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多様な体の動き(保育アーカイブ)

木場公園へ運動、近所の保育園と一緒に

2024/09/11

暑すぎて外に出られなかった8月。9月になって初めてバスで木場公園まで出かけました。神田ベアーズの年長さん4人を誘って。年長すいすい組と年少、わいわい組。

気温が34度になる予定で、どうするか迷ったのですが、木場公園の雑木林の冒険広場(大型遊具が並んでいるエリア)なら木陰もあるし、風も吹いているので行ってみて判断することに。

こんなに暑くても、季節は秋。どんぐりがたくさん落ちていました。

それを拾ったり虫を観察したり、危険を感じるほど暑くはなく、こまめに水分補給をとって体を動かして遊ぶことができました。

本当に戸外での活動は久しぶりです。ロープを張りめぐらした、大きな高い遊具にも、どんどん昇るし、ターザンロープも上手に交代しながら遊びました。

日ごろから運動ゾーンで体を動かしたり、登ったり、ぶら下がったりをしているので、子どもたちが大型遊具に何の躊躇もなく、登り降りしている姿を見ると、決して運動不足にはなっていない体だと言うことがわかって安心します。

またなかなか進まなかった、近所の保育園との交流もできて、同じ小学校に行く友達ができるように、さらに関係を深めていこうと思っています。

 

やっぱり楽しかった水遊び

2024/09/07

屋上にプールがあることで、こんなに暑い夏も、水遊びをしながら楽しく過ごすことができました。屋上のプールも一旦おしまいになります。昨日6日(金)プール納めをしました。

最後はどんなことのしたいのか?やり残した事は?水鉄砲ごっこを見ていると、私もかけられました。園長先生にはかけちゃだめだよ、と言う先生の声がしたと思ったら、見事に当てられました^_^

早く終わらないかと暑すぎる夏を恨んでいましたが、こんな楽しい水遊びも、終わってしまうのかと思うと、やはり寂しいものですね。

その「ひらめき」がやってくるところ

2024/09/03

「今日はひらめきがたくさんありましたね」。ダンサーの宮崎知佳の今日の感想です。今日の子どもたちは前回8月21日の姿よりも、より自発的な動きを楽しんでいる様子が伺えました。

午後の振り返りで4歳の担任Yも同じような感想を持ったようです。ある地点から青木尚哉さんの方まで「走ってタッチ」(という名前がついている動き)するとき、走ってこなくても、ケンケンだったり、転がったり、くるくる回ったり、どんな格好でもいいのですが、それが最初から、それぞれ思い思いの動きになっていたのです。

前回までは、思いつかないので、ただ真っ直ぐに一直線に走ってくる子が多かったのです。この遊びは「ソロダンスステップ」に繋がっていくものなのですが、プロダンサーとして舞台やステージで踊る青木さんによると、人前で自分でスタートを切って何かやってみるということは、かなり高度な部類に入るものなのだそうで、恥ずかしいという思いも出てくるし、しかも一人でやる、というのはかなり敷居の高い部類になることは、確かに想像できます。

それが今回は四つん這いになったり、色々な格好をするようになっていました。やることの楽しさと面白さが、気恥ずかしさなどの壁を超えた、とでもいうのか、これまでの経験の積み重ねからか「あ、そうだ、これやってみよう!」とでもいうようなひらめきから、体を動かしてみることへの躊躇が減っているように見えました。それは、その次の「鬼さん、鬼さん何するの?」のアレンジでもありました。

この遊びも、自分の番になって「これするの!」が思いつかないことへのプレッシャーを感じる子どもは参加しにくいので、今日は「青木さん何するの!」を真似するだけにしてみました。すると、「次はなんだろう?今度はどんな動きをするんだろう?」と興味津々で、次々に出てくる「これするの!」の「動き」に釘付けになりつつ、自分でもそれを真似したい、やってみたい、楽しい!という循環が生じていました。

