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園長の日記

今日から10月〜下半期の保育が始まりました

2021/10/01

今日から10月。下半期の保育が始まりました。1日は都民の日でしたが、台風16号が関東を掠めて北上して天気は雨。せっかく緊急事態宣言が解除されましたが、あまり外出できない天候になりました。政治の方も新しい自民党総裁が決まり党人事が報道されていますが、その布陣を見る限り、かつての宏池会のような新しい政策を少しだけ期待しましたが、結局は前政権と変わらなものばかりでした。

本当に「看護師、介護士、保育士など仕事内容に比して報酬が十分でない雇用者の収入を思い切って増やす」(公的価格の抜本的見直し)ができるかどうか、誰が厚労大臣になるのか、その人事に注目しています。今後の経済政策の方向性も見えてきました。それで本当に世界的にも下位にある相対的貧困層の改善が進むでしょうか。乳幼児も含めた教育費に占める公的費用の割合がせめて世界の平均ぐらいにはなるでしょうか。

テロや気候変動への対応など世界も不安定な状況の拡大は避けらない情勢です。そこでこんな世界へ飛び立っていく子どもたちに私たち大人が用意しなければならない滑走路(進路)は、ここのままでいいはずはありません。9月の子どもの自殺は昨年から増えています。その数字ももうすぐ発表されるでしょう。

さて、10月からの保育方針は、園だよりにも載せてありますが、秋の自然を楽しんだり、生き物に触れたり、十分に体を動かしていきます。野菜の栽培や昆虫や水生動物の飼育、夕焼けやお月様の観察、芋掘り、鬼ごっこやダンス、絵本や造形の美も味わいたいと思います。子ども同士の関係性、社会性やコミュニケーションの力、人と関わりを持つ力、協同性をそれぞれの段階で育みます。何かを感じて心動かされたことを再現したり、真似をして見立て遊びをしたり、役割を分担してのごっこ遊びも盛り上げていきます。音や楽器、歌や合奏なども楽しんできたので、それも「一緒に」のところをより楽しめたら、と考えます。

感染症対策のために和泉小学校など9月の運動会は「無観客」で行われました。そこで10月以降の幼稚園や保育園の運動会はどうなるのか、千代田区教育委員会の判断を待っていたのですが、昨日30日の夕刻に連絡があり、保護者と一緒にできる見通しとなりました。正式には改めてお知らせします。バス遠足も緊急事態宣言期間中は公園サイドに断れていたのですが、季節もよくなってきたので、増やしていくつもりです。秋の散策、外遊びの絶好のシーズンなので、この機会は逃したくありません。亜熱帯への気候変化の上に、さらに新型コロナが始まって、戸外に出るチャンスが奪われてきたので、園庭のない保育園としては、「春と秋が宝石のような季節」に見えてきます。

幼少期の体験は、本人が覚えていなくても心身の奥深いところで一生にわたって活躍していく基盤を作り上げます。昔から「根っこ」に喩えられてきたわけですが、根っこの太さや長さを子どもたちには、根菜類の栽培や「いもほり」で実感してもらうつもりです。小さいうちは、何かができたりしたから褒められたりするだけではなくて、いつも愛情を注がれて、そのままのあなたでいいのよ、という状態で褒められ、存在するだけで嬉しがられることを、子どもは常に1番に求めています。条件付きの承認ではなく、無条件の承認があって初めて、安全と安心の中で子どもは自分から躍動する力を発揮し始めます。それを信じることを忘れないような生活にしていきたいと思います。

 

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