豚汁と手巻き寿司を子どもたちと作ってみようー。そんなねらいの活動を、大妻女子短大で栄養士の勉強をしている学生さんたち6人と園児が楽しみました。
参加した園児は4、5歳の全員と、やってみたい3歳の子どもたちの選択。まず導入の遊びとして、豚汁の材料になる野菜や果物を、目隠しして手で触って当てるクイズを楽しみました。
そのあとで6グループに分かれて豚汁の材料となる人参、白菜、しめじ、こんにゃく、大根、煮干しを切ったり、ちぎったりして下ごしらえ。
当園には毎日配膳に使う子ども用のキッチンがあるので、その電磁調理器で豚肉を炒め始めると「いいにお〜い」と子どもたち。そこに今準備した野菜を入れて、調理室で煮込みます。
豚汁ができるまでの間は、魚釣りゲームをしたり、ゾーンで遊びました。
昼食のメニューは唐揚げとレンコンのきんぴらで、今日は特別に豚汁が加わり、有明海苔に白ごはんと、唐揚げやきんぴらを乗せて手巻き寿司のようにして食べました。食事は先生も学生も一緒です。席を譲りあったりと賑やかでした。いつもよりも、おかわりの列が多くて、たくさん食べていたようで、栄養士も「海苔が人気でご飯が進みました」と目を細めていました。海苔に含まれる旨味成分は母乳の旨味に近くて、子どもは好むそうです。
さて、いつも申し上げていますが、食育というのは、何か特別なイベントをすることではありません。毎日の食事を「つくる」ということの中に、いろんな体験が入っていて、その土地の文化背景を持ついろんな食材があって、それを誰とどのように食べるか、という目標に従って、それを達成させるために課題解決の体験が変わってきます。
それを子どもが大人と一緒に体験していくこと。しかも食育の場合は、その結果「美味しいね」という他にない達成感が待っているという、素敵な活動(食の営み)だと思います。