幼児教育の根幹に「子どもの人権」があるということをよく考えるようになりました。一つは昨年末からの保育園の問題から。もう一つは小学校への就学を考える時期になってきていることから。そして千代田区の就学前プログラム策定の検討委員としての作業の中でも。また東京に新しく学校をつくるために考えていることの柱になるものとしても。人権は主体性が尊重されることであり、その具体的な姿が、さまざまな「かかわり」の中で共感と自律のダイナミックな動向として現れているという意味でも、幼児教育を捉え直すことにつながっています。
先生たちが描く子どもの姿が多面的になってきているのを感じます。屋上の花壇で遊び込む乳児の姿。花壇の傾斜を滑り台のように遊ぶ自分との「かかわり」、土を握ってはパラパラと投げて笑う面白さ。お友達の楽しそうな雰囲気に気づいて近づいていく姿。あるいは年長さんの御徒町公園へ電車で出かけることになった経緯にみられるグループの目標の会話による修正。公園で偶然であった保護犬がどうして人を怯えるようになったのかの話への子どもの共感。電車の改札を通るための「はじめてのピッ」体験へのワクワク感。
ちょっとした体験の瞬間を捉えては、それぞれの主体性が、自分自身や人や動物やものとの「かかわり」のプロセスそのものの中で、どういうことが起きていそうか、どう世界が広がっているのか、あるいは取り入れているのか、そのあたりのよさや面白さ、遊戯性の濃淡を捉えているくれているように感じます。
親子でご覧いただくための写真入りのドキュメンテーションは、クラスや廊下に掲示していますが、ホームページの他のクラスブログも、よろしかったらぜにご覧ください。