「今日は、ベランダで野菜の苗を植えたよ!一緒に育てていこうね」(保育園の動画ブログより) 現在、リモート保育園へ、試行錯誤中です!
次のような巻頭言を5月1日に書きました。5月の「園だより」です。5月7日に発行予定ですが、一足先にお知らせします。休園になったために印刷物の配布ができませんので、職員室だよりやクラスだより、保健だより、調理室だよりも、これまでと同じように、それぞれホームページに載せていきます。
ーーーーーーーー巻頭言 園だより5月号よりーーーーーーー
この1ヶ月でまるで別世界に住んでいるかのようです。子どもを真ん中に置いて楽しい笑い声の絶えない生活を保護者の皆さんと一緒に作り上げましょう、と目標を掲げて始まった今年度でしたが、4月11日から閉園になって早1ヶ月、さらに後1ヶ月の休園が決まってしまいました。なんということでしょう。子どもたちと、そして皆さんと一緒に過ごせないことが残念でなりません。
ステイホーム、という言葉を聞くたびに、「保育園だってホームなんだけどな」と、反射的に思ってしまいます。どんな時だって「ステイ保育園」になるような仕組みってできないものだろうか。せっかくアロペアレンティング(親だけで子どもは育てない)を大切にしようとしてきたのに、こんな状態でも保育園がご家庭のためにできることがあるんじゃないか。そんなことを今日(5月1日)の保育会議で話し合いました。子どもが園に来られなくても、保育園の生活が続いているような感覚を持てるようなことをしたいと。そんな思いを職員で共有しました。
こうなったら、こんな状況の中で、これまでにない新しい保育を作り上げるしかありません。そのイメージはまだはっきりしませんが、きっと令和はポスト・コロナ時代の幕開けと位置づくでしょう。コロナ以前と以後では、私たちの生活の何かが大きく転換してしまうでしょう。経済も社会も精神もすでに大きな痛手を負っていますが、そのダメージの大きさはこれからはっきりしてくるでしょう。これまでと同じことでは、通用しない何か大きな変化が求められていると感じます。
それでも、教育界が示唆していたこれからの時代に必要な資質・能力の方向性は当たっていたことがわかります。大人に必要なそれは、この不確かな時代にサバイバルしていく力です。その要素は忍耐力であり、こうした危機にへこまないレジリエンス(回復力)だと言われてきました。そして、何よりも一人では達成できない目標達成のために、力を合わせる力が必要であり、分断と戦う気概も、今後もっとも大切になる局面がすぐに来そうです。大人も「自分らしく意欲的で思いやり」が必須なのです。
では、そのような大人に育つために子どもに必要なものはなんでしょうか。それは生まれながらに持っている好奇心と利他性を無くさないようにしながら、真似をしたいと思う年長の子どもや大人のモデルがあること。そして、もっとやりたい、もっと挑戦したいという意欲や勇気が発揮できるような環境を用意することです。ソーシャル・ディスタンスで体は離れていても、気持ちは繋がって、少しでも潤いのある生活を創り出しましょう。