その最後の方では、そんな動きもありか!と感じたのか、それなら僕もやってみる!とばかりに、リズムをとっている「間」(実際にやるタイミングよりも早く)に、前に出てきて踊り出す子も出てきて、楽しそうです。どんなに楽しいかというと、やりながら面白さからの笑い声が渦になっていくのです。この空気感は、子どもたちを引き込んでいきました。4歳のHYくんは、最初はみていただけでしたが、途中から立ち上がって何か入り、自由に踊り出したのです。

一回きりの、2度と同じフリのないダンスの時間。やりながら感じるのは、私たちの身体が意識を超えたところで環境と応答していることの面白さです。一種のノリやグルーミングのようなものがあります。青木さん曰く「今日はその場の空気感を目一杯拾ってみました」と言います。保育の言葉に翻訳すると、子どもの心の動きが発する身体からのメッセージに応答しながら、動きやすいものにアレンジして繋いでいったような時間でした。

ダンサーとの話し合いから

2024/08/22

昨日21日(水)はコンテンポラリーダンサーの芝田いづみさんと宮崎知佳さんにきていただき、子どもたちと運動を楽しみました。数あるダンスの種類の中で、なぜコンテンポラリーダンスなのかという話は長くなるのでまた別の機会にしますが、簡単にいうと「環境を通した保育」に適しているからです。子どもが楽しくなる、思わずやりたくなる身体的、音楽的、空間的な環境を作りだすことで、普段あまりない世界を子どもが体験できます。思わずやりたくなる、というのは子どもの方がやるかやらないか、それをその都度思いつきでやる主導権があるということを大事にできからです。(そういうのであれば、ダンスは何でもいいんですけれど)

この辺りは「振り付けのないダンス」という説明をしていたことに通じます。言ってみれば体遊びなのですが、戯れ遊びや鬼ごっこやわらべうたや体操やスポーツとも違う、新しい体の動きを発見していくような、身体の探究になっているような身体的な遊び、というといいでしょうか。ダンスの方からの言葉で言うとインプロビゼーション、即興的ということなのですが、子どもたちはそこに面白さを感じてノリノリになっていくのです。

子どもたちとのコミュニケーションのために、いろんな動きにわかりやすく名前がついているのですが、それぞれにやる目的というか意味があって、それはやるたびに発見されて、エクセルの表にまとめているものに、どんどん発見された子どもの姿が書き込まれていっているのですが、やるたびに子どもの経験が積み重なり身についていくので、それがまた新しい動きや思いつきを誘発させていて、午後はダンサーの芝田さんと振り返りながら長い間話し合いました。

たくさん話したのですが、その中の一つに、わいわ組(3歳児クラス)のISさんが「トンネル」を潜り出した時に、そばにあった椅子の下もどうなるか潜ってみたいと言い出し、その気づきが面白いね!いいね!と、それを試してみたのですが、ともて自分の体が通らないことがわかって、そのあと反対に椅子をトンネルのように覆う仕草をしていたのです。物との関わり方を試すということなのですが、そういう試行錯誤的な思いつきの体の使い方や世界の取り込み方が、即興的にどんどん生まれていく面白さが、この活動にはあるよね、という話になったのです。

0歳から3歳児以上の幼児クラスまで、全て動画を撮ってその分析をしながら、何が子どもたちに「起きているのか」を振り返ってみると面白いだろうと思っています。この日、午後の振り返りの中で、都内の中学校の保健体育でダンスを指導しているいづみさんと、幼児の時期にこのようなことを体験しているのとしていないのでは、何が変わると思うか?という話になったのですが、自分からこんなに表現していいんだという、自由に自分を出す体験の積み重ねは、そういう感覚を体験しているかどうかだから、かなり変わっていくと思いますよ、という話で同感したのでした。

ずっと一緒に見てきた担任も次のような感想を書いています。「毎年やっているので、年々、表現のバリエーションも増え、その時々の感情やその子らしさが見えてくるような気がします。ダイナミックに表現する子もいれば、よく見ていると、手先が動いているような、そっと表現するような子もいたり、輪に入って参加している子もいれば、見ている子もいたり、それぞれの距離感で表現遊びを楽しんでいます。」

 

