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保育アーカイブ

多様な動きと体験が生じるような生活へ

2024/05/13

今日は朝から雨。雨でも傘や雨カッパを着て散歩することも可能なのですが、今日は全園児が保育園で過ごします。私はぐるぐると園内を動き回って、遊びをみたり一部参加して子どもと過ごしました。

どの部屋でも運動をよくしていました。いろんな運動遊びが展開しているのですが、例えば幼児では運動ゾーンで野球をやっていました。

バットも手作り、Yくんが好きな巨人軍の応援団のBGMも流れて、本格的な雰囲気です^_^。(写真の手前には、女子の応援団がずらり!だったそうです笑顔)

2階に降りて、今ちょうど、2歳児クラスで午前中の「運動遊び」が終わったところです。組み立て式のソフトブロックをマジックテープで繋いで階段や凸凹道を作り、テーブルにマットを掛けて安全にして、不意の怪我が起きないように周囲も保護します。

すると、K先生のお見本を見せると、すぐにそこに引き寄せられるかのように子どもたちは登って歩き始めます。子どもはあっちからも、こっちからもそこへ登りたがるので、先生が方向づけをします。「こっちから、向こうへ回ろうか」というように。そこに本人たちはそうじゃダメ、という子もおらず、すんなりと集団の動きの流れができるのですが、それは今日が初めてではなくて、過去何度もやってきた経験も影響しているでしょう。

子どもたちはブロックの上を落ちないように歩く、バランスをとって歩く、よじ登る、飛び降りる、両足と両手をつく(時々尻もちもつく)・・・。全体的に見ると、そういう体を動かす流れができていくのですが、全部を満遍なくやっていくというより、よりやりたいところに集中する姿が見られます。それは今日は机から飛び降りるという動きでした。

一度に同じ場所に集中すると危ないので、「人気の遊び」を分散させるためにもの、ちょうどその反対側に蛇腹のトンネルをおくと、今度はそちらにも集まります。しばらくするとバランスが取れていきます。そしてどれもある程度「やり尽くす」と少し飽きてきて、動きがそれぞれバラバラにほぐれていくという感じになっていきます。そこでもそれぞれの子どもの「思いつき」が発生しているようで、マットの上を寝転がったり、蛇腹のトンネルを逆走し出したり、そこで二人だけの鬼ごっこが始まったり。

中には組み立て式のマットをもう一つ長く繋ごうとする子もいたり、蛇腹のトンネルから出てくるときに「ばあ」と出てくることが面白くて、そこを保育者に期待している子もいたり。ジャンプの着地点に四角の枠ができると、そこを目掛けて跳び降りて「立つ」というわかりやすい目標ができてきたりするのです。

確かに子どもはいろんなことをしています。その「いろんなこと」は、こうありたいと本人が察知していることもあれば、本人もよくわかっていないことも多く、遊びの中で楽しい!面白い!ということが、どんどん変化しながら現れては消え、また別の場で生じて、ということが発生しています。

そんな発生の繰り返しの運動遊びが、たくさん起きる生活と、そういうことが起きない生活とどっちがいいか?と考えると、やっぱりいろんな動きを楽しめる方がいい、ということになりますよね。その時に、限られた運動でしかないにしても、その中でさえ、子どもによって生じている、いろんな方向の思いや動きが失われないようにしたいと思います。

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