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STEM保育(保育アーカイブ)

100センチに近い方が勝ち!<ク 数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚>

2024/12/11

午前中の課題保育として、木製の積み木を6分以内に積み上げ、100センチに近い方が勝ち!というゲームをやりました。主任が動画で配信しています。運動ゾーンのマットをどけて、床を平らにしています。入り口のところに、これが100センチという「正解」が置いてあります。

二つのチームに別れています。その高さにするために、片方のチーム(A)はだんだん近くなってくると、野球のバットを物差し代わりに使って、「これだけ(1本分)と残りこれだけ」のようにやっています。もう一つの方(B)は、OYさんが立った姿勢でままの自分の体の部位に手をつけて、そのまま移動して「ここ」とやっています。

どちらのチームも、ありがちな方法を思いついてやっており、同じ高さにするという方法を考えることよりも、積み木を高く積み上げることに興味がいっていました。Bチームは高くなりすぎたことに気づくと、慌てて低くしようとして、せっかく積んだ積み木が崩れてしまいました。でも「まだ時間あるよ」と主任が声をかけると、急いで積み上げ直していました。

最終的にはBチームが100センチぴったりで、勝ち。この経験から何に気づいていくのか、楽しみです。ちょうど100センチにするという目的のために、どんな知識やスキルを活用して、どう考えたり、試したり工夫したりしだすのか、次の機会が待ち遠しいのですが、主任がメジャーを使って測定していたので、それを使いたいとなったら、どうするつもりでしょうか?・・・その代わりのものを用意するとか、そういうことに気づくものかどうか? 楽しみです。

<10の姿 ク 数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚>

遊びや生活の中で、数量や図形、標識や文字などに親しむ体験を重ねたり、標識や文字の役割に気付いたりし、自らの必要感に基づきこれらを活用し、興味や関心、感覚をもつようになる>

公園の落ち葉がベランダにきてアリが誘う床の下の世界

2024/11/28

子どもを未知の世界に誘いたいと思っていたら、いつの間にか私たち大人も未知の世界に引き込まれていた!ということがあります。今週初めの1歳児クラスの保育の記録に、それが書かれていました。

<柳北公園の落ち葉が、テラスにやってきて、その葉っぱ遊びがアリの観察のきっかけになって、アリとの出会いが、テラスの床下の世界につながって・・・と、毎日の遊びがどんどん色々な方向につながっていく様子が面白いです。(テラスの床下を覗いたことなど、この保育園に勤めてから初めてでした…!)子どもたちは、大人が気付かない、いろんな世界を見せてくれます^^>

この「まとめ」の前の、1連の写真報告を、ぜひご覧いただきたい。

・・・・
いかがでしょうか?

このちょっとしたことのように思える展開の中に、担任のきめ細かな観察や優しさが垣間見えます。公園の落ち葉への関心を大切にしてあげたいという思い、公園で落ち葉を集めている子に、袋を用意してあげるかどうか。それをベランダに撒くことを許してあげるかどうか。その中に見つけたアリを追いかけ始める姿に、心の鼓動の高鳴りを聴くことができるかどうか。床の隙間を覗くために、スマホのライトを用意してあげるかどうか。

こうした、その都度のつながりは、まるで小さな木の実に細い糸を通してあげるような、小さな保育の営みなのです。それを丁寧にその糸に通し続けてあげるかどうか。担任が「ぐんぐんさんように懐中電灯を用意したいな」と呟いていたのですが、そういうことが嬉しい話です。子どもの後ろをちゃんとついていくような保育。後ろいいても子どもが注意を向けている世界へのピントは外さない。こっちだよ、と子どもが教えてくれることも多いですけどね。

時間の流れも環境だな、と感じるとき

2024/11/22

年長さんがスライムをつくりたいと、先週から約束していたので一緒につくりました。

どうもいろいろな色のスライムを作って混ぜてみたいようなのです。ずいぶん前にやった経験が蘇ってきたのか、色の指定まで紙描いて私に託してきたのです。

水100dlに8gのホウ砂をとかします。ホウ砂は調理室から借りた秤で、最初が13グラムだから、これに8グラム出すといくつだっけ?などと話しながららデジタル数値が少しずつ増えていくのを見つめます。

