MENU CLOSE
TEL

STEM保育・自然科学

屋上で田植え。その向こうにある生態系を思い浮かべて

2024/05/22

毎年やっているのは、バケツでの田植え経験です。当園で初めて行ったのが2020年6月5日(の「園長の日記」もあります)。ちょうどコロナで休園になったころです。田植えは小学校でもやることがありますが、当園では稲の品種にこだわっています。というのは、耕さない田んぼで有名な、千葉県神崎町にある田んぼから、稲を送ってもらっています。

この稲は不耕起栽培で育っている稲なので、まるで当園の保育に似ています。過保護でも過干渉でもない、その生きる力の可能性を最大限発揮させようと、いろいろ工夫した結果が、伝統的な農法の一つである「耕さない」「水も抜かない」方法に立ち戻ったというわけです。もちろん、無農薬、無肥料の自然栽培です。

その田んぼに私が稲刈りにいったときの様子は2020年9月9日の「園長の日記」をご覧ください。そこのザリガニをいただいて園でしばらく育てたこともあります。この田んぼには、メダカやタガメやザリガニやカエルが棲んでいて、昆虫も多いので夏は田んぼの上をツバメがビュンビュン飛んでいますし、ワカサギがドジョウなどの水生動物をついばんでいます。酸素を出す藻が一面にただよい、プランクトンから鳥までの生態系が保たれています。

そこで長年田んぼをやっている方の話によると、コウノトリの絶滅から再生のために行ったのは、田んぼの水生動物が生きることができるような土壌からの生態系の回復でした。いまここに書いた動物たちは、カエルを除けば絶滅寸前と言われているものんばかりです。

家庭でも、話題にしてもらったりして、もう少し先にでも、そういうことに関心をもってもらうことが大事だろうということから、田んぼの田植えをしています。バケツでもメダカを飼ってみますが、暑すぎる夏がどうしても水の枯渇を招きうまくいかないことが多いのですが、今年もどういなるか、チャレンジしてみましょう。もうすぐ、メダカの赤ちゃんが知り合いから届くころになってきました。

top