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2021年 12月

現象の理由〜済んだ気持ちで

2021/12/03

子どもは決して、大人が学ぶようには学ばない。

大人はすでに知っていると思っているから、知らないことに気づけない。

・・・パスカル風の断章を呟きたくなるようなまなざしで、子どものやっていることや、感じていることを感じてみたい。

この写真は、二キロまで測ることのできる秤。メモリはちょうど2キロ。

 

らんらん組のMKくんが「お月様は新月だよね」(のようなことを、挨拶代わりに、ふと、話した)

同じくらんらん組のKHさんも「お月様はどこ?」という。

私たち大人は、検察して知識を得てしまう。

そのうち、実際に夜空に月を探す親子はいなくなり、12月の冬の青空の向こうには「夏の星座」が広がっている宇宙があることを想像しなくなるのだろう。

 

だから、実際に望遠鏡で見てみたり、ちょうど2キロの重さを実感してみたい。

パスカルはいう。「知恵はわれわれを子ども時代に連れ戻す。もしも、幼児のようにならなければ」(82)塩川訳

そこで、新月の今日、クリスマスの電飾を点灯してみました。

 

睡眠講座 1月の日程変更

2021/12/03

2021年度 後期 開催案内ポスターver3

永持さんによる睡眠講座「赤ちゃんのねんね講座」ですが、1月の日程を変更します。

◆1月22日(土)9:30〜10:30

◆1月25日(火)10:00〜11:00

初めて土曜日の午前中に開きます。

終了が11時だと、お昼前でちょっと慌ただしいかな、ということで30分早めました。

「興味はあったけど平日は参加しにくかった」という方は22日がおすすめです。

保育園へメールをください。

c.seiga@chiyodaseiga.ed.jp

折り返し、招待メールを送ります。

 

 

 

12月3日 昼食

2021/12/03

ご飯

さけの西京焼き

れんこんのきんぴら

まりふのすまし汁

みかん

麦茶

子どもの集団的思考、関係的思考

2021/12/02

「人間は考える葦である」と言ったのは、かのパスカルですが、彼が17世紀に「パンセ」の中で書いているのは、私には人間の宗教的ともいえる幾何学的視野の持ち主でした。そんな人間が考えること自体の美しさを、彼が自身で見本となったように、数学者でもあったパスカルは人間の特性をそこに見出しています。

ところで、人間に限らず、動物でも考える力はあるのであって、人間だけが何をどう考えるか、あるいは考えるということそのものが、他の動物とは、何がどう違うのか、それが問題なのです。

子どもと大人の「考え方」の違いをよく見ると、面白いことがわかります。

子どもは考えるときに、感覚と体も使って考えます。何かを考えるとき、見たり、聞いたり、嗅いだり、味わったり、触ったり、といった五感の感触と常にセットです。だから、遊びながら考えるのです。今日は塗り絵をしている、らんらん組のOSさんに「ハリネズミの色は何色?」と聞かれたので、一緒に図鑑を開いて調べました。このような「考える」を、アクティブラーニング、というわけですが、写真では白黒に、イラストでは茶色に見えました。OSちゃんは、黄土色の色鉛筆を持っていたのですが、他の色鉛筆を探しに行きました。

これからの時代に必要な力は、非認知的な力だとよく言われるのですが、子どもの考える力は、私には「身体知性」のようなものだと思われるので、認知も非認知も未分化な知性ではないでしょうか。ハリネズミの色は、何色だろう? そう思って実物を見たくなるのが、画家や写真家です。そうした芸術家たちは、間違いなくアクティブラーニングをします。教科書に載っている正解を机の上で覚えて終わり、という勉強は、もうやめましょう、というのが、これからの「考える」スタイルです。探求なので正解があるとは限らない学びです。

これと同じアクティブラーニングを、屋上でボールを転がしならが、1歳児クラスのぐんぐんさんが、学んでいます。ボールを転がしても、相手から帰ってくることがわかると、それを信じて転がしあうことができるようになっていった姿が報告されています。この場合の「考える」は、相手の行為を信頼したり、予想したりする「他者込みの考える」なので、関係的思考、集団的思考、といっていいでしょう。

