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園長の日記

「日曜開放」が教えてくれること

2023/12/03

日曜開放をやってみて気づく大切なことがあります。親同士が必要なことをして対話を楽しんでいる、そのそばで子ども同士が遊び込んでいる。大切なことというのは、このような空間こそが、人類の子育ての本来に近いんじゃないかということです。平日に子どもだけがたくさんいるというのは、不自然な仕組みじゃないんだろうか。

私には頭に焼き付いている一枚の写真があります。それはこれなのですが、ジャレド・ダイアモンドが撮影した伝統的社会(ニューギニアのダニ族)での食事の様子(宴会)を撮ったものです。人類はこのような環境のなかで食べ物を分け合い、食事をしていただろう、と思います。子どもたちはそこで群れて遊んでいます。

(写真 ジャレド・ダイアモンド「昨日までの世界」より)

それと同じような空間を日曜開放やコーヒータイムのときに感じます。「このような機会を用意してもらえてうれしい」と保護者の方にお礼をいわれたのですが、その方は、こうもおっしゃいました。「ここでは他の子どもたちとも遊べるので(家とはちがう)」と。平日の保育園はそれが当たり前なのですが、そのときは親御さんはそばにいません。でも今日のように、親も交えての、子どもの同士の遊びを中心とした過ごし方は、家でも保育園でもない、また別の新しい空間なのですが、その安定具合がなんとも自然なのです。過不足感がない、誰も無理していない、子育てや教育の変な背伸びやストレスがない。それぞれがやりたいことをやって過ごしているのです。

もし、この状態の延長線に、職住接近の就労が成立するなら、また子どもの幼児教育も成立するなら、新しい教育・子育て空間として真面目に創造してみたいテーマだと思うのです。

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