児の母親)など、いろいろな話題がでて、話し合ったことを共有しました。最後に質疑応答のあと地域からの報告がありました。地域からの事例としては「子どもが笑顔になるサポート」がいくつか紹介されました。2時間のなかにギュッと内容の詰まった学びの時間でした。

社会の変化を見通した成長のあり方とは?

2025/02/05

園だより2月号「巻頭言」より

 毎年この時期になると「子どもの育ちと自らの保育」を振り返るのですが、そのための数ヶ月ごとの記録がある種の「物語」が浮き出てくるのが面白いのです。その集大成となるのが当園の場合は「成長展」と呼んでいる行事になるのですが、数ヶ月ごとに定点観測のように録ってきたエピソードや子どもの作品を追っていくと、一人一人の変化を発見できます。この行事はその変化のプロセス(成長)を家族と先生と一緒に喜び合いたいという趣旨になります。

 この成長の物語が、彼らが大人になった時の時代に花咲く物語であるのかどうか? それに相応しい経験の物語になっているのかどうか? すでに、彼ら彼女らをその待ち受けている社会の(一部?あるいは、大部分?)変化は加速度的に速くなっており、どうなるのか不確かで、複雑で、しかも物事の意味や帰結があいまいになり、明確な意思決定を行うのが難しいと感じる時代です。昨今の話題はそれを物語っているようにみえてきます。

 OECDの「教育とスキルの未来2030年」まであと5年です。大学共通テストをChatGPTが91%(昨年は66%)正解する時代です。遠藤熊本市教育長の「AIを使えば簡単に解ける問題を自力で解けるようになるために小中高12年間を勉強する必要があるのか?」という問いは、冗談ではなく、真剣に考え抜く必要があるでしょう。

きっと社会の変化の流れを感じ取り「学習者が継続的に思考を改善したり、意図的かつ責任のある形で行動できるような反復的な学習プロセス(AAR)」が、どうしても不可欠になってきように見えます。これは大人も同じでしょう。世間の騒動をみてもそう思います。それをやっていないと、こうなると言うような。あと5年。その頃から始まる学習指導要領を今から決めなければならないのですが、たしかに「10年サイクルでは遅すぎる」という話が出てもおかしくないだろうなあ、と思います。

それでも、いまの要領や指針が大事にしていることが、将来も通用することが多くあるはずであって、それがまだまだ実現されていない、という側面を忘れてはならないでしょう。要領や指針は深い理解(あるいは深読みも?)がきっと大事なのでしょう。

社会の中で育つ人間は、その経験を社会でします。それはAIでは経験できません。保育園はAIができることを包摂する身体的で社会的な空間である、といえるのではないでしょうか。ちょっと、おこがましいかもしれませんが、その空間創造の延長線上に学校のあり方も変わっていく必要がある気がします。

第5回 全国実践研究大会in熊本(2日目)

2025/02/01

大会の2日目は、6つの実践報告がありました。昨日の講演やトークセッションで語られたことが、いわば理論だとするなら、今日の保育実践の事例は、それを具体化したものと言えるものばかりでした。少し詳しく報告します。それぞれにきっと参考になる工夫と今後の見通しが語られているからです。とくに学校教育の構造転換提案の3つの柱を「苫野一徳プラン」と呼ばせていただくと「藤森プラン」(つまり要領指針の具体化の一つ)との接続がかなり重なると思います。

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同年齢でも異年齢でも「子ども同士の関わり」で育つものがたくさんあるのですが、苫野プランでいう1と2の柱になる実践でしょう。ある種プロジェクト的な継続的な活動を異年齢で協働して作り上げていく事例が報告されました。その活動のなかで育つものがよくわかる事例でした。

🔳井尻保育園(福岡)は「笑顔・意欲・生きる力〜異年齢の関わりで育ち合う子どもたち」。

天気のいい日は乳児から幼児まで総勢235人が園庭で夢中になって遊んでいます。報告されたのは、運動会のお神輿リレー競技を作り上げていく過程でした。異年齢の5グループがペンギン、いか、ひとで、くらげ、ちんあなご、といった海の生き物を作っていきます。海の生き物を何にするのか、5歳児が3〜4歳児の気持ちを汲み取りながら、図鑑を見せたりして時間をかけて決めたそうです。どんな形のものをどうやって作るのかも、4〜5歳児がアイデアを出しあい、3歳児の興味も引き出されながら、みんなで試行錯誤しています。

