今日は青木さんのダンス、すいすいのお手伝い保育がありました。ぞれぞれに色々な発見や楽しいことがいっぱいあったのですが、今日のトピックスとして取り上げるのは絵本です。
知りたがり屋のじょうーじ。これが原題の古典的名作絵本といえば「おさるのジョージ」ですね。英語で「キュリアス・ジョージ」が元ものの絵本の題名ですから、好奇心旺盛なジョージ、つまりなんでも知りたがり、やりたがるジョージという意味が元々の絵本のタイトルです。その第一作を今日は夕方、園長の絵本タイムで取り上げました。子どもって、こんな感じだよね、という特徴を最もよく表していると思える人気のシリーズですが、その特徴とは、まさしく「好奇心」です。好奇心は幼稚園でも保育園でも、その要領や指針で大切にされているキーワードです。
幼児教育の内容の一つ「環境」には、こう書かれています。
「周囲の様々な環境に好奇心や探究心をもって関わり、それらを生活に取り入れていこうとする力を養う」
また10ある「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」の7つ目「自然との関わり・生命尊重」にも、こうあります。
「自然に触れて感動する体験を通して、自然の変化などを感じ取り、好奇心や探究心をもって考え言葉などで表現しながら、身近な事象への関心が高まるとともに、自然への愛情や畏敬の念をもつようになる」
先日9日の勉強会で、藤森先生は「この絵本の登場人物たちが、好奇心旺盛なジョージが色々なことをしでかすことを、おおらかに受け止めている、周りの大人の姿に注目してほしい」という話をされました。確かに登場人物たちはジョージのイタズラに「やれやれ」という感じになるのでうが、決してそれにめくじらを立てて罰したりしません。ジョージが持っている好奇心を肯定し、なんとか、それが叶えられるように、応援してあげているのです。
さらに、藤森先生によると「この知る、ということがサイエンスのことです。STEM保育につながります。こんな好奇心を持って、やってみたい、どうしてだろう、不思議だなあ、というような気持ちを膨らませてあげてください。乳幼児期のSTEM保育とは、心情、意欲、態度を大切にしている保育そのものなんです」となります。
こんなふうに見守ってもらえたら、子どもたちは幸せなのに、と思ってしまいます。私たち大人は、この物語に出てくる大人のようでなければならないのです。好奇心いっぱいの子どもたちが、やりがたることを基本的には肯定してあげましょう。そして、その叶え方を「こうしたらいいよ」「こっちならやっていいよ」というように、認められない方法から認められる方法へ転換してあげながら、望ましい生活を作り上げる力を育ててあげたいと思います。