(園だより 4月号 巻頭言より)
*本日、園だより4月号を配布しました。
ホームページの「園だより」にもPDFでアップされています。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
新しく入園された皆様、そして進級された皆様、おめでとうございます。
◆世界はコロナ・パンデミックに
先月の3月号の巻頭言をそのまま使っても何も違和感のない状況が続いていることに驚きます。それどころか、この1ヶ月の間に、世界はコロナ・パンデミックに陥り、東京オリパラは1年延期が決まり、東京都は感染爆発の重大局面となってしまいました。私たちは、これまでとは違う行動を求められます。4月からの年間計画をお知らせしますが、行事にしても「この時期で大丈夫だろうか。規模を小さくして計画しておいた方がいいだろうか」など、色々なことを検討することに時間がかかりました。
◆見通しにくい年間計画
たとえば、親子遠足や運動会で、外でお弁当を家族で食べることができる状況に改善しているだろうか。それなら最初からそれを前提にした方がいいだろうか。屋形船での納涼会は密室、密集、密接になってしまうし、5月のバザールはどうするつもりだろう。今年はお家の方に一日保育士になってもらう行事をしたいけど、秋頃にずらすしかないかな。家族の交流を兼ねたお餅つきをやりたいのに・・・今年はとにかく「予定」にしておくしかないだろう。このような状況です。
◆心の石垣で子どもたちを守ろう
それでも、皆さんと一緒に一つの「心の石垣」を作りましょう。その石垣で守るものは、子どもたちです。子どもを真ん中に置いて、保護者の皆さんと私たちとで、大きな一つの「ホーム」を作りましょう。今からの時代に必要な子育ての形です。皆さんと心を通わせながら、「信頼と対話」を大切にしながら、子どもも大人も一緒に何かに夢中になって、一緒に学び続けましょう。何かを要求しあう関係ではなくて、お互いに気づいた事をどうしたら実現できるようになるか、協力し合う関係を作りましょう。私たちは保育園に16人しかいません。子どもが51人いて、保護者のご家族がその倍以上いらっしゃって、千代田区役所の方、地域の学校や園の方、自治会の方、給食や保育材料の業者の方と、毎日のようにコミュニケーションをとりながら、保育園を運営しています。それぞれの方が、思いや価値観をお持ちです。それが一度に、私たちへ一方的に「要求」が押し寄せてきたら、正直言ってお手上げです。
◆笑い声の絶えない保育園に
私たちは、とっても大切にしている心情があります。それは、「寛いだ雰囲気」を保育園の生活の中に作り出すことです。おおらかに、軽やかで、新鮮な気持ちで子どもたちを包み込みながら、楽しく生活する事をものすごく大切にしているのです。それが「心の石垣」です。ピリピリとした緊張した雰囲気の中では、子どもはよく育たないからです。よく行動できることも大切ですが、目に見えない心の花を美しく咲かせることももっと大切です。その象徴的なシーンを、一昨日のクラスブログが拾い上げています。世界が、日本が、東京がどんなに苦しくて忙しくなっても、千代田せいが保育園の中は、楽しい笑い声が絶えないような毎日でありますように。今年度も、よろしくお願いします。