子ども用の小さなビーカーにスポイドで目盛りを測りながら、それを何杯いれるといいか、考えながらシリンダーに注ぎます。同じ分量の洗濯ノリも同じようにもう一つのビーカーに注ぎ、水面が同じ高さだねと確認します。

水で薄めた洗濯ノリに絵具をたらして色を付けて、そっとまぜながらホウ砂水をとかすのですが、たちまちドロリ、と固まっていきます。一回目が青、2回目が緑、3回目が黄と三色のスライムができあがりました。

9時半から11時まで、たっぷり1時間半ちかく楽しみました。間違わないような手順を細かく決めていたわけではないので、その都度どれを使おうかなどと話し合いながら、ああでもない、こうでもないと、いろいろと手順を変えながら、やってみました。

できたスライムを触ってみたり、ぐちゃぐちゃにこねてみたり、バラバラになったスライムがまた集まって一つになったり、思い付くことを試してみるという時間だったように思います。

そのときの過ごし方を振り返ってみると、子どもは満足した感情に満たされていて、感情にも満腹感があるんだあと思います。

ところで<時の過ぎ方>も環境のはず、とずっと感じてきたことに、こんなとき今更ながら気づきます。というか思い当たります。子どもの生活を<川>に例えるなら、本流ではなくて支流や水たまりのような場所にとどまりたがったり、いつもの場所じゃなくて、ここだけでそれをやりたいんだ!と駄々をこねられたりするようなときもそうかもしれません。

私たちは環境を通した保育という言い方で、その環境のところが学校いう<教材>などに相当するという考え方をとっているのです。子どもを取り巻く物や空間、さまざまな自然環境、生活環境などが含まれます。そう考えると、環境というのはとても広いて深いので、私たちの手に負えないところにまで、延伸してしまうこともあります。

その環境に、時間も含まれると考えると、どう過ごすか、<時の過ぎ方>といってもいいものも、環境に入れてみるという捉え方もできないことはありません。このことは大人が心に余裕をもって子どもたちのやりたいことに耳を傾けようとかいうときの、子どもの側の時の刻み方に、大人の歩み方をチューニングするようなことと近い話になりそうです。

一日の過ごし方にスケジュールがあると、その順番や手順のスクリプトがあるようなもので、子どもがないかをやりたいとなったときに、その枠の時間の中でやれないことも多く、順番を変えたり、枠を伸ばしたり縮めたりします。今日のように、ゆったりとした時間の幅のなかで、ほぼ1対1の時間があるもの、いろんなことが試せていいものだと思います。

浮いたせん1円玉はなぜくっつくのか?<10の姿: コ 豊かな感性と表現>ほか

2024/11/14

年長さんになると、小学校の理科でやるような実験器具がとても魅力的らしい。落としても割れたりしない、幼児用の試験管やビーカー、フラスコ、顕微鏡などがセットになった箱を用意すると、「それやりた!」となります。

今日は子ども方から「一円玉を浮かべて、くっつくやつをやりたい」と言い出したので、やってみることにしました。どうも最近、テレビでみたらしいのです。メンバーは事務所のお手伝い保育チーム(SNくん・NMさん・TMくん)の3人。実験や探究をするには、ちょうどいい人数なので、図らずも園長によるSTEMタイムになりました。

みなさんもやったことがあると思いますが、意外と浮かばせるのは難しいものです。今日は試しに、100円玉、50円玉、10円玉、5円玉もやってみたいというので、やってみたところ、やはり1円玉しか浮きませんでした。一円玉はたしかに近くに浮かべると寄っていってくっつきます。

「おもしろいね、どうしてだろう?」と私が言うと、M くんが「流れができるんだよ」と。たくさん浮かべては、底に沈んだ一円玉を取ろうとして、せっかく浮いたのがまた揺れて沈んでしまいます。そういったことを散々繰り返した後で、今日はおしまいにしました。

ついでに1万円札、五千円札、千円札もみせて、うかべてみる?と聞いてみたら「いや、いい、いい」「破れると大変」などといって遠慮します。ほんとうはどうなるかやってみたかったのですが、家でやりたがると迷惑だろうと、今回はやめました。

