◆どの数字が大事なのか?
連日、重大な数字が並んでいます。今日も都内で127人の新たな感染。これまでの日本全体で感染者は8640人で死者は176人。今日15日は西浦教授が「2メートル・30分」を目安にと。政治は世帯30万円なのか一人当たり10万円なのか。次々と新しい数字が公表されます。医療現場は逼迫し、4月第2週から発熱や呼吸器症状では80病院に断られた患者さんも。日本経済の成長はマイナス3%。コロナだけが突出して、問題視されています。世界中の人たちが別の角度から「よ〜く見ること」を放棄し始めているように思えます。この姿勢の方が「もっと危ない」のではないでしょうか。
◆テレビを消して、不安を煽る情報から離れましょう
マスコミも専門家も悪い話ばかりで、国民を不安に導く方が、正しいことをしているような錯覚に陥っているのではないでしょうか。こうした数字を中心とした報道は、ひとまず無視しましょう。つけっ放しのテレビは消して、大事な数字だけを頭に起きておきましょう。それも不安だという方には、これからお伝えする数字「も」頭に入れておきませんか。こちらは、どこも報道してくれません。
まず冷静に数字を見てみましょう。東京都の人口は1400万人です。死亡者は119人です。この割合は100万人に9人の割合です。ところが、毎年の季節性インフルエンザでは、毎年1万人が高齢者を中心に亡くなっているのです。感染者ではありません。死亡者です。厚生労働省の説明を見てみましょう。
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https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/02.html
Q10.通常の季節性インフルエンザでは、感染者数と死亡者数はどのくらいですか。
例年のインフルエンザの感染者数は、国内で推定約1000万人いると言われています。 国内の2000年以降の死因別死亡者数では、年間でインフルエンザによる死亡数は214(2001年)~1818(2005年)人です。また、直接的及び間接的にインフルエンザの流行によって生じた死亡を推計する超過死亡概念というものがあり、この推計によりインフルエンザによる年間死亡者数は、世界で約25~50万人、日本で約1万人と推計されています。
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この1万人というのは、現在、新型コロナウイルスで持病を持った人が亡くなる場合と同じです。死亡率は季節性インフルエンザの方が高いのです。新型コロナの方が数字が高いのは、症状のある感染者を中心にCPR検査した数が母数だからです。もっと検査すれば、死亡率は下がります。検査数を増やせば死者が増えるのではありませんから、死亡率は下がるのです。
◆新型コロナではなぜ「パニック」になったのか?
では、なぜ、新型コロナでは、パニックになったのでしょうか。季節性インフルエンザでも毎年「オーバーシュート」(感染爆発)がおきています。それでも「アウトブレイク」とは言いません。それは、みんなが受け入れてしまっているからです。では、なぜ新型コロナの方が不安が強いのでしょうか。それは治療薬とワクチンがまだないからでしょう。季節性インフルエンザなら病気になっても、「特効薬で治る」「予防接種をしておくと軽症ですむ」ということを「知っている」から、あまり不安にならないのではないでしょうか。他の制圧した感染症の場合でも、そうであるように、抗体を持っていれば、「もうかからない」と安心できるかもしれません。
ところが、新型コロナの場合には、それがありません。他の感染症に例えるなら、日本で例えば「はしか」がある地域で流行り始めてきたとします。でも抗体がある人は心配しません。でも「自分には抗体がないかも」とか「予防接種していない」というときは、不安ではないでしょうか。もし、千代田せいが保育園の保育者が「はしか」の免疫を持っていなかったら、保育どころではありません。それと同じ心理状態になっているのです。「もし自分が移ったら治らないかもしれないし、重症化して重篤化してしまうかも」・・という心理に陥ることが、想像できます。
◆治療薬とワクチンが揃うまでは辛抱しようという見通し
大多数の不顕性感染戦者がまず働けるようにする仕組みが欲しいですね。私たちが「人との接触を2割に留める」=「人と接するときは2メートル離れて30分以内で終わる」を目指して、医療崩壊を招かないようにすることが大事ですが、一方で、血清検査をして抗体がある人は、とても大切な働き手になります。医療や保育には抗体のある人が当たれるようにする仕組みを作る必要が出てくるでしょう。