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園長の日記

織姫と彦星

2020/07/07

昔の人は、太陽が東から昇って西に沈むのは何かが引っ張っているからと考えていました。多くの神話がそうなっているようです。赤ちゃんは生まれながらにある知識を持って生まれてくるのですが、その1つに動くものには意思を感じるそうです。赤ちゃんは周囲の環境の中で動く人間に最も強い興味を示します。これをジョイントネスというのですが、人間が持つ性質の1つが擬人化なのかもしれません。電気がなかった昔の夜空は本当に真っ暗でしたから、地球のどこから眺めても天の川が降り注ぐように燦然と輝き、そこに古の人々は数々のストーリーを紡ぎ出してきました。その物語も無数にあったに違いないのに、どういうわけか「織姫と彦星」のお話が日本では語り継がれています。昔話にはその時代とローカルな風習が残っているわけですが、牛飼いと機織り、そして偉い君子が登場するのですから、すでに国家が成立した殷や周の時代以降に謳われた恋愛詩が由来になっているという説が有力です。孔子がまとめたといわれる詩経にこの話の原型があるようです。七夕会では、この織姫と彦星の話を、先生の絵本での読み聞かせに合わせて、年長児のすいすい組の子どもたちがペープサートで演じてくれました。

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