一つものもを力を合わせて作り上げて完成させる喜びはひとしおです。自分たちで考え、話し合ってできた自信は、次のハロウィンパーティにも生かされます。お化け屋敷、ダンスパーティ、お楽しみコーナー、写真スポットなど、話し合いの結果すぐ決まり、5歳児がリーダーとなって自分たちで役割も分担してきめてワクワクしながら仲間と一緒に楽しんだ。そんな報告でした。

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子どもたちが意欲的に活動していくために、保育ではよくアタッチメントの話が重視されます。不安になったり困ったししたら安心できる人に避難したり保護されて、また回復して元気を取り戻してそこを離れて、遊び始めます。「安心感の輪」モデルでは避難場所であり安心基地になるのが家庭では親、園では先生ということになるのですが、子ども同士の関係が育っていくと、とくに異年齢の関係が豊かな場合は、その安全基地に年長の子どもがなることもあります。さらに安心毛布などの移行対象が、保育空間や子ども集団であるのではないかと思えることさえもあるのです。

🔳加茂川保育園(熊本)は「2023ー2024 の保育実践と安心感の輪の広がりを考察する」。

この報告では職員がどのように子どもの安全基地になっているかを、子どもへのアンケートから調査したユニークな事例報告でした。幼児クラスの子どもたちに以下のような11の質問をしています。そして、乳児と幼児の担任、調理などの役割での違い、経験年数、個人差などで興味深い結果がでました。

この園でも異年齢保育をしているので、幼児の子どもたちでも、現在乳児を担当している先生も選ばれています。職員全体で幼児を保育していることがよくわかるものでした。また子どもが先生の違いをよく把握しており「子どもは気持ちや状況にあわせてしっかり大人を選択して、いろんな人と関わって成長していると感じた」「ちゃんと関わりを持ってくれる先生や安心できる先生を見つけられていて嬉しく思った」「自分で思っている自分と子どもに写っている自分が違うことに気づいた」などの感想が紹介されました。

1朝保育園に来た時に「おはようございます」を言いたい先生や会えた時に笑顔になる先生は?

2お部屋の中で遊んだり何かを作ったり、描いたりするときにいてほしい先生は?

3園庭で遊んだり、散歩したりする時にいてほしい先生は?

4運動遊びや思っきり体を動かして遊ぶどきにいて欲しい先生は?

5歌を歌ったり、踊ったり、リズム運動をしたりするときにいてほしい先生は?

6給食やおやつを食べる時に一緒に過ごしたいと思う先生は?

7お昼寝の時や、少し休みたいときにそばにいてほしい先生は?

8自分の気持ちや話や、考えていることをしっかり聞いてくれる先生は?

9何かができるようになったり、挑戦したりする時にそばにいてほしい先生は?

10悔しい時、悲しい時、寂しいと感じた時にそばにいてほしい先生は?

11満足しているとき、嬉しい時、心地いい時にそばにいてほしい先生は?

保育は子どもと気持ちの交流があって初めて成立します。先生が毎日、一人ずつの子どもと心を通わせているかどうか、子どもの側からみた安心基地になれているかどうか。それらがあって初めて、子どもにとって先生が安心の見通しであり、ちゃんと「見守られている」と思えることになるのでしょう。

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安心して遊び始める世界には、子ども同士の関係があります。それが人的環境としては不可欠なわけですが、そこをどうやて豊かにしていくといいのでしょうか。乳児から幼児への架け橋といっていい「2歳児クラス」の保育テーマです。そこに「自立」のプロセスを実践から報告したのが次の事例でした。要領・指針には領域ごとに「内容の取り扱い」がありますが、人間関係の一つ目は、いわば「見守るための保育者の関わり方」が4つ書いてあります。その実践例にもなっています。

🔳しんじゅくいるまこども園(東京)は、テーマが「自律心」。

安全基地としての保育者が、子どもの自発性を大事にしながらも、集団生活を行う社会性を育むために、それまで以上に自分を好きになるように「受容を大切にしながら」、一方で社会性を育てるために友達が好きになり、友達を一緒に楽しむことがしやすいような工夫しました。それを「みんな(少しずつ友だち同士)でやる楽しさやルールに気づかせる保育」と説明しています。そこから、異年齢の仲間との関わりが増えていき、相手の違いに気づいて、話し合いながら相手に合わせてルール変えて鬼ごっこを楽しんでいる様子が紹介されました。

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子ども同士の関わりをサークルタイムを通じて育んだ事例の報告が次です。