実験セットを使いたがっていいて、こどもたちはもっと何かしたいというのでマーブルチョコレートの周りのコーティング部分で色水をつくることに。フラスコやシリンダーに同じ色を数えて入れて、水をスポイドで入れて振って溶かしてみると、簡単に色水で画用紙に絵を描いてみた。

ストイドでいれた水が多かったので、うす〜い色水になったのですが、「いいにおいがする」と、画用紙に塗るというよりも、垂らしたり流したりして、色の変化と香りを楽しんでいました。

(10)豊かな感性と表現

心を動かす出来事などに触れ感性を働かせる中で,様々な素材の特徴や表現の仕方などに気付き,感じたことや
考えたことを自分で表現したり,友達同士で表現する過程を楽しんだりし,表現する喜びを味わい,意欲をもつよう
になる。

(6)思考力の芽生え
身近な事象に積極的に関わる中で,物の性質や仕組みなどを感じ取ったり,気付いたりし,考えたり,予想したり,
工夫したりするなど,多様な関わりを楽しむようになる。また,友達の様々な考えに触れる中で,自分と異なる考えがあることに気付き,自ら判断したり,考え直したりするなど,新しい考えを生み出す喜びを味わいながら,自分の考えをよりよいものにするようになる。

久しぶりに年長2人とお手伝い保育(じむしょ編)<コ豊かな感性と表現>

2024/11/06

園内ではお手伝い保育と呼んでいるものですが、事務所にもLちゃんとRくんの二人が来ました。生き物のお世話や、乳児室の装飾やおもちゃづくり、実験などをします。二人と話をしていたら、「メントスをシュワーってなるかどうか、したい」といいだします。

そこで、メントスとグミをコンビニで買ってきて、水の入った2つのフラスコに、それぞれにメントスとミグをポトンと入れてみました。子どもたちは、たべると食感としてシュワーっとするイメージがあったようで、予想としては、水に入れると泡みたいなものがでてくると思っていた様です。すぐにはそうならず、どうなるのか観察しています。

しばらくすると「あ、色が変わった」「みてみて、なんかある!」と、教えてくれます。いずれも表面の甘いコーティング部分が溶け出して色がかわったり、とけだした表面の何かが水に浮いたりします。少しずつ変わる様子を眺めていると、私には、子どもがなんと言い出すのかが楽しい。

私は「とける」とか「にごる」とか、言わないようにしていますが、だんだん溶けてきて水が白くなって透明度が変わってくると「見えなくなった」とか、「いい匂いする」とか言って、私に見せてくれたり、嗅がせてくれたりします。

ぐみの方も表面のコーティングがとけて黒くなっていきました。でもあまり溶けません。「グミだからだよ」と子どもはいいます。口に入れて溶ける感覚のあるメントスにくらべて、ぐみは溶けないという感覚があるからでしょう。

そのうち、二人は最後は「どうなるかな?」と、しきりにフラスコを振って、小さくなっていくメントスを、そのたびに見せてくれます。Lちゃんは泡が出てきたことで「炭酸になった」というので、そうか、炭酸って知っているんだと思ったのですが、私は「なるほど、そうかもね」と対応。しきりに振り続けるのでした。

メントスはとけて最後はなにもなくなったので、「どうする?」というので、みかんの木の水やりにつかいました。

もう一つ、それが終わったやったのは、コンビニへの買い物の途中でみつけてきた「落ち葉」で作った飾り。ラミネートして、穴を開けて糸で繋ぎました。綺麗な落ち葉をえらび、並べたのは子ども二人です。食事の時にみんなに披露しましました。しばらく運動ゾーンに飾って、そのあとちぐんの部屋にプレゼントすることになりました。

<コ豊かな感性と表現>

心を動かす出来事などに触れ感性を働かせる中で、様々な素材の特徴や表現の仕方などに気付き、感じたことや考えたことを自分で表現したり、友達同士で表現する過程を楽しんだり、表現する喜びを味わい、意欲をもつようになる。

子どもの「その先」を一緒にみつけていく楽しさ

2024/10/08

たくさんある「どんぐり」が、今日は2歳児クラスで活躍していました。

日誌より「今日は、お部屋でドングリコース作りや自由遊びをしました。 どんぐりころころ♪♪♪ ころころ転がすことを繰り返したり、テープをつけて転がしてみたり、斜めにしてみたり色々と生まれてきていた子どもたちの思いつき。」

