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STEM保育(保育アーカイブ)

金魚とめだか

2019/08/15

直撃は避けられたとはいえ、台風10号の影響で時々、激しい雨、風に見舞われましたが、みなさんは大丈夫だったでしょうか。昼食を食べている頃、東の空に積乱雲が現れて「夏らしい雲だね。入道雲だよ」と天気が話題になりました。二十四節気では8日が立秋でしたが、残暑というよりこれから大暑といった趣きです。子どもたちには、いろいろな「涼のとり方」があることを伝えたいので、今日から金魚とめだかを飼うことにしました。

◆「夏はプール」は日本独特
保育園にプールがあるのは世界的には珍しいことです。海外の保育施設でプールはみたことがありません。学童に親水エリアを設けている施設はありました。先月視察したシンガポールにもありませんでした。日本は学校にプールがあるので幼児施設もその影響を受けて「夏はプール」というのが常識かのようになっていますが、この意識はちょっと「修正」しておきたいところがあります。それは「今日はプールに入れてよかったね。入れなくて残念だったね」という考えです。つい、私たちもそんな感覚になりがちですが、意識しておきたい大事なポイントじゃないかな、と先生たちと話し合ったりしています。夏の涼の取り方の一つが「水遊び」です。それも、いろいろあります。その一つが「プールの中での水遊び」です。
◆水を自分のものにしていく
一方で「泳ぎ方」を教えることは、ねらいにもなっていないのです。それよりも、全身で水と親しむことを通じて、水は滑りやすいとか、顔に水がかかっても平気になるとか、溺れないように泳ぐとか、安全な方法を学ぶことを大切にします。水と仲良くなり「水との付き合いが楽しくなる」ことが一番です。そのためには「プールに入る」のは、その一部分でしかありません。水を自分のものにしていくこと、といったらいいでしょうか。
◆涼の取り方の知恵を学びたい
私たち日本は四季に恵まれています。日本人は、この自然環境を生活の中に上手に取り入れてきました。保育でも同じです。「周囲の様々な環境に好奇心や探究心を持って関わり、それらを生活に取り入れていこうとする力を養う」(領域「環境」)ことが保育の大切なねらいになっています。自然の恵みや文化の知恵を学びたいのです。
また「自ら健康で安全な生活を作り出す力」(領域「健康」)も育てたいので、暑い夏には汗をかいて体温を下げることができる健康な身体を育みたいですし、自分から水分補給をする習慣も身につけてあげたいと願っています。
◆日本の夏の過ごし方は
ジメジメして湿気の多い日本は、通りに打ち水をして気化熱で地面の温度を下げ、風通しの良い家の間取りにして外気を取り入れ、陽が射す場所には葦簀(よしず)やつる植物の葉で日陰をつくり、浴衣など発汗しやすい綿や麻の薄物を身につけて、扇子や団扇で柔らかい風を肌に流し当て、風鈴の音色が涼しげな風情を演出していたのです。こうした「涼む」「涼をとる」といった生活を営んできました。食べものも、そうめん流しや冷麦など、口当たりのいい食感と食べ方にまで工夫を凝らしてきました。
確かに、大抵の集落は近くに川のある場所が選ばれたので、夏は川や池や海で泳ぐこともあったでしょう。しかし、それは「入れてよかった」などと評価されるようなのもでは、ありません。たまに川で遊んだ、といった程度のものです。幼児施設で、ほぼ毎日プールの中に入ることが、前面に突進してくるのは、最近のことなのです。
◆金魚もめだかも季語は夏
金魚は尾ひれを翻して泳ぐ様が涼しげであるところから、夏の季語とされています。それならば、涼しげに泳ぐ姿がよく見えないといけません。そこで、今日は「金魚鉢」を求めてきました。
同じく、めだか(目高)も涼を求めて鑑賞することから、季語は夏です。そこで「水鉢」に放してあげました。
午後のお集まりでは、私が「やりたいことがあるから、手伝ってちょうだい」と言って、金魚とめだかを大事に飼ってもらうように子どもたちに、頼みました。観察ゾーンのクワガタとカブトムシに、水中生物の仲間が加わりました。
新しくできた寛ぎゾーンも今日から人気の場所になっています。こちらの様子はまた明日、報告しましょう。

水槽に新しい仲間が来ました!

