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園長の日記

環境との関わり方や意味に気づく

2023/10/12

先週から毎日のように午前中は外へ出かけています。乳児は佐久間公園、34歳は電車で十思公園、年長は科学技術館と北の丸公園です。園庭がない当園のような保育園は、地域を園庭代わりに使いこなすために、それぞれの場所の特徴を保育に取り込んでいきます。それぞれの活動の様子は各クラスのドキュメンテーション(スマホで見ることができます)でご覧ください。

私は今日は年長と一緒に過ごしたのですが、科学技術館はお泊まり会いらい2回目です。1回目よりも今回の方がそれぞれの場所や装置に馴染みがあるので、少し体験が深まったようです。鍵盤が描かれた床を足で踏むとその音が鳴るのですが、当てずっぽうで歩いたり走ったりすると、それで音がすること自体が面白いようで、何度も繰り返しています。

NHKのピタゴラスイッチで球が転がっていくと物が動いたり倒れたりしながら、ゴールまで辿り着くのがありますが、あれと同じようなことを、ボーリングの球ぐらい大きな金属球で、フロア全体をぐるりと一周させるようなゾーンがあります。

機械を操作して押したり、転がしたり、クレーンで持ち上げたりしながら、その都度、止まってしまう球をなんとか次の場所へ動かすような仕掛けになっています。かなり力がいるのですが、球を動かすことで、仕掛けの意味(物体に働く力のパターン)に気づくことができます。

このようなことが面白いのは、自分の身体、感覚を使って働きかけながら、物が動いたり変わったり音がしたりするからでしょう。具体的に触ったり、握ったり、押したり弾いたり、引っ張って弾いたり、自分で働きかけたことで物が変化していく。そこには物理法則があるのですが、体験することで何か気づき、じゃあこうしたら?と考えたり工夫したりすることが起きていました。どうしたらいいのかわからなくなるときは、その仕組みを理解することが難しい場合です。それでも遊び方を教えるだけで、やり方がわかれば楽しめるので、大事なことはやることで気づけるようになっていました。

同じようなことが、お弁当のあと、北の丸公園の雑木林で遊んだ時にもありました。木登りです。

どの木なら登ることができるか?木の枝と自分の手足、バランスの関係を探りながら、あれこれ考えながら登ることができる手順を発見していきます。

枝の隙間に靴がや膝が挟まって動かなくなったり、斜めの木にお尻と足を押しつけてバランスをとっている状態から、次の上の枝に手が届かない時は諦めるしかない、ということに気づいたり。身体と木との会話のようなことが繰り広げられていました。環境との関わり方と意味に気づくことが、こんな形でも起きているんですね。

砂場や池の魅力

2023/10/05

保育ドキュメンテーションでお伝えしているように、今週から外遊びができる気候になり、散歩先でちょっとしたドラマが展開中ですね。乳児は芝生の上でピクニックのような解放感を味わっているようです。

1歳児や2歳児は公園にある砂場での見立て遊びも盛り上がっていますね。

幼児は3階ベランダの木枠に子どもたちが砂を入れて砂場が出来ました。

一方、幼児たちは団地の公園に見つけた池にザリガニがあることを知り、釣るための道具を作って持っていったものの・・・。「釣りは禁止」の現実に直面した子どもたち。さあ、どうする!?

どんぐりの譲り合い「わあ、浮いた!色が変わった!」

2023/09/27

以下は4歳児担任の振り返りです。

<今日は、和泉公園で子どもたち自らやりたいことがたくさん出来た日だった。昨日からお散歩バックをつくり、「これでいっぱいドングリ拾うんだー」と意気込んでる、Yちゃん、Rちゃんの姿があった。着くと「あそこにたくさんのドングリが落ちてるんだよねー」と二人で会話し、楽しくドングリ拾いをしていると、他園の子どもたちが集団できたが、その周辺には、ほとんどドングリが残ってなかった。二人が、「私たちがたくさん拾いすぎて、あの子一個しかもっていなかった、、、かわいそう」と具体的なその子の状況、それを客観視してかわいそうと思ったことに、思いやりの心がしっかりと育っているなと感じた瞬間だった。その後は、保育者に「先生、私たちたくさん拾いすぎたから、あの子たちにあげてきていい?」と確認して、様子を伺いながら、二人で言いにいこうと作戦会議を開き、自分たちのタイミングのいい所で関わりを持ち、ドングリをお裾分けしているところにとても成長を感じた。EQの観点からしても、感情の理解、感情の調整がしっかりと見とれたエピソードではないかと思う。>