牛乳パックや、空き箱をつないで、おろがっていくどんぐり。あるいは、大きめの丸い筒を半分に切ったコースを、ころがしてみます。だんだん長くなって、傾斜があるので繋がると一方が高くなっていくのですが、どうやったら高くできるかの工夫が面白いです。そばにあった絵本を積み上げていくことに気づいたり。

先生の配慮はこんな風です。「今日は、廃材を使って大きなコース作りを楽しみました。テープのペタペタ。長く切ったり、貼ったり、並べたり、坂を作ったり」・・・

こんなとき、大人はつい「上手く転がるように、大人が必死になってしまうのですが、上手くいくようにするのではなくて、感じ取ったこと、気付いたことからやってみる声を大事にしていきました。」とあります。

先生が配慮しているのは「支え」や「提案」も、その子の見えている、あるいはみたいと思っている先を一緒に見つけていく感じでしょうか。「・・気づきや遊ぶ姿の中で、どこまで教えるのか、伝えるのか、子どもの見ている世界について見え方が一人一人違う事に面白さが沢山ありました。」先生もそれをみつけていく楽しさを感じている様です。

 

今年も夏野菜の栽培を始めました

2024/05/12

今週の振り返り、その2。

夏の収穫を目指して、野菜の種を屋上で8日、プランターに植えました。先日は花壇で既に咲いている花のポットを土に埋めましたが、今日は見かけ上はまだ区別のできない種を土に蒔きました。

年長のすいすい組は、昨年からこの活動を見て知っています。ほぼ毎年、きゅうりや茄子を育ててきました。その生長する様子はだいたい想像できていて、こまめに水遣りをしたり、花が咲いて実がなっていくことも知っています。

4月の話し合いで、子どもたちが育てたい野菜や果物を出しました。スイカとメロンも入っています。昨年までミニトマトもやっていましたが、誤って喉に詰まらせるとよくないので、今年はやめましたが、だいたい、その通りのものをやって見ることになったようです。

 

保育の展示会で見えてくる動向

2024/01/23

保育園や幼稚園などの施設設備や保育遊具を製作したり、販売したりしている保育業者はたくさんあって、その中にも大手や中堅や小企業があります。それぞれ得意分野があったり、専ら販売だけだったりする会社もあります。今日は夕方から蒲田まで出かけて、保育教材の展示会を見てきました。

和紙の折り紙から創業した福井に本社のあるこの会社は幼稚園に強く、自分で幼稚園を運営もしています。広い展示会場には、園庭用の大型遊具や室内や屋上でもおける運動セットなどが所狭しと並べられていました。それぞれの開発メーカーの担当者が詳しく説明してくれます。当園に足りないかもという点を、このような展示会で気づくこともあります。

また、展示会は毎年開かれているのですが、継続して見てくると、その変遷から新素材の登場や流行している遊具がわかったりします。手作り遊具だけではできないような「付加価値」のあるものが開発されているのですが、幼児教育の本質を考えていくと、「それは、そこまでお金をかけなくても、これででできるな」ということも結構多くて、結局は自分たちではできない施設設備などに関心が向きます。

当園の藤森理事長が提案して商品化になったものも多く、例えば園内や園庭の「ゾーニング」設計の思想や、動線のコンセプトなどから、STEM遊具セットまで、色々なものがありました。

意外と難しい「音」をきくこと

2023/12/19

今日のお手伝い保育では「音」についての体験を試みてみました。3人の年長さん(すいすい組)を相手に、糸電話でお友達の声や、吊るした糸を伝わるスプーンの振動音、水を入れたワイングラスの共鳴音などを聞きました。

私の実験の意図は、子どもに「音」そのものを経験することは、どれくらいできるだろうか?と考えているからです。

私たち大人も幼児も、ふだん聞いている声や音は何にしても、そこに意味やメロディや象徴するものを「聞いて」いることが多いでしょう。音そのもの、ということがどういうことになるのか、そこも私もよくわからないとこが多いのですが、いずれにしても、できるだけ「音」そのものに注意を向けてみることができないだろうか?と思っているのです。