実は、こんな「考える力」が、まさしくこれからの時代に必要な、「人との関わりの中で生まれる非認知的スキル」なのです。最近の保育や教育の世界では、やたらと「最後まで成し遂げる力」だとか、「我慢強さ」だとか、「立ち直る力」だとか、まるで大人が必要だと考える力を、そのまま子どもにも当てはめようとしているような言葉遣いになっていて、私には、その粗雑な言葉遣いの押し付けが、訓練や鍛錬を連想させて、危なく見えてしょうがありません。

これまで、その力は「心の根っこ」と表現したり、心情や意欲と言われていたものに他なりません。ヘックマンがノーベル経済学賞を取った研究者だから、説得力が高まったのかどうか知りませんが、彼は認知的な力ではない、名付けようのない何かだから、「非認知的なもの」と、そう言ったに過ぎないのですが、簡単に「最後まで成し遂げる力」だとか、「我慢強さ」だとか、「立ち直る力」だとか、そういう側面だけを強調して言わないで欲しいと思います。それだけを、取り出してしまうと、無理矢理我慢させるといった、訓練や鍛錬をさせてしまう危険性を感じてしまいます。

そうでは、ありません。あくまでも、自由遊びの中で、しかも子ども同士の遊びの中で、自然に起きる葛藤の中で、それらの力「も」同時に育っていくもなのです。

お豆腐(一丁)パックを集めています。

2021/12/02

5組 計10個の同じ大きさのお豆腐パックを集めています。お家に不要の物がありました保育園に持ってきていただけますか?よろしくお願いいたします。

 

劇遊び

2021/12/02

わいわい組、ねこのおいしゃさんの壁面を、すいすい組の ひらのはるきくん。よねくらひかりさん、いしかわゆりさん、くずおかみさとさん、まちだかをりちゃんが、作ってくれました。 
なかなか、いいかんじです~。ゆりちゃん、ひかりちゃん、かをりちゃんは、劇の中でコーラス隊としてお手伝いしてくれます!!!

12月2日 昼食

2021/12/02

ルーロー飯

春雨サラダ

スティックきゅうり

中華スープ

麦茶

いちご

自由と民主主義と市場経済と

2021/12/01

(今日から始まった、クリスマスまでのアドベントカレンダー。玄関に飾った赤い靴下の中に、サンタクロースからの手紙が届きます。)

・・・・

政治のニュースを見ていたら、若い頃のことを思い出しました。高田馬場で開かれていたルドルフ・シュタイナーの勉強会。ドイツ語で書かれた「社会有機体三層構造」を日本語に翻訳して持ち寄るという勉強をしていた時期があります。20代の頃です。

社会は自由と公正と友愛からなると説くこの説は、この三つは精神、政治、経済によって、それが実現されると同時に、自由がない精神は退廃であり、公正のない政治は腐敗した社会を生み出し、友愛のない市場経済は過酷な格差社会を生み出すということを予言していました。まったくその通りじゃないかと思えます。

人の内面には自由がないと、おらかさや思いやりは育ちません。公正があるからこそ信頼できる人間関係が作れるのでしょう。そして本来の経世済民はお互いの幸せを願ってなされてきたのではないでしょうか。

今日の日本、米国、韓国の関係を考えるとき、北朝鮮や中国、ロシアの独裁的国家が目指すものとの違いを考えていたからです。園児たちがあと20年経った頃、この東アジアはどうなっているのでしょう。20代になったこの子たちが、活躍している社会です。

 

自由、民主主義、市場経済を成り立たせている思想的な背景には精神的自由度、公正や正義を目指す政治的成熟度、そしてお互いを生かしあう、つまり持続可能でウェルビーイングな考えを基礎とした経済活動が必要です。

クラスのブログを読んでいると、この3つが、子どもたちの生活と遊びの中にも見られることがよくわかります。自由遊び、子ども会議、協力し合う生活です。

自由遊びによって、創造的な精神が発達します(環境、表現)。子ども同士の会話、やり取り、コミュニケーションは自分の考えや思いを言葉で伝えることや、相手の考えや思いをよく聞く姿勢を育てます(人間関係、言葉)。そして教え合い、助け合い、協力することは人間である証のようなものであり、ホモ・サピエンスの最大の特徴なのでした(健康、人間関係)。

現在を最もよく生き、望ましい未来を作り出す基礎を培う、という保育原理における「保育の目標」は、選択できる自由遊び、子ども同士の話し合いによる意思決定、そして異年齢児保育やお手伝い保育など、そんな生活を豊かにすることで達成できるのだろうと思います。

 

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