室内に運動空間がある有り難さ

2024/08/08

園庭や公園があってもこんなに暑いと使えなくなった日本の夏。多くの園で室内に運動できる空間を朝から用意していることでしょう。その点、当園には室内に運動ゾーンがあるので、ブランコやクライミング、ネット遊び、トランポリンなどで朝から体を動かしています。クーラーの効いた室内で天候の関わらず運動遊びができるのはありがたい。

また、外遊びができない日でも、日陰を作って風通しのいい屋上の水遊び空間は、短時間でも水に触れることが可能になるので、適度の運動と涼を取ることができます。

これからは、こんな猛暑続きの夏や、急激な天気の変化、避難生活などを前提として、乳幼児空間の設計を考える必要があります。

身体的コミュニケーションとしてのダンス(東京すくわくプログラム)

2024/07/11

今年は「東京すくわくプログラム」を始めています。保育園ではたくさんの活動が同時にいろいろ動いているのですが、大きくは三つのテーマにスポットを当てて、継続的に取り組んでいこうと考えています。その一つはこれまでも取り組んできたダンスです。ダンスというと、実に様々なものがあるわけですが、当園ではコンテンポラリーダンスを4年間続けてきたので、その強みを活かして、身体と環境(他者や空間や音楽も含む)の様々なかかわりの側面にスポットを当てます。

講師は皆さんご存知の青木尚哉さんです。赤ちゃんから年長さんまで、発達に応じたプログラムを開発してくださってきたので、これをさらに良くしていきながら、進めていきます。今日は昨日10日に行った活動を、青木さんを交えて振り返りました。昨日のダンスは動画や写真で記録しているのですが、これを元にできるだけ全職員で共有していきたいので、今後の進め方も含めてクラスごとに話し合いました。

今日の振り返りの目的は大きく二つありました。一つは「子どもの経験している意味」について、保育士からみえていることと、ダンサーの青木さんからみえていることを交流し合うことです。

子どもの気づきや試行錯誤の様子をどのように捉えたか、それを出し合うことで、子ども理解を深め、次の活動の手立てや方向性を明確にできます。今日はいろいろな視点が交わされたのですが、やはりもっと掘り下げてみたいのは「身体的コミュニケーション」とでも言ってよさそうなところです。

青木さんの言葉では「関係性遊び」という表現をされていました。「マネキンとデザイナー」は、一方がマネキンになってデザイナーが10回のカウントのリズムに合わせて、手足を1箇所ずつ動かしていく遊びです。手や頭や腰や足をゆっくりと優しく動かすのですが、その時に、動かしてもらうマネキン役も動かすデザイナー役も、相互に協働して動かしているのです。能動的に動かす方と受動的に動かされる方という区分ではなく、そこに身体を通じたコミュニケーションがあって、「こっちに動かしてみよう」「あ、そっちなのね、いいよ」という了解し合う意思疎通が生じています。

園生活には多くの身体的な接触があります。抱っこやおんぶ。膝に座ったり側にいたり。じゃれあい遊びや鬼ごっこのタッチや手繋ぎ。いろんな場面でいろんな接触があるのですが、幼児なら改めて自分やお友達の「からだ」にもっと意識的になってみること。手で腕を「触る」ということと「掴む」ことと「押す」ことは違う、そういうことも含めて体験していく遊びになっています。

乳児の場合は、先生や友達との心理的な距離や大人が醸し出す雰囲気、また好きな歌やダンス、なりきり遊びの種類などによって様々な体の動きが生じています。

もう一つ、どのクラスでも話題になったのは、これまでもそうだったのですが子どもによって「あ、それ面白そう」と思ってやることが異なっていること。この活動には赤ちゃんから年長さんまで、実に多くの動きや身体的接触のバリエーションがあるので、子どもから見た時の「面白そうだからやってみたい」と意欲的になるものと、そうでないものが含まれています。その選択は基本的に自由にしています。そばで見ている、別場所で遊んでいる、でもその時だけは参加する、といったことができることが前提です。