2019/08/01

事務所の入り口にある水槽に、不思議な身体の魚が増えました。名前は「トランスルーセントグラスキャット」。名前の本当の意味はわかりませんが、長いので「ガラスのように半透明な猫」と、勝手な訳をつけました。不思議なことに体が透明です。

 

坪井先生の説明文には「だから ほねが  すけすけなんだよ」とあります。ナマズの仲間だそうで、タイやマレーシアなどの東南アジアにいるそうです。

「はらぺこあおむし」物語①

2019/07/15

「はらぺこあおむし」の歌で幕を開けた園生活は、本物のアゲハチョウと佐久間公園で出会い、園の花壇に植えたミカンの木にアゲハがやって来て卵を産み、葉っぱをいっぱい食べることろを部屋で観察し続けてきましたが、11日木曜日ごろから蛹になり始め、いよいよ、一つ目のクライマックスを迎えようとしています。そうです、成虫の孵化、アゲハの誕生です。この間の、写真でアゲハストーリーを振り返ってみましょう。

入園式の出し物は大型絵本と、ミュージャン坪井保育士のボイスでの「はらぺこあおむし」でしたね。

子どもたちは、このお話と歌が大好きです。

散歩先の佐久間公園で、実物の黒アゲハと出会うと、子どもたちの興奮がヒートアップ。

保育園の花壇にみかんの木を植えてみました。すると間もなく・・

園の周りにアゲハをよく見かけるようになって。

捕まえては、観察して、絵を描いたりしていました。

最初は塗り絵で、「こんな色だよね」。

「きれいだなぁ」。子どもたちと一緒に、チョウの羽の色や形をよく観察しました。

その頃、散歩先や園の近くを舞っていたアゲハチョウを捕まえては、放してあげるというのを繰り返していたら・・・なんと。

なんと、みかんの木に、卵を産んだらしく、アゲハの幼虫がたくさん生まれていました。

これは、すごい!

早速、部屋で飼うことになりました。

そしてどんどん、大きくなって、7月始めには大きな虫かごが必要になりました。

♪ちっぽけだった青虫は、こんなに大きくふとっちょに

花壇の方も見事なアオムシに成長しています。

 

そして室内の観察箱の中では・・ついに。

みかんの木の枝の根元に、半分くらい身体を隠して蛹になっています。

虫かごの蓋にぶら下がるように蛹になっています。上から見ると見えにくい場所を、ちゃんと選んでいるから、不思議です!

こうして、かごのフタにぶら下がるように2匹、みかんの木の枝の根元に1匹が、静かに、さなぎになり始めています。

♪まもなく青虫は、さなぎになって何日も眠りました

♪それからさなぎので皮を脱いで、出て来るのです。

さあ、もうすぐです。

みんなで楽しみに待ちましょう。

 

 

2回目の「しながわ水族館」

2019/07/10

■深まる好奇心や探究心
今回は、前回見学できなかったエリアを回りました。アザラシの遊泳やイルカの芸も楽しめました。前回よりも、明らかに子どもたちの「興味や関心」の持ち方が深まっていました。
自分で見つけたいろんな「!」と感じたことや場所を、先生にいっぱい伝えようとしてくれます。「ねぇ、みて」「こっち来て!」と、それはそれは活発な発見と探究がなされました。
大木の穴の上にコウモリを見つけたり、潮の満ち引きの仕掛け(ボタン)の意味をしりたがったり。腐葉土の下で幼虫から蛹になり、カブトムシになるアニメーションに食い入る様に見入っている子もいます。園の観察ゾーンのカブトムシが成虫になっていることを知っているからでしょう。
郊外活動と園生活がつながるという、貴重な体験です(このカブトムシの写真は保育園の観察ゾーンです)。
ここからは、ちょっと脱線ですが、生活の中で、子どもたちの世界が広がっていく様子は、今日のわらすのブログ「ネコジャラシ」もぜひ読んでください。とても大切な話になっています。
(子どもたちは、このようにして身近な環境に親しみ、生活の中にそれを取り入れようとし、その過程で子供との関わりが発生し、思考力やコミニケーションを培っています。その原動力になっているのが、なぜか「世界をもっと良くしたい」と願う気持ちだということがわかります。猫じゃらしがアオムシのための「飾り」だと言った子の気持ちの動き、そしてそれに説得力を感じて納得して行った子供たち。みんないいもの持ってますね)

