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園長の日記

保育園が大好きな子どもたちが卒園していくとき

2023/03/19

この二つの言葉に胸が詰まって困りました。一つは卒園する子どもに言われた言葉です。今日19日(日曜日)は卒園式があったのです。私にとって16回目の卒園式になりますが、これほど、この気持ちを子どもからはっきりと言われたことはなかったように思います。この言葉は14日の最初の卒園式のリハーサルの時に、聞いたのです。

「こうやって園長先生(私のこと)が前に立って、すいすい組(年長児・卒園児)のみんなに、『ご卒園おめでとうございます』って、いうから、みんなは座ったままでいいから『ありがとうございます』って、言ってもいいからね」と説明したのです。すると、ある子どもがこういうのです。

「おめでとうじゃないよ。保育園とお別れになるんだよ」。

ちょっと、怒っているかのように聞こえました。どうして、おめでとうなんだ! そうか、そうだよね。確かにそうだ。嬉しくないんだものね。保育園を卒園したくない。もっと保育園にいたい。そんな気持ちが強い子どもたち。ある子どもはこうも言っていました。「3月はあまりいいことがない。去年もすいすいさんがいなくなったし」。お別れが辛かったというのです。

そこで今日の卒園式本番で、こんなお祝いの言葉を伝えました。でも、正直言って私も涙が込み上げてきて、用意した原稿のようにはしゃべることができません。たしか、こんな風に話したつもりです(細かいところは違うかもしれませんが)。

「大きくなったら何になりたいか、立派に話してくれましたね。ちょっと恥ずかしかったね。でも何になりたいかは変わってもいいんだよ。世の中がどんどん変わるでしょ。ほら、みんなが入園した頃は、先生はこんなふうにマスクなんかしてなかったし、スクリーンにズームとかで映すことなんてなかったでしょ。・・・・だからね、みんなのなりたいことも、また変わっていいんだよ。・・・でもね、変わらないものがあるんだよ。それはね、なんだと思う? それはね、みんなの素敵な心です。ちょっと自分の胸に手を当ててごらん。いろんなことを好きになったり、やったりしたよね、みんなが保育園が好きだっていうのがよくわかります。・・・楽しいことをいっぱいやったから、保育園が大好きなんだよね。何かが好きになるって素晴らしいことです。みんなはそんな素敵な心を持っています、それはきっと変わりません。小学校に行ったらね、きっと面白いことや楽しいことがいっぱい見つかることでしょう。・・・」

(いや〜、やっぱり無理があるなあ。別れが辛いというのは、それはもうしょうがないです)

もう一つ、忘れられない言葉は、保護者の方からのお祝いの言葉です。仲のいい保護者の皆さんとの4年間。その時間をこんな風に表現してくださいました。ありがたい。

「・・・心を尽くしてくださる人に囲まれて過ごすことのできたこの保育園生活を通し、自分たちが生きる世界は素晴らしく信頼に値すること、明るい未来があることを先生方ご自身の姿で子どもたちに教えてくださいました」

子どもたちにとっての世界がキラキラしていますように。そんな生活がずっと続きますように。そして先生たちに感謝です。素晴らしい先生たち。

卒園式は、できるだけ多くの先生でお祝いをしたいので休日にしています。職員が贈るお祝いの歌は、必ずこの1年で多くの人が聞いたことがある歌から選ぶことにしています。今年は三浦大和の燦燦(さんさん)でした。難しかったあ。最後に、子どもたちから担任の先生にサプライズのプレゼントも(写真)。

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