 

子どもたちにとっての、どんぐり。やっぱり宝物のように魅力的なものなんですね。その後、園に戻ると、中に虫がいるのと、いないのでは水に入れるとどうなるのか?、色が変わってきた!とか実験していました。

食べているお米に近づく過程

2023/09/16

栽培や飼育という活動は、食育や自然との関わり・生命尊重のテーマとして、生活の中に位置づいています。以下の記録は、5月から始まった長い活動が、一つの節目にきたことを取り上げています。12日月曜日に年長さん9人がやった稲刈りの様子です。収穫が終わると、これから白米に至るまでのプロセスを丹念に体験していく活動が始まります。

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5月末にそれぞれのバケツに植えた稲🌾

 

 

・・・😳

こんなに大きくなりました..!

野菜と一緒に毎日水をたっぷりあげ、月曜日、ついに!稲刈りをしました。

たくさんの葉っぱの中にある 稲 を探し出し、根本からハサミで切る作業は難しくもありましたが、神宮司先生に説明してもらうとすぐにコツをつかみ、器用に収穫していました。

 

今日は、この稲が食べられるようになるまで(みんなのご飯になるまで)の過程を、みんなで観察しながら共有しました。

(少し見えづらくてすみません.. )

「どの順番でお米になると思う〜?」と子どもたちに言ってみると、

じっくり観察しはじめました。

Yちゃんが少しずつ稲からお米に近づいている過程を発見し、みんなに伝えると、「ほんとだ〜〜!」とみんなも近くで見ながら発見!

稲刈り→乾燥→脱穀→もみすり→玄米→白米になって、みんなの食べているご飯になっているという過程を、実際に育て、収穫して体験しながら学んだ時間でした。

受動的な気づきから自覚的な気づきへ

2023/09/11

こういうことが、STEAMの基本なんだろうな、と思います。あれ、色が変わっていく、面白いな、という感じだったらしい。4歳児クラスの男の子。10月で5歳になる。こういうところに注意が向くようになってきたんですね。

私たちが「もの」の世界の法則(物理や化学や地学など)を理解していく学びは、本人がその世界が面白い!と感じながら、その世界に入り込んでいけるといいな、と思います。

いろんな刺激を受動的に受け止めていた乳児のころ。水や色で遊んできた体験のなかから、彼なりに、慣れ(馴れ)親しんできたとこ(現象)とは違うこと(新奇性)に気づいた(発見)したようです。それまでのこととは違う、新しいと感じることと同じような体験を重ねることで、ある種の規則(法則)を気づくのかもしれません。

以下は、9日の先生のブログです。8日の出来事です。

・・・

絵の具遊びでスポイトを使っているうちに、だんだん水分が増えて「色水」になってきたので、そのまま水道台へお引越し。色水遊びになりました。

色水に、水道水が足されていくと、だんだん透明になっていく様子に気が付いた らんらん組のRくん。


「色がなくなった!」と、実験を繰り返していました。

(蛇口の下のカップの、水の色の変化に注目!)

 

真剣なまなざしです。

にこにこ組のAくんは、さまざまな色を作って、きれいに並べていました。

 


Rくんが、「これ、凍らせてみたい」とのことで、遊び終わったあと、冷凍庫へ。週明け、どんなふうに固まっているでしょう…!?カラフルな氷ができるかな?と大人もちょっと楽しみです。

大人が模造紙にクレヨンで絵を描くと、その上を絵の具で塗ってみる すいすい組(5歳クラス)のYちゃん。

「あれ?!塗れない〜!」と、クレヨンが絵の具をはじくことを不思議そうに発見していました。


Rくんも、同じように試してみます。

遊びの中でさまざまなことを発見し、不思議がり、試し、繰り返してみる子どもたちです。その子なりの世界の広がり方が面白いです。

絵の具と色水あそびの発見

2023/09/09

絵の具遊びでスポイトを使っているうちに、だんだん水分が増えて「色水」になってきたので、そのまま水道台へお引越し。色水遊びになりました。

色水に、水道水が足されていくと、だんだん透明になっていく様子に気が付いた らんらん組の れんくん。


「色がなくなった!」と、実験を繰り返していました。

(蛇口の下のカップの、水の色の変化に注目!)

