「お友達の考えていることは(お友達が)話してなくても(心の)声が聞こえるからわかる」。上半期の保護者アンケートを読んでいてびっくりしました。年長さんになると、こんなことを言うようになるんだと。これを書いてくださったお母さんと、届いた数日後にその子の成長について喜び合いました。
こんな子どもの姿もあります。
<・・・印象的だったのは、その活動は誰の発案だったのかを子どもがしっかり覚えていること。「これは〇〇くんがやりたいって言ってた事だから、ほんとうにできてよかった」「これを決めるとき、〇〇ちゃんはやりたくないって言って、なかなか決まらなくて大変だったんだよ」など、息子の話から話し合いの様子を垣間見ています。その姿から、自分の希望を伝える力だけでなく、お友達の意見に傾聴する姿勢も育っていると実感しています。>
語り出すのは、その子どもによって、いろんなタイミングあります。映画「こどもかいぎ」にも、子どもが語り出すまでの過程を描いたシーンが登場します。
さらに、もっと大事にしたいのは、子どもの沈黙の方です。子どもは声に出さなくても、いろんなことに気づいていて、黙って感じとっているということです。ことば以前のことば。行動に現れる前の内面の心の動き。沈黙の中の豊かな声。そっちのことです。発することばではなく、その子が向かっている世界に私たちが教えてもらいにいくこと。その子どもの声に耳を傾けあってほしい。そうあってほしいという親御さんの声も聞こえてきます。私たち大人はそういう柔らかい姿勢をもっと学ぶ必要があるのでしょう。