🔳デュランタ保育園「試行錯誤のサークルタイムー子どもたちの成長の裏側」。

乳児のお集まりも習慣になったり、2歳児クラスでは絵本「おおきなかぶ」を楽しみ、劇遊びにも発展し、その後の話し合いでは「そのあとかぶはどうなったの?」という言葉から会話が交わされて「猫が料理したんじゃない」「猫だよなべに落ちるかも」「じゃあ、おばあさんが料理したんじゃない」という結論になったというエピソードも。言葉や会話がふえて相手の気持ちに気づいたり、寄り添う言葉も増えて、自分の気持ちも言葉で伝えようとする姿になってきたそうです。先生たちも、どうしてそう思っていたのかなど子ども理解が深まる機会になっていっています。

幼児でも試みていくうちに、それ以外の時間でも自発的な発言や行動がみられたり、人の話を聞いたり、話し合ったり、人前で発言できるようになっていったようです。この大会への発表を飛躍の機会にとらえた取り組みだそうですが、タイトルにある「裏側」には、先生たちの成長があったようです。

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実践発表は、具体的な保育事例を取り上げますが、保育者の関わり方のポイントに絞った報告が次になります。

🔳新宿せいが子ども園(東京)「子ども同士のかかわりを大切にするための環境と保育者の関わり方を考える」。

内容はこれまでの研修会などでよく聞かれる質問への回答例をダイジェスト的にまとめたようなものです。先に触れたように領域「人間関係」の「内容の取扱い」の一つ目は4つあります。子どもの行動に温かい関心を寄せること。心の動きに応答すること。共に考えること。子どもなりの達成感を味わう経験を支えることです。これらを具体化したものに一部相当します。とくに一つ目の「子どもの行動に温かい関心を寄せること」の解説文にはこのような留意が強調されていますので引用しておきます。

「しかし、『待つ』とか『見守る』ということは、子どものすることをそのまま放置して何もしないことではない。子どもが他者を必要とする時に、それに応じる姿勢を保育士等は常にもつことが大切なのである。それは、子どもの発達に対する理解と自分から伸びていく力をもっている存在としての子どもという見方に支えられて生まれてくる保育士等の表情やまなざし、あるいは言葉や配慮なのである」

新宿せいが子ども園の報告は、ここを強調することから始まりました。

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さて、最後の発表は、まさしく子どもの可能性を信じる保育としての見守る保育の実践例です。

🔳いるべ保育園(福岡)「子どもの力を信じた保育園へ」。

迷いながらも子どもたちを信じて見守っていくと、こんな素敵な事例がうまれることもあるという感動的な事例でした。それは砂場遊びの用具入れのカゴで遊び出したことに対して、先生たちがどこまで見守るのか、話し合っていった経過が報告されました。きっと多くの園が同様の悩みや葛藤を抱えるのではないかと、思って聞きました。なんでも自由にしていいわけではない。ルールは統一したほうがいい、などの意見もあるものです。これに対して、別のものを代用してみては?危なくなければいいのでは?しかし危ないの基準が先生によって違う。保育者がそばいればいいのでは?片付け用のケースと遊ぶ用のケースを分けてみては?などと話し合いが続き、「子どもたちの気持ちはどこにあるのか」という点から、しばらく見守ることになったそうです。

すると写真のように、自分たちで遊びを作り出し、危険な遊び方に気づいていき、うまい片付け方も発見していったそうです。その姿から先生たちは「危険な場合をのぞき、遊びが発展していくことを子どもを信じて見守ろう」と保育者間で意見が一致した」といいます。この職員の話し合いの過程は、昨日の苫野一徳さん話では「最上位目標で合意する」という事例にもなるでしょうし、民主主義的な話し合いは効率が悪くて合意にいたるまでに時間がかかる、という課題を乗り越えた事例としても大切だろうと思います。またお異年齢で遊んでいると、上手な遊び方を生み出していく知恵も伝承されやすいという点も明記しておきたいことです。

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今回の大会の参加者は茨城、埼玉、東京、神奈川、新潟、長野、三重、京都、島根、香川、福岡、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄の17都府県から80園、約315人を超える参加となりました。300人収容の会場が満員で熱気にあふれるものでした。こうした草の根的な運営ができるのも、普段から研鑽と交流を積み重ねてきたからこそです。

他に類を見ない、大人の主体的学びの熱量の源泉となっているのは、主体的な子どもの姿が具体的に目の当たりにしてきている「身近な実例」があるからでしょう。こうした研修会は、自分の園の子どもたちと保育者の変化を実際に目撃し、感じ、その意味を吟味し合う機会になっているからです。

私たちたちが互いの保育をみあい「もっといい保育にできそうだという手応えと自信」を相互に得て帰っていく研修会。私たち保育者の「学びと自己効力感」を育む機会になっているように見えてきて、それをまた、熊本でも強く感じる大会でした。

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