真剣なまなざしです。

にこにこ組の あまねくんは、さまざまな色を作って、きれいに並べていました。


れんくんが、「これ、凍らせてみたい」とのことで、遊び終わったあと、冷凍庫へ。週明け、どんなふうに固まっているでしょう…!?カラフルな氷ができるかな?と大人もちょっと楽しみです。

大人が模造紙にクレヨンで絵を描くと、その上を絵の具で塗ってみる すいすい組の ゆうかちゃん。

 

「あれ?!塗れない〜!」と、クレヨンが絵の具をはじくことを不思議そうに発見していました。


れんくんも、同じように試してみます。



遊びの中でさまざまなことを発見し、不思議がり、試し、繰り返してみる子どもたちです。その子なりの世界の広がり方が面白いです。

第2回 全国実践研究大会 in 石川・富山(2日目)

2023/08/26

全国実践研究大会の2日目は、実践発表です。6つの実践が報告されたのですが、その後の藤森代表の講評の内容に沿って、実践の特徴を以下に簡単にまとめておきます。今年こども基本法が施行されました。これは子どもの権利条約を制度化したもの、と捉えることができます。そこで子どもの人権を大切にするということを、改めて保育で考えるとき、いくつかのキーワードから保育実践を振り返ることができそうです。そういう意味でも6つの実践は全てその参考になるものでした。

まず、子どもの人権や主体性を考えるとき、キーワードとなるのは「参加・参画」でしょう。子ども自身がどうするかを思い巡らしたり、意見や思いを反映を物事の決定に反映させてもらうこと。また意思決定のプロセスで話し合いなどをしたりしながら、子どもたちなりに最善の方法を考えていくことも含まれます。子どもの権利条約で「4つの柱」と言われているものの一つ「参加する権利」の具体化と言えます。

そうした「自己決定」と「選択」という視点から実践を報告したのは、芦花の丘かたるぱ保育園(東京都)の「君たちはどう育つか」。自分の意見だけではなく、他人の意見も受けとめて考える保育を積み重ねてきた結果「今では傾聴する力や受容する力が根付いてきた」といいます。年長児が野菜を育てていく活動の様子から「仲間と作る1年」が報告されました。

子どもの人権には「自分らしく育つことの権利」もうたわれています。その根底になるであろう心の基盤の一つとして大切に育てたいのは「自己肯定感」です。国際比較でも日本の若者のそれが低いことが、この間ずっと懸念されてきました。これは「今のありのままの自分を受け入れる力」と言っていいものですが、そこに注目した発表が、新宿いるまこども園(東京都)からありました。子どもの自発的な活動や、他者から認めてもらう経験を大切にする保育です。発達が異なる集団の中での生活や遊びの中に、そうした関わりが生まれ自己肯定感が育まれていくことがよくわかる内容でした。

同じ法人のいるま保育園(埼玉県)からは「我が国の課題に向き合う、見守る保育・藤森メソッド」と題して、自己有用感にスポットを当てた実践の分析が報告されました。乳児が幼児の姿をじっと見つめ、それを真似てお友達にやってあげる・させてあげる姿、幼児クラスでの当番活動、年下の子どもへのお世話や手伝い、ピーステーブルでの話し合いなどが動画で報告されました。異年齢での生活や遊びの中にそうした関わりが自然とたくさん発生しています。

子どもは障がいの有無や年齢、ジェンダーで差別されてはなりません。保育における包摂のテーマを取り上げたのは、幼保連携型認定こども園 城山幼稚園(熊本県)の「見守る保育におけるインクルーシブ」でした。具体的にはオープン保育、チーム保育、お手伝い保育、共食などを通じて「みんなと同じように活動に参加できない子どもを年長児が自然に受け入れ、その子用に遊具を用意したり、みんなで遊べるルールを作り始める」様子が報告されました。

「園庭にどんな遊具や場所があったらいいと思う?」。子どもにカメラを持たせ、子どもが何に興味を持ちどんな園庭を望んでいるのかを把握しながら園庭を作り直したのは、ちゅうりっぷ認定こども園(富山県)です。「子どもの様子や視点から園庭環境を考える」取り組みで、「子どもの参画」を大切にしていました。子どもの意見が反映させた園庭が徐々にできていく様子を、わくわくした顔つきで見つめていました。

