水遊び 一年分の 笑顔かな
顔濡れて 泣いていたのは ボクじゃない
ミニトマト プールサイドの夏の味
昨年は顔が濡れて嫌がっていたことなど、はしゃいでいる本人はちっとも覚えていないのだろう。子どもの成長とはそんなもんだ。こうして早くも一年(ひととせ=春夏秋冬)が巡った。そして屋上の小さなプランターに似合わないほど大きくなったきゅうりやトマトやナスを収穫するのも楽しい。子どもの成長の瞬間を、担任は見逃すことはない。もうすぐつゆが開ける。
うまい俳句の解説に接すると、いつも封を切った瞬間のコーヒー豆のように香りたつ思いがしていた。日本人が五七五に圧縮した言葉が、秀逸な文章となら響きあって、歌が引き立つ。上の俳句と解説は、そうなりたいという模倣願望でしかない。わいらんすいの水遊びの情景と解説からのインスピレーションは楽しい。