そこで、「もっとやりたい、今度はこうしてみたい」という子どもたちが多いので、その機会を増やして深まっていくように、活動プランを少し練り直すことになるかもしれません。例えば、その時の子どもの意欲を見て、小グループでの選択活動が週案に入ってくるイメージです。

また関わり方とその意味を深めるために、青木さんからまとまった時間を使って研修会を開きたいと思います。これには保護者の方も興味がある方は一緒に参加してもらおうと思います。できれば、小学校の先生もご招待したい。

そしてこれらの活動の振り返りは、資質・能力の三つの柱で子どもの姿を捉え直していくことになるのですが、非認知的能力でもある「学びに向かう力」の、いわばエンジンになるところがパワーアップしていくようになるといいな、と思います。探究の意欲が、いわば「身体的な関わりの美に向かう活動」の一つになっていくように。

バットの音の違いを面白がる子どもたち

2024/06/17

今日もいろんな遊びの姿が報告されています。写真付きの説明でだいたいのことは想像がつきます。乳児から幼児までそれをみていると、子どもの躍動的な姿を生み出している仕組みのようなものを、どう汲み取って表現したらいいんだろうと考えます。とくに活動のうねりのような中で見せてくれる、ちょっとした道草のような遊びの楽しみ方、遊びの中に垣間見えるひねりのような面白さを、ちょっと拾ってみましょう。

 

きっかけは「探究」という言葉で指し示すことができることを探しています。すると遊びそのもののなかに、あの課題解決プロセスに似たところは探究と呼んでもよさそうだと思えてきます。たとえば幼児クラスの日誌には「運動ゾーンではらんすいを中心に「音」に注目が集まり、バットを色々な物で試してみる姿がありました。」と、次のように写真とコメントが書かれています。

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いつもはサランラップの芯をバットにしているのですが、ボールが真ん中にあたると、「いい音がする!」とRくん。

色々な物をバットに見立て、どんな音がするのかの探求が始まりました..!お部屋の中を探し回り、バットになりそうなものを見つけ始めました。

「ペットボトルは音が当たると大きい音がする!」

「カーンって音がする!」

「あれ?音がならない?!」

「これはどうかな?」

「みんな静かに~耳を澄ませて~」とLちゃん。色々な音の違いを楽しんでいました。“音“との出会いですね。

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野球ごっこは、このところ、かなり長く期間続いている遊びなのですが、日によって変化してきています。面白いことが、変わっていくのです。それはきっと好奇心というものの、特性でしょうか。それまでとは違うもの、新しいものを面白いと思い、それを取り込んで変化していくのでしょうが、今日はバットに玉が当たるときの「音」の違いを面白いと感じて、それを何人もが共有しているというのですから、ここには同じものを共にして楽しんでいるという、仲間意識も感じます。また同じ面白さを共有しているという暗黙の静かな探究心の交流のような空気も感じます。野球の遊びで、そんなところに興味が向かうものなんだ、面白いもんだなあと思います。

遊具の寄付 ありがとうございます

2024/05/21

保護者の方から遊具を寄付していただき本日届きました。早速、三輪車を組みててて使わせていただきました。心より感謝申し上げます。ありがとうございます。「保育園で必要と思われる遊具を買ってください。その費用を寄付させてもらいます」というお申し出があり、ありがたくお受けさせてもらいました。

購入させてもらったのは、三輪車3台、竹馬2本。ポンピング2本、大縄跳びの支柱、乳児用滑り台です。三輪車は屋上の床を整備し直したのでちょうどほしかったものです。大縄跳びもやりたい子どもたちが増えていたので、支える支柱があると壁などがそばになくても、回す人が一人いればどこでも(原っぱでも)できるようになります。屋上でもやりやすくなります。

竹馬やポンピングは年中、年長ぐらいになると全身のバランスをとることができるようになってくるので、発達にちょうどあった全身運動としてふさわしい遊具です。乳児用の滑り台も、公園にある滑り台ではちょっと大きすぎたり、高すぎたり長すぎたりするので、室内やベランダで遊ぶことができます。いずれもスペースの少ない当園でも、いろいろな運動をすることで、必要な発達を促すことができるものを選ばせてもらいました。

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