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2019年 6月

区主催の園見学会に参加

2019/06/03

■千代田区主催の保育園見学会

今日3日は午前中、千代田区立四番町保育園を主任と2人で見学してきました。市ヶ谷駅からすぐの、以前、日本テレビがあった場所です。3階建ての園舎に約100人の子どもたちが生活していました。見学者は千代田区内の園の主任や看護師などリーダー格の職員が全部で8人、案内は四番町保育園の園長先生が、直接なさって下さいました。
区が主催するこの見学会は、お互いに園を見合うことで、見学者がよいと思ったところを吸収しあったり、情報交換したりできます。これを積み重ねれば、知り合いも増えて区内に保育者ネットワークができていくかもしれないので、一年を通して十数回ある機会はすべて申し込みました。
■仮園舎とは思えない建物
今日はその1回目。いろいろな感想を持ちましたが驚いたのは、この園舎が仮園舎だったと言うことです。古くなった園舎を建て替えるために、この仮園舎を新たに建て、昨年3月から新園舎ができるまで(平成34年度中、つまり令和4年度中)の5年間を、ここで保育し続けます。仮園舎の建設まで含めたら、ざっと10年計画です。本来の園舎設立計画とは、これぐらいの時間と資金がかかるものなのでしょう。
■屋上が園庭に
参考になったものの一つは、屋上です。仮園舎だからなのか、園庭がありません。そのかわり屋上に芝生と砂場とプールがあります。屋上の広さは4〜5倍あるので、同じことは出来ませんが、こんな素材ならこうできるという参考になりました。
■保育参観は変装して
明日から保育参観ですが、「子どもに見つからないように見てもらう」という配慮は同じでした。ただ「変装セットも用意」しているそうですが、実物を見ることができませんでしたが、どんなものかと言うとメガネやマスクや帽子などだそうです。部屋にいても誰かわからないようにしてみてもらっているそうです。参考にしてみてください。

散歩ギャラリー13 エノコログサ

2019/06/03

散歩ギャラリー13  エノコログサ

穂を握ってモミモミすると、生きた虫みたいに指の穴から出てくるアレです。別名ネコジャラシの花言葉は「遊び」「愛嬌」。子どもに人気のこの雑草が目立ってきたら、季節はもう夏です。
名前の由来は「ふさふさした穂が犬のしっぽに似ていることから犬コロ草と呼ばれたことに由来している」そうです。漢字名は「狗尾草」と書き、「狗」という漢字は、一文字で犬のことで「ぐ」や「えのこ」と読むことができます。英語ではfox  tailで、犬ではなく狐のしっぽになります。このエノコログサはイネ科で「粟」の原種だそうで、これが食糧の粟になっていったのだとか。穂を炙ると粒がはじけて、食べることが出来るらしい。やってみよう!
仲間のアキノエノコログサは、穂が長く、だらんと垂れているそうですから、秋になったら確かめてみたいですね。

研修会の講義を終えて

2019/06/02

6月1日
■保育士向けキャリアアップ研修会
幼児教育の意義と保育内容について、昨日1日、島根県江津市の先生たちに話してきました。午前中2時間、午後3時間でしたが、始める前は長いなぁと思った5時間も、実際にやってみると足りなくなってしまいました。新しくなった保育所保育指針の改定内容を、本当によく納得するには、その前提となっている考え方や枠組みも理解しておく必要があるからです。
■日常感覚でとらえる言葉に一度は置き換える
例えば、「心情・意欲・態度を育て、学びに向かう力、人間性等」という目標概念が新しくできたのですが、これをきちんと説明しきるだけでも、1時間ぐらいかかるからです。これを作った「学識経験者」たちは、日本の学校教育(幼児教育から後期中等教育まで )全体に、辻褄が合うように一貫性のある体系化を試みました。なるほど、だからそうなったのか、と受け止めるためには、ある程度の時間が必要です。しかも、どうしてそのようになっているのかを、私たちの日常的な感覚に結びつけて納得してもらうためには、わかりやすい例えや、具体的な実践事例を通して、頭の中につながりを作っていく必要がありました。
■日本語を英語や対立語でとらえる
今週1週間のニュースダイジェストを見ていたら、新しい元号の令和を、トランプ大統領は演説の中でビューティフル・ハーモニーと、使っていました。これは外務省が公式に令和をそう訳したからでしたね。
よく知っている日本語の言葉であっても、それを英語にしてみたり、反対の意味や対となる言葉を並べてみると、新しい語感や意味を感じるときがあります。昨日の講義のなかでも、いくつかありました。少し、紹介します。
■道徳の英語は・・
例えば、教育には「道徳」と言う言葉がよく出てきます。英語で言えばセンス・オブ・モラリティーです。「あー、倫理感の事なんだなぁ」と一度、シンプルな意味から組み立て直した方が、自分の言葉で考えやすくなります。
「自立」と言う言葉も教育や子育ての中で大切な概念ですが、英語で言えばインデペンデント、反対言葉は「依存」ディペンデントです。
日本語では同じジリツという発音になる「自律」の方は、セルフコントロール(自己コントロール)あるいは、オートノミーですから、いちど英語にしてみると「自立」とはかなり距離のある概念だということがわかってきます。反対は「他律」で英語はペテロノミーとなります。
■自分からやるか、言われてやるか
自分で自分のことができることと、やってもらったり言われてできる事は、結果は同じように見えても育ちの視点から見れば、大きな差があることに気づきます。自律で、できるようになっていくのか、それとも他律でできるようになっていくのか。主体的に生きるためには、自律的に自立することが先なんですが、その育ちの過程では、いま自立している大人の人も、例外なく依存と他律の時期が幼児期にはあったことになります。
■「ひきこもり」の反対は自発性
精神的な自立、社会的な自立、経済的な自立、それらを混同してしまって、一言で「ひきこもり」と言ってしまう日本語の粗雑さに、もっと敏感でありたいと思うニュースが溢れてしまいました。
ひきこもりの英語は、ソーシャル・ウィズドローです。withdrawalの反対語は発達心理学的に考えれば、自発性や自主性です。これも就学前の幼児期に獲得する発達課題といえます。社会的事件には常に当事者たちの教育成果が何割か含まれています。それを相関関係があったかなかったかまで、要因分析する事は難しいのですが、人の一般的な心の発達原理を再確認することはできます。
■私たちの判断の元となる言葉も再吟味
的確な判断に至るには、それを私たちが無意識に使っている概念(言葉)について、自ら吟味しながら考え直すことも必要です。それは日本保育学会に参加したときの日記にも書きました。
昨日は、このような概念整理をしながら、一つ一つ、幼児教育の目的、目標、ねらい及び内容について、その根拠となっている法令まで遡り、そして子どもを理解するために、新しく導入された枠組み(乳児の3つの視点、幼児の10の姿)と、従来からある教育の5領域の関係や繋がりを、再確認しました。決して楽しいとは言えないテーマですが、私たち保育士が日本で働くからには、避けて通ることができないものです。
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