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園長の日記

変異種対策は本当に大丈夫か

2021/02/28

明日から早くも3月です。

◆3月7日までで済むかどうか

最近触れていないので、コロナの話をまとめておきます。今日2月28日(日)で緊急事態宣言の先行解除となるのは、大阪、京都、兵庫、岐阜、愛知、福岡の6府県。残る東京、神奈川、埼玉、千葉の4都県の解除が3月7日で済むのかどうか。東京の300人台での下げ止まり状況をどう判断するか、3月4日あたりに結論を出す情勢になってきました。

◆集団免疫獲得の目安は

基本再生産数R(0)は、誰もまだ感染していなくて、感受性をもつ人の平均年齢など色々な条件を仮想的に定めるしかないので、COVID19は「2.5」ぐらいじゃないかということになっています。これが正しいなら、まだ感染していない人口の割合が1/R(0)の数、つまり0.4(4割)ぐらいを超えていないと、再び感染の流行が始まります。なので6割以上が抗体を得ないと集団免疫にならない、という語りがなされています。いずれにしても、ずいぶんかかりそうだ、という見通しです。

◆ブラジル由来の変異は、今のワクチンが効かない?

でも、もっとも気がかりなのは、変異株への対策です。イギリス型、南アフリカ型、ブラジル型などが国内で200人を超えているので(例によって、実際はもっと多い)、政府の尾身会長は「すでに今のものと置き換わるプロセスに入った」と断言していますから、感染力が強いと言われる変異種の感染を防ぐことができるのかどうか。

ワクチン接種は今年中には、私たちにも接種の機会が来るでしょうが、ソーク研究所のパオ博士は「ブラジル由来の変異ウイルスは、どうも現在あるワクチンが効きづらいらしい」と、ある論文を報告しています。

それによると、一旦、人口の7割が感染したブラジルの北部の都市マナウスでは、70%が抗体を持っていたのに、変異株によって年末から1月にかけて再び感染爆発となっているのです。もしかすると、期待が高まるワクチン接種もゲームチェンジャーにならないかもしれないというのです。

日本は懸念されていた水際対策は突破されていることを尾身会長でさえ認めているので、世界標準の積極的検査をせず、遺伝子解析が遅い日本は、この変異株の封じ込めに失敗すると、オリンピック開幕は断念、緊急事態宣言発令に追い込まれる可能性があります。気候や新しいファクターXを期待するしかないと予想するしかないのは、まさしく神頼みのような心境です。そうならないことを願います。杞憂で終わりますように。

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