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園長の日記

制作遊びの中の道具

2022/08/19

幼児たちの「制作遊び」をみていると、何かを作るためのスキルが身につくと、それをいろんなところに応用して使いこなすことができるようになっていくことがわかります。ハサミの使い方、セロテープの切り方、糊の付け方、折り紙や画用紙の扱い方、色鉛筆の使い方やけづり方など、習熟していくのがみて取れます。

このようはスキルはどのような種類のものをどの程度扱うといいのでしょう。色々なものがたくさんあるので、広げていくとキリがないでしょうが、判断の基準は2種類ほどあるような気がします。一つは大抵の家にあって、日常生活の中で使われているもの。これは時代と共に消え去ったり、新しく登場したりしますが、それは仕方がないでしょう。これからは、このツール(道具)の中に、タブレットを入れていくことになります。

もう一つの判断の基準は、その道具の成り立ち、仕組みが子どもに理解できるもの、です。複雑すぎたり、操作や仕組みの過程がわからないものは、幼児の操作活動の中に取り入れても、意味ある体験になりにくいでしょう。仕組みがわからないブラックボックスだと、「どんな風にしてそうなるのか」に関心の向きようがないでしょう。そう考えると、調理道具や、工具などは子どもと一緒に体験した方がいいものです。ボールの中で何かを混ぜる、包丁で野菜を切る、うどん粉をこねる、シェイクしてチーズを作る・・・など。また工具ではシンプルに釘と金づち、万力、ノコギリ、ドライバーなどもいいでしょう。

ものとものが、どんな形や力を加えると、こうなっていく、というプロセスを体験していくことは、暗黙のうちに幾何学や物理学を学んでいることになります。概念としての用語を後で学ぶことで、「明確で確かな理解」につながっていくでしょう。

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