今日は夕方から園内研修をしました。テーマは「保育ウェッブマップ」の活用の可能性。保育の見える化のためのツールとその活用方法について、プロジェクト型の保育をモデルにした、ある書籍を読み込むということをしました。保育の可視化、というテーマはこの10年ぐらいでしょうか、日本では「プロジェクト型の保育」を考えるとき、必ず登場するテーマになりました。
保育の可視化は、歴史的に遡ると、イタリアのレッジョ・エミリア市の保育が世界的に注目された時代がその嚆矢と思われますので、かれこれ30年以上も前から、保育界で模索され続けていることになります。その頃ドキュメンテーション、ディスコース、デザインという「3つのD」(秋田喜代美)が注目され、その中でもドキュメンテーションが突出して日本に輸入された経緯があります。
ところが実は、3つのDのうち、残る二つのDがないと、うまくいかないことは当時から指摘されてきたのですが、ここにきて、別の文脈(幼小連携や社会情動的スキルの育成など)から改めて「プロジェクト型の保育」が再評価され始めており、そこにマッチした手法が「保育ウェッブマップ」というわけです。
このテーマは、かなり専門性の高い話に入り込んでしまうのでやめますが、最大のポイントは保育のプロセスが子どもも保育者も保護者も共有できるということにあります。これができると保育が大きく飛躍できます。やり方によっては、いろいろな要素(現代的な新しい保育テーマ)を総合的に含み込むことができるので、学びの質は高まるでしょう。これからの時代に求められる子どもの力の伸長にも役立ちます。この試みに着手するために、今日はその考え方を確認しました。