昨日14日、みかんの木を植えている時に撮影しました。とにかく綺麗な花です。プロのデザイナーが銀細工職人に超技巧を駆使してもらっても、こんな繊細なモノはできないでしょう。見ればみるほど、この花の魅力に取り憑かれそうです。
付け根の方がやや紫がかったマリンブルーの花弁(花びら)は、左右に垂れて開いています。ちなみに、ツユクサのこの青は、友禅染の下絵を描く時に、使われているそうです。写真では、見えにくいかもしれませんが、色のついていない花弁がもう一枚、真下へと下がっています。花びらは、2枚に見えて、実は3枚あるんですね。面白いです。
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この無色の目立たない花びらを背景にして、長さの異なる3種類の雄しべが、黄色い花粉をつけて手前につるんと、伸びています。3箇所もあれば、花粉が虫に付きやすいわけで、よくできていますね。
ところが、それが違いました。花粉が実際あるのは、一箇所のみで、ほかはオトリだそうです。どれが本物かわかりますか?
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![](https://www.chiyodaseiga.ed.jp/wp/wp-content/uploads/2019/06/BC118461-2905-4C55-AA3A-D108751F00D6-300x225.jpeg)
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では、答えは稲垣さんに言ってもらいましょう!
「ツユクサは3種類の雄しべがある。花の奥にあるX字型の雄しべは、鮮やかな黄色をしていてハチやアブを惹きつけるが花粉はほとんどないオトリ。花の中央のY字型の雄しべは、ひつけた虫に花粉をつけるが、これもオトリ。花の前面に突き出した日本のO字型雄しべは、目立たない色をしていて、複雑な花に翻弄されている虫に花粉をつけてしまう」
と言うわけで、答えは1番長いおしべでした。
ツユクサは朝に咲いて昼にはしぼんでしまいます。その日限りの花です。朝露のようにはかない花。だから露草。ここにも日本人好みの美学がのぞきます。今時分に咲くのに、季節の梅雨とは、関係なかったんです。そこで、昨日は散歩に出かける前の午前中に、ちっちさんや、ぐんぐんさんには、見てもらいました。
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