たとえば人の声は意味を聞いてしまいます。でも喉の声帯が振動し口腔や鼻腔で共鳴しているのですが、その「音」そのものは聞いていないのではないでしょうか。

(そこで、まず三人には私の喉を触ってもらい、ガギグゲゴと声を出してみるときに、のどがどう動いているかを感じてもらいました。そのあと自分の喉にも手を当ててもらい、おなじようにガギグゲゴを言ってもらいました。そのあと、ひそひそ話で話してもらうと、声帯が震えないことを感じてもらいました。あまりわからなかったので、次回はそこは工夫が必要でした)

例えば、遊びの中でよく登場する糸電話ですが、近くで二人がやっているのを見ると、糸はだらりとしていて、紙コップを耳に当てたまま喋っていたり、口に当てて「聞こえた!」と喜んでいたりと、まあ、実際には糸を伝わってきた振動を聞いているようには見えないことがよくあります。

もしかすると、糸電話の格好をした「電話ごっこ」をしているだけだったり、そもそもケータイで話す姿もあまりみなくなり(イヤホン越し)、ましてや聞く部位と話す部位がそれとわかる「受話器」は、もう見かけないので、糸電話が「聞く」と「話す」を同じコップを交互に使い分けること自体の意味がわかっていない可能性があります。ですので、年長さんでも意外とその面白さを知らないことが多いのです。

そこで、写真のように、こんなに離れてやってみました。しかも「ヒソヒソ話」で。確かにコップから声が聴こえた!という体験になったようです。3人とも面白い!といっていましたが、多分それまでの面白さとは違ったはず。

ワイングラスに水を注いて、指を少し濡らして、グラスの縁をゆっくりこすって動かすと、キーンという共鳴音がし出します。とても大きい音になるのですが、指をほどよい強さで押し付けながらこする力の加減がちょっと難しいのですが、「あ、鳴った」というときの感触を覚えていくと、鳴らすことができるようになります。3人とも鳴らすことができました。

それからやってみたのは、食具のスプーンを糸で吊るして、先端を輪にして指にひっかけ、その指を耳の穴につっこみます。そしてスプーン(フォークでもなんでも金属がいい)をたたいてみます。ぜひやってみてください。とてもいい音がします。お寺の鐘のようにゴーン、といつまでも鳴っています。

そして最後に、部屋のなかに面白い音がないかを探しをしてみました。今回は棒で叩く子が多かったのですが、いつも登っているネットを揺らしてみたり、階段の手すりを手で、こすってみたり、少し広がりも出てきました。偶然、楽器ゾーンにあったトライアングルも、スプーンを鳴らしたように触らないで吊るした方が良い音がする、と言うことに気づいたようです。

音探しから新しい楽器との出会いになったならいいのですが、どうだったでしょうね。

 

 

 

キャンディーの包み紙の工学

2023/12/08

こっちのキャンディーと、こっちのキャンディー、引っ張ると開くのは、どっちだと思う?

口で説明するだけでは難しいので、子どもたちにやってみせました。

制作ゾーンにおままごと用の、食べ物がたくさん作ってあって、その中に大量のキャンデイがあったからです。

ひねってある包み紙を引っ張ると、クルリと回って開来ます。

でも、もう一方の方はいくら引っ張っても開きません。

さあ、どうしてでしょう? というわけです。

これはエンジニアリングですよね。工学の話。

子どもたちはキャンディの包み紙を、大抵は右手で右回りに捻り、もう片方も同様にしてしまうので、開きません。開くようにするにはキャンディーの捻り方を反対にしないといけません。正確にはキャンディーを横向きに置いたとすると、輪切りにする面を基準に「面対象」(鏡に映ったよう)にすると開くのです。

あれ?と気づいた年長の女の子は、それを手にして何度も引っ張ってみましたが、何が違うのかわからず、捻り方の向きの違いには気づくことができませんでした。

ブンブン独楽も同じことなんですがね。

スローモーションで、何度も見れば気づくかもしれません。これもまた別の機会にやってみます。でも子どもの関心がそこに向かないときは自分から「どうなっているのか」その仕組みをよく見ようと思わないのです。無理もありません、どっちも中身が「取れたよ」という感じですから。笑

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