■赤ちゃんは「バニラ」ちゃん

イルカの赤ちゃんが6月20日に生まれ、親子で泳ぐ姿を間近で見ることができました。赤ちゃんの名前はバニラ。出産の様子もビデオで上映されていました。
そのためイルカショーは13日まで中止しているのですが、今日は運良くトレーニングを一般公開していました。トレーナーの仕草(サイン)に合わせて、水面に立ち上がったり、握手をしたり、ジャンプをしたりしてくれました。
■哺乳類であるイルカ
バニラちゃんは、お母さんの母乳を飲んで、元気にすくすくと大きくなっています。トレーナーさんが「では、皆さんにクイズです。イルカの赤ちゃんは生まれる時、頭から出てくるでしょうが、それとも尾びれの方から出てくるでしょうか」と質問します。
出産のビデオを見た子たちは、この2択クイズの正解に手を挙げていました。正解は「尾びれ」の方からです。(ここで、子どもたちは『イェーイ!とガッツポーズです^_^)
哺乳類であるイルカは、肺呼吸をしているので、頭は最後まで母親のお腹にいないといけないのだそうです。
「ですから、イルカの赤ちゃんが生まれて最初にすることは、水面に昇って呼吸することなんですよ」
(トレーナー)。
大人も「へぇ、そうなんだ!」と、生命の営みに興味の尽きない水族館でした。
■いろんな海洋生物
しながわ水族館は、「海の動物園」のような役割を担っていることがわかります。世界に約500あると言われている水族館ですが日本だけで100ぐらいあるそうです。これからの時代を考えると、日本は海洋生物の多様性を保全するための役割を、ますます期待されて行くことになります。子どもたちには、海や川の生き物にも触れる機会をたくさん作ってあげたいと思います。

ホンモノの『はらぺこあおむし』でした!

2019/07/06

ついに「はらぺこあおむし」が、その姿を現しました。みかんの木は駐輪場の花壇の真ん中あたりです。開園式から、絵本や歌で、みんなで親しんできた子どもたちの『アイドル』ですが、本当に食いしん坊のはらぺこあおむし、みかんの葉をむしゃむしゃと食べています。葉っぱが全部なくなってしまいそうなので、何匹かは部屋で飼っています。絵本で見慣れた鮮やかな緑色ですね。鳥に見つからないように、完璧な保護色になっています。

↓数日前までは、こうでした!

カイコがまゆに

2019/07/04

七夕といえば、天の川を挟んで年に一度の逢瀬を待つ織姫と彦星。そして織姫が織っていたであろう絹織物といえば蚕。というわけで、カイコを2日から飼い始めました(無理ムリの展開!)。すると昨晩から早くも蛹になろうとして、まゆを作り始めました。見事です。シルクです。長い日本のテキスタイルの主役を張ってきた絹が、こうやってできるという姿を、ぜひご覧ください!

 

バス遠足は「しながわ水族館」

2019/06/29

6月28日

■初めての水族館

これまでの「原っぱ」から一転、6月4回目となる28日のバス遠足は「しながわ水族館」でした。暑い夏に冷たい水は気持ちいいから、この子たちを川や海に連れて行ってあげたい。でもいきなり川遊びや海水浴では、ハードルが高すぎる。じゃあ、どこがいいだろう。そんな話し合いからバス遠足の雨天時の候補地だった水族館へ、晴れても行ってみよう! そんな発想からわいわい、らんらんでマイクロバスで出かけて来ました。
■子ども目線でみる銀座
バスは日本橋から銀座の中央通りを走ります。平日の午前中の、まだ開店していないメルサ、ティファニー、ブルガリなどのロゴが目に飛んできます。
「こんな場所を通っていくバス遠足って、なんだか、ゼイタクだなぁ」。ブランド、ファッション、高級感のあるデザイン。そんな大人目線で過ぎ去っていく風景を眺めていると、「あっ、七夕!」「あっ、二階建てバス!」。
子どもたちの気づきに「子どもの目線」を教えてもらいます。バスが信号で止まると、隣の子が「あ、チコちゃん!」といいます。ルイ・ヴィトン松屋銀座店のショーウインドーの中にチコちゃんはいました。
道路が混んでいたので、少し時間がかかりましたが、チラリと見えた東京タワーの話になったり、子どもたちの気持ちをアゲアゲにするバスガイドの小林先生が繰り出す「車窓クイズ」(黄色いタクシーはど〜こだ?マクドナルドはど〜こだ?)を楽しんでいるうちに、目的地に到着しました。
■極めて高品質の水族館
水族館には、小学生や幼稚園の団体がたくさん来ていましたが、私たちは2つのグループに分かれて早速、見学を始めました。ここは、島国である日本が、いかに豊かな川や海の囲まれているかということを思い出させてくれます。以下、皆さんも一緒に、写真で水族館巡りの追体験をどうぞ!
【整備中の公園】
【大きなガラス越しに、気持ちよく泳ぐ魚たちが観察できる】
【多種多様な魚たち】
【海魚も川魚も、いろんな魚がたくさん】
【ペンギン】
【餌の魚を食べているペンギン】
【トンネル型水族館になっている地下へ】
【頭上に海が広がる】
【トンネル型のディスプレイ】
【群を作って周遊できるほど大きな水槽】
【エイ】
【ウミガメ】
【明るい説明表示が見やすい】
【魚たちの生態を間近に見ることができる最新型のディスプレイ】
【サンゴ礁と熱帯魚】
【ずっと見ていたくなる。癒される熱帯魚の究極の水槽】
【鮮やかな色彩がすばらしい】
【アザラシ】
【カクレクマノミ】「あ、二モだぁ・・」と子どもたち
【ふぐ】
【色々な種類のメダカ】
【メダカ】
【サメ】
■今日の続きは7月10日に
あっという間の水族館巡りは、時間が足りませんでした。また行きたいと思います。
帰りのバスの中では、小林先生による亀の大きさ比べなど水族館振り返りクイズをやったり、子どもたちからのリクエストによる歌(パプリカ、はたらくくるま、ドラえもんなど)を歌ったりして楽しみました。
□皆さんもご家族でいちど、楽しんでみてはいかがでしょうか。
(園長の日記で、保育レポートがどうしても幼児中心になってしまうことをお許しください。園長が同行しなければならない保育現場が、バス遠足などどうしても確認しておかなければならない場所やことがあると言う事情からです。できるだけ乳児も、取り上げていきたいと思います。)

