今日は子どもの育ちのある一面を、成長展という形でご覧いただきました。身長や体重、手足型、好きな遊びや公園、描いた絵などから、「自分の子どもはどれだろう」とクイズ形式で当ててもらうものでした。いかがでしたか? お子さんの特徴が現れていたのではないでしょうか?
行事の展示の特徴は、教育の「領域」と呼ばれている経験の中から、子どもの姿として現れているものを捉えて、これは誰だろう?と、自分お子さんだけで吐く、他のお子さんの特徴も見ていただけたのではないでしょうか。また4ヶ月に一度描いた「自由画」や「人物画」「ぬりえ」あるいは「シルエット」でのお話の1年間での変化もお伝えできたでしょうか。
調理さんからは、手作りふりかけのおにぎりを試食いただきました。このふりかけは子どもたちに人気があります。不足しがちなカルシウムもたっぷりで、ご家庭でもぜひやってみてください。
今年の私の「一推し」は、幼児で掲示した「人間関係の相関図」です。一人から矢印が3本出ていて、他の子につながっています。反対に3本が入ってきていて、合計6本の線で、つまり一人当たり6人とつながっています。その線ひとつずつに関係に意味が書かれているのですが、それが面白いと思います。
展示はひらがなで書いてありますが、ここでは漢字を使います。例えば3歳児クラスでは「なりきり世界の仲間」「憧れのお兄ちゃん」「ごっこ遊びのパートナー」「一緒にいると安心」「可愛がってくれるお兄ちゃん」「制作仲間」「ほっておけない弟」など。4歳児クラスでは「信頼があるお友達」「恋心」生き物探しの仲間」など。中には「親友」「恋心」などもあります。
5歳児なると「ダンス仲間」「運動への憧れ」「かっこいいところを見せたい」「大好きなお友達」。目を引いた関係は「癒しの存在」とか「初恋」というもありました。子ども同士の仲間の関係といっても、このように色々な関係があるのですが、それもある状況では「なりきり遊び仲間」でも、ある時は「ライバル心を燃やす相手」だったり、「頼りになる友達」だったりしているようです。
これは大人の場合どうなるのでしょう。ずいぶん昔から人間関係の希薄さといったことが問題になってきたわけですが、SNSの普及や経済のグローバル化、高度情報化社会、生成AIや人工知能など、そういったことを考えたときに、多様な人間関係の中で主体性をどのように育むか考えていきたいと思います。