保育園では午前中に活発に体を動かして遊びます。子どもにとっても、大人にとっても朝9時ごろから12時ごろまでは「ゴールデンタイム」です。この時間に体も脳も、もっともコンディションがいい状態です。それまで経験してきたことが夜寝ているうちにメンテされて、もっとも創造的に、また新しい体験を新鮮に受け止めることができる状態になっています。
保育園からすぐぞばの大きな交差点の三角地帯が空き地になっていて、その場所は「馬の水飲み広場」という名前がついています。万世橋から昌平橋へ向かうあたりは、江戸城外郭門の一つ、筋違御門がありましたが、そこには「八ツ小路」と呼ばれていたように、中山道や奥州街道など多方面につながる交通の要所地でした。保育園がある神田川から南側は、神田から日本橋、両国あたりまで、武家屋敷よりも町人が多く住み、鍛治、紺屋、乗物などの専門職を営む商人がたくさん住んでいた場所です。
交通の往来を描いだ浮世絵の中でも、歌川広重の東都富士見三十六景「昌平坂乃遠景」には馬が描かれています。荷を背負ったり馬車で弾いたりしていた馬がここで休憩していたのでしょうか? 千代田区の碑にはこんなことが書いてあります。
「この場所は、江戸時代より房総や東北方面からの物資輸送(米・野菜・魚介類・木材等)のために荷車を引く牛馬の水飲み場として、また、街道を往来する人々の休憩の場として、重要な役割を果たしてきました」
5日(火)の午前中、わいらんすいで遊びました。今は草ボウボウのだだの空き地です。イネ科のススキ、エノコグサ(ネコジャラシ)、オシヒバなどが鬱蒼と茂り、キク科のホウキギクや、オオアレチノギク、ヒメジョオンなどが小さな花を咲かせていました。雑草の中にも、秋がきています。子どもたちは「草っ原」を走り回り、シジミチョウを追いかけたり、バッタを捕まえたり、花をつんだりして遊びました。