いつもわらってにこにこ組。これが2歳児クラスの正式名称です。にこにこ笑っている屈託のない子どもの姿は、実に可愛い。何をしても可愛い。大人を笑顔にさせる天才が、2歳児さんですね。私も子どもが2歳の頃、本物の親バカになりました。世界中の子どもの中で、自分の子どもが一番可愛いと思っていることを、他人には秘密にして過ごしてる時期ではないでしょうか。
さて、その「にこにこ組」9人の子どもたちのお母さんが全員集合。まず、これが素晴らしいですね。そして嬉しいですね。改めて御礼申し上げます!全員参加されたので、今日の内容の詳細は省略しますが、お伝えしたかった大事なこと、それは「自信」の大切さでした。本日配布した「園だより」2月号の巻頭言に、その育ちのプロセスをスケッチしました。
この「自信」は、人間関係の中で育つのですが、最初にそれを子どもにプレゼントするのは、ほとんどは、みなさん親御さんです。あの「大いなるYES」「大いなる肯定」が、子どもへの最大のプレゼントになるのでした。
これが見方を変えれば、自らを認めている「自己肯定感」、自分を大切にできる「自尊感情」、やればできそうだという「自己有能感」などになります。「ちょっと難しそうだけど、やってみよう、私ならできそうだ」ーそう思える自分であること。本質的な楽観的精神。これが物事に挑戦する力や勇気を生み出し、人に親切にでき、心を合わせて協力して目的を達成する喜びを感じ、そして最も大切な力、人を愛する力に育っていくのでしたね。
やってみた結果や成功体験ももちろん自信になります。その歯車を回し始めるための、もっと根っこのものは、0歳の時に「周りは自分が呼べば応えてくれる世界なんだ」と、他者を信頼することから始まります。その後に自律のテーマ(いろいろな生活上の自立力)が達成されていく中で、自信がしっかりと根を張ります。そして3歳以上の自発性へと発展していくのですね。成功体験からの自信になっていくのは児童期(小学校以降)のテーマで、幼児期の終わりまでに培っておきたいのは、こちらの無条件の自信の方なんですね。
好きなものを見つけ、それを探求していくことができるようになると最高です。学校の「勉強」を、本当の自分探しとしての学びに転換できる力。卒園するまでに「学び方を、学びの喜びと一緒に身につけること」ができたら、私たちの子育ての大きな山を越えたことになります。ここまでくれば、自力で歩き始めることができるでしょう。小学校以降は劣等感を持たせないように勤勉性を身につけていく絶好の時期になります。その小学校の生活と学びが楽しめるように、保育園にいるうちは、「自立に向けた生活」と「良質な学びが埋め込まれた遊び」に没頭できるようにしてあげること。これが私たちの「仕事」だと考えています。
最後に、いろいろな実例をご紹介していただいた保護者の皆さん、ありがとうございました。排泄の自立は、突然やってくるんですね。「元気は出るもの、勇気は出すもの、根気は育てるもの」に加えて、「やる気は来るもの」という発見もできました。「発達は突然やってくる」ですね。