(巻頭言4月号より)
入園、進級おめでとうございます。
皆さんと私たち保育園とで、一緒に大事にしたい考えがいくつかあります。これを共にすることで、私たちの毎日の生活が面白く、楽しく、意味あるものになっていくと思います。
(1)親だけで子育てを担わない〜アロ・ペアレンンティグで「気軽に」いこう!
(2)子どもは家庭と園と地域で育つ〜子どもの経験を豊かにしよう!
(3)子どもは人間関係の中で発揮される主体性がある〜人とのかかわりを大事にしよう!
(4)子どもは好奇心を持って世界を好きになり、なぜだか「よくなろう」としているよ!
(5)私たち大人も色々なものに興味を持って、子育てを楽しみましょう!
子どもは一人ずつ違います。ほんとうに違うから面白いです。これが全てのベースです。子どもたちが垣間見せてくれる独自の表現や言葉を大事にします。大事にというよりも、私たちもそれを「どうしてそんなことを面白がるんだろう?一体何を愉快だって感じているんだろう?」「ああ、そこだったんだ!」というような、私たちが気づくこと、私たちが子どもの世界に迫ろうとすること。そんな「なまなざし」を持って、子どもと接したいと思っています。そうした方が子育てが豊かになると思いませんか?
しかし、その一方で、子育てには嫌なことや辛いこと、うまくいかないこと、カッとなること、面倒くさいこと、もう勘弁してよ、と言いたくなることもあります。そんな葛藤や苦しさ、矛盾や複雑さも「人間だもの、そりゃあるよ!」と、肩の力を抜いて、大目に見たり、おおらかさを意識したりしましょう。
そして家庭生活と園生活の子どもの様子をお互いに理解し合うことで保育は成り立ちます。日々の連絡のやり取りを始め、個人面談や保育参観でも、その情報交換を大事にしています。またぜひ、やってみていただきたいのは、保護者の皆さんが「パパ先生」「ママ先生」になって、子どもの園生活をぜひ体験してみてください。園生活を知っていただくと、家庭ではみられない姿に驚くことが多いものです。家庭生活と園生活の両方を経験しているのは、子どもだけです。その経験がどんなものか、想像して理解しあっていきましょう。ご協力のほど、よろしくお願いします。