子どもの人権には、子どもの育つ権利を含まれます。子どもの驚きや不思議に思う体験が起きるような環境づくりに取り組んでいるのが、わかばこども園(石川県)の「子どもの驚き・不思議さを引き出せ!〜STEAM保育の実践とこれから〜」でした。日常の中で感じた不思議について、自分達で調べたり遊びに発展させられるような保育を目指しています。

少しずつ感じる秋の気配

2023/08/24

この夏もカブトムシのつがい2組が大活躍しましたね。そして小さな卵を残して天国へ旅立っていきました。子どもたちは毎朝セッセと餌のゼリーを与え、持ち方を覚え、絵を描きました。何人もの子どもたちから、何回も得意そうに手とっている姿を見ましたが、そろそろカブトムシとの交流も終わりを迎えます。

甲子園で優勝が決まる頃、毎年「これで夏が過ぎたな」と個人的には思うのですが、子どもたちはこの残暑厳しい中でどんな時に秋を感じるだろう?と思ったりします。スズムシも相変わらずリ〜ン、リ〜ンと泣いていますが、その卵も何個も見つかりました。小さな命がこうやってつながっていきます。当園で4代目になりますね。

保育園の隣は区の駐輪場ですが、その前の花壇に開園時に私が植えた苗がやっと大きくなり梨の実がなりました。まだ一つだけです。みかんの木はアゲハの幼虫に食べられて葉っぱがなくなっていましたが、またやわらない新芽が吹き出て、そこにまたアゲハの幼虫がいます。こちらは、もうしばらく「あおむし」の観察が続けられます。

区役所の近くに百日紅(さるすべり)の木が並んでいます。枝の下の方から咲き始めますが、花も先の方に移ってきました。こちらの花もそろそろ見納めの時期がきたようです。

興味の窓

2023/08/16

今朝、朝の会の最中に、何かに夢中になっていた しおんくん。
なんだろう?と思って見ていると、陽の光が当たって明るくなっている部分を見つけたようです。その部分を指しながら、「あつ〜い!」と教えてくれました。


きのう、にこにこ組のお部屋で窓の外を眺めていたとき、陰っていた太陽の光がパァッと明るくなった瞬間にも「あつい!」と言っていた しおんくん。
ちょうど前日に そんな姿を見ていたので、『太陽が当たっているところ=あつい』と表現しているのだとすぐ分かりました。陽の光が当たると、温められてあったかくなる…ということを、どこかで体験したのでしょうか。

実際、床が熱くなっていた訳ではないけれど、光が当たると熱くなる…ということは、何かの体験を通して、結びついたのでしょうね。

その後も、自分の影で光が見えなくなったり、陽が陰って光がうすくなったりするのを、不思議そうに見つめたり触ったりして、感じていました。


光が見えると「いた!」。


触れてみたり・・・

眺めてみたり・・・

足踏みして踏んでみたり・・・。

 

しおんくんは何を見てるんだろう?と、すいちゃんも様子を見に来て、ちょこっと触れてみていました。


子どもが面白いなぁと思うモノに出会う瞬間や、その触れ合いを近くで見ていると、同じ世界を一緒に体験できるような気がして、楽しいです。さて、ここからどんなふうに広げていけるでしょうか…♫

プールが砂場のような水場に

2023/08/04

「ねー水、出てる?」「でてるよー」

3歳時クラスの子どもたちが、プールの中で、ホースをウレタンの柔らかい筒にさしこんで、水を流し込んで遊んでいます。砂場で見かける雨どいを使った水流しの遊びのように、プールが「水場」がとても呼びたいような場所として使われています。

2人が入り口のところを、別の2人が出口のところを、そして2本のウレタンホースのつなぎ目を1人が持っています。つなぎ目のところが離れると、出口から水が出ません。子どもたちは、その違いに気づき、そこが離れないように声をかけています。

ウレタンのホースは、水に浮くので、うまく水平に保つことができ、床や砂場などで行うよりも取り扱いやすそうです。雨どいで遊ぶものとちょっと違うのは、傾斜を使って水が流れるのではなく、水道から出るホースの水の勢いがそのまま水を押し出してくるので、傾斜や斜めにすることで、水が流れると言う事とは違います。それでも入れたところとは違う、離れた場所からまた水が出てくるということが面白いようです。

ただ、雨どい等と違って、ホースなので、噴水のように垂直に立てても水が吹き出てくるのが面白く、垂直に立てて、上の方から吹き出そうとさせていました。でも、うまくパラソルの屋根の方まで水が届かず「でな〜い!」と言って遊んでいました。^_^

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