この1週間の「あー、よかった」特集

2019/06/14

■千代田区がガードレール設置へ動き出して・・
昨日、要望書を提出したのに早速今日、区役所の道路課担当者が園にやってきて「3メートルのガードレールを2本つけましょう」と、言って帰った。保護者のみなさんに署名をしていただいて、あー、よかった。
■屋上は実質、園庭代りに活用へGOサインが出てで・・
屋上を正式に保育で使って良いと、千代田区ゴーサインが出た。これで、屋上でプールができるぞ。あー、よかった。
■外遊びがたくさん出来て・・
梅雨入りしたのに、今週はかなりの回数で外に出かけることができた。幼児はバス遠足や、佐久間公園、美倉橋東児童遊園などに出かけ、乳児も爽やかな日差しのなかを、気持ちの良い散歩がいっぱい楽しめて、あー、よかった。
■モンシロチョウを追いかけて・・
木場公園でモンシロチョウを捕まえた体験が楽しかったのか、翌日HSくんが見学に来た親子に「紋白蝶を、こうやって追いかけたんだよ」と、部屋のなかでやって見せてくれたとき、手がヒラヒラしていて、本人がモンシロチョウだったんだと気づいたとき、紋白蝶をあんなに追いかけて遊べて、あー、よかった。
■アゲハチョウも子どもたちの味方で・・
モンシロチョウを追いかけた翌日、小林先生が自宅近くからアゲハチョウを捕まえて園に持ってきたら、今日は園の前に地元のアゲハチョウが飛んできて、ちょうど私が植えたミカンの木の上を舞っていった。あー、よかった。
■感動的な話し合いに成長を感じて・・
わらすの子どもたちの「話し合い」の姿に育ちを実感して感動した。考えたことを自分なりの言葉で表現しようするだけではなく、他人の話すことも聞いて、自分の考えを考え直す子もいて、あー、よかった。
■しみじみと「たのしいー」って・・
HHくんがラキュー(LaQ日本の玩具会社ヨシリツ製の組立ブロック)で作り上げた恐竜ブラキオサウルスを手にして、しみじみと小声で「たのしいー」と呟いたのが聞こえたとき、あー、よかった。
■楽しい食事へと変化して・・
「園長先生、ここに来て」と食事の時に隣に座って欲しいと毎日リクエストされるが、そのたびに、一人ずつの食べ方やお代わりの様子が面白い。みんなにとって、食事の時間がたのしくなっていって、あー、よかった。
■ついに芽が出そうなたんぽぽの綿毛が・・
たんぽぽの綿毛を、濡らした黒い不織布に浸してから1週間、ついに種の背が割れて芽ばえはじめた。あー、よかった。
■花壇は初夏の雑草が競演していて・・
園の前の花壇には、散歩ギャラリーで紹介してきた春から夏にかけて咲く雑草が勢ぞろいしている。ノゲシ、エノコログサ、ハハコグサ、カタバミ。そしてツユクサも。みかんを植えるために、一度耕したのが、雑草たちにとっても「あー、よかった」なんだなあ。
花壇には、たくさんの露草が開花中です
■野菜や果物もぐんぐん育って・・
5月にコーナンで買い求めた、スイカ、メロン、ヘチマ、ゴーヤ、キュウリがすくすくと成長しています。メロンときゅうりは花がさいて、あー、よかった。
(メロンの花)
(メロン)
(スイカ)
(ナス)
(キュウリの花)
(レモン)
(レモンのつぼみ、開花)
(ミカン)
■ラベンダーが満開。いい香りで・・
屋上の東側には、壁面緑化用の辺寺の根元が植えてある花壇がありますが、そこのラベンダーがとてもいい香りを放っていて、保護者の方にもおすそ分けができそうで、あー、よかった。

