今年は実験的というかチャレンジングな「お楽しみ会」を試みてみました。3歳児以上の幼児はふだん一緒に生活しているので、そのままの生活の中から、お楽しみ会を作ってみよう。そんな発想から子どもたちが作った目標が「お父さんやお母さん、お家の人に何をしたら喜んでもらえるか、何を一緒にしたら楽しいか、考えてやってみよう」というものでした。そこでやりたいことを話し合っていくうちに、3つの活動ができ、その中でさらにやりたいことが分かれて分岐していきました。
3つの活動とは「好きな遊びを見てもらう」(3階)、「お店屋さんを開く」(1階)、「ごはんを作る」(2階)です。好きは遊びは、積み木、ままごと、制作、運動。お店屋さんは、キャンデーやたこ焼きなどの食べ物屋さんでした。
ごはんは、本物のホットケーキ、ラーメン、アイスを作りました。いずれも、それぞれの小グループが話し合いながら、役割分担して、協力して考えて創りあげてきたオリジナルなものになりました。
コロナ対策もあって、この2年間はライブ参加がなくなりました。令和2年は劇や合唱・合奏の録画上映(映画館方式)、令和3年は動画配信でしたが、今年は本来のライブ参加に戻しました。
ただ依然としてコロナ禍の感染対策規制は外れないので、2回の実施に分け、乳児は12月にそして幼児は今日、1月28日(土)に実施できました。いつ延期になってもおかしくない、綱渡りのような判断の中での、ヒヤヒヤな中でのライブ実施でした。来賓や姉妹園の交流見学も控えたままです。
くどいようですが、ノロウイルスやインフルエンザの時期でもあり、そうした感染対策も講じなければならないこともあって、3つの活動を3フロアに分散させ、さらに開始時間も少しずらして午前中に実施しました。
こんなに多くの親御さんに来てもらい、子どもたちと一緒に遊んだり、子どもが作った料理を食べてもらったりしたのは、3年ぶりというか、活動内容としては初めてになります。
しかし、中止や延期になっても平気です。そんな本音もあるのです。どういうことかというと、参加してくださった後なので正直に申し上げますが、行事は「おまけ」みたいなものなのです。今回の「お楽しみ会」の最大の苦心と、チャレンジングなことは、すでに終わっていたからです。
本当は今日の姿に至るまでの「過程」の方に、ほとんどのお伝えしたいこと、大事なことが起きていた、ということです。それはフルコースの料理に例えるなら、今日のお楽しみ会は最後のデザートでした。前菜やメインディッシュはこの1ヶ月の日々の中にありました。その様子はドキュメンテーションとして掲示してきたものになります。
そこで何が起きていたのか、何を体験してきたのか。それは、これまでの遊びや活動の中にありました。今日もその一端を色々と見せてくれたのですが、今朝は私の挨拶の中で、全米教育協会が提唱している「4つのC」の枠組みを使って説明しました。
さて、どうだったでしょうか。このような試みが来年も同じ形になるとは思っていません。子どもの言葉や表現の領域には、今回なかった物語や音楽の世界も大事なので、そうした活動の様子もお伝えしていく機会は継続していくつもりです。