ソサエティー5.0の数学

2019/06/10

■ソサエティー5.0
(梅と梅の隙間に、小さな氷砂糖が入り込めば、最も全体が効率よく埋まります。容積は同じでも、形の組み合わせが大事だということがわかります。幼児教育でこれに気づくことができる活動は、工夫すればありそうですよね。家庭でも収納をするときに、使っている幾何数学になります。)
昨日9日日曜日、日本数学検定協会の評議員会がありました。日本政府は来たる近未来社をSociety5.0と命名しました。狩猟、農耕、工業、情報の各社会に続く人類史上5番目の新しい社会という意味です。その産業社会では、大学受験を勝ち抜く受験数学ではなく、職場で必要とする数学が必要な社会になるだろう。昨日はそんな質疑がありました。
学校と社会のズレは、企業の人事担当者と話すとよく話題にやなりますが、幼児教育の質が数学・算数と関係することに関心を持つ方は、あまり会ったことがありません。まだ「幼稚園でもカードで暗算とかやってますよね」とか「算盤もまだまだ必要らしいじゃないですか」とか、言われたことはあります。日本での数学理解は、誤ったまま浸透しています。これは何とかしなければなりません。
(最も小さな面積で、最も大きな容積を作り出す球と言う形)
■幼児のプログラミング教育とは
先週、島根の園長先生と「プログラミング教育」ついての話しになりました。2020年から小学校で必須となる「プログラム学習」ですが、幼児教育におけるそのテーマは、どんな遊びや活動の中で経験できていくか、探ってみたいテーマの1つです。
ポイントは抽象的な記号操作を具体的な物の操作とどのように結びつけていくか。つまり子どもからの働きかけで変化する対象を、表象(プログラミング)の操作という働きかけにどうやって置き換えるか、そのつながり具合をどうデザインするか、ということになります。
ピタゴラスは世界は数学でできている言いましたが、4歳や5歳の子どもが遊びでそれを体験しておく(意識しなくても)意味を、昨日は考えていました。日本数学検定協会は、日常にある数学にスポットを当てています。

タンポポの綿毛

2019/04/23

4月23日その2

【たんぽぽ】
先週、歩道橋を渡って柳原通りを散歩していた時、街路樹の根元にタンポポを見つけた話は、先週お伝えしました。その時、Aくんが、しゃがみ込んでにっこり微笑んで、綿毛を見つめていました。私はその食い入るように見ている姿から、それを保育園でもじっくり観察できるようにしてあげたい、そう強く思ったのです。 この私のモチベーションは、目の前の子どもの姿から動き出すものであり、指導案から動き出すものではありません。どの子にも体験させたいカリキュラムが先にあるのではなく、一人ひとりのその子にとって、切実な課題やテーマから動き出すものです。私が考えていることに誘導するのではなく、子どもが見つめているその先に、私の興味も向けるのです。具体的には、たんぽぽの綿毛です。
【選択】
朝早く、近所の公園から、花の状態のものや、これから綿毛になろうとしているものなどを採取してきました。本来なら、散歩先から保育園に持ち帰ってくればいいだけのことですが、それがままならない環境にあるから、ちょっと工夫が必要です。たんぽぽの綿毛をドライフラワーにして、透明な瓶の中に入れれば、いつまでもじっくりと観察できます。今日はそのやり方を見てもらいました。ゾーン遊びの一つとして、私の絵本による説明と綿毛観察を、やってみたい子だけが選択しました。
【綿毛が開いた!そして・・・?】
お昼寝から目覚めた頃、ビンの中で綿毛が大きく開いていました。それを発見したAくんの喜び様といったらありません。絵本と見比べながら、この綿毛がどうやったらまた黄色いタンポポの花になるのか、彼の興味は今日、そこにたどり着きました。綿毛はたんぽぽの種の集まりです。そこからどのように根が出て芽が出るのでしょうか。私もそれを見てみたいと思います。(ひらがなのたんぽぽ、カタカナのタンポポ、どちらも捨てがたいので両方使わせてもらいます)
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