MENU CLOSE
TEL

園長の日記

音楽性のある空間に満ちていた一年

2024/12/26

この一年を先生たちとちょっとだけ雑談的に振り返る時間があったのですが、いつも聞こえてくる歌の話になりました。たしかに、いろんな歌やわらべうたやダンスをしたような気がします。さっきも3階で「お正月」を私がギターで伴奏して、子どもが打楽器でリズムととって遊んでいたのですが、1階の乳児室からも、歌声と笑い声がいつも聞こえていました。

そういえば、大学の先生が当園の音楽のありかたを調査されたのですが、「絵本をまるで楽譜のように使っていて、いつも音楽に溢れていますね」とおっしゃったことを思い出しました。

保育空間の要素に「音」があると思うのですが、乳児の頃から人の声に感受性がある子どもたちは、先生たちの話し声をはじめ語り合いや笑い声、歌や踊りなどが大好きです。

柔らかいウクレレの伴奏で、先生たちのハーモニックな歌声が子どもたちを包み込み、そこで気持ちよさそうに体や声が動き出します。そういう感じは、保育参観やお楽しみ会できっとお伝えできていると思います。

見学案内の時にもお伝えしているので保護者の方はご存知ですが、当園の天井は質の良い吸音材をつかっているので、部屋にはいるとスーッと声が吸い込まれて反響音が少ないことが実感できると思います。コンクリートの壁がないので反響するところがあまりないようにしています。とくに乳児室をそうしているのは、言葉の獲得が大事な赤ちゃんにとって、大人の「声」が自然にこきえてくる環境にしたかったからです。部屋の隅にいても、声が届きます。

目の前に昭和通りと首都高速道路が走り、騒音と排気ガスが部屋に入らないようにすることも目的でしたが、結果的に音からみた保育空間を作っていく意味でも、良い効果をもたらしていると思います。そもそも音楽性をもっている言葉が、さらに躍動的に体に染み込んでいくかのような空間と、声〜ことば〜わらべうた〜音楽の空間は、もちろん先生たちが意図的にそれを作り上げているからですが、そこに吸い込まれていくような感覚があると思います。

一年を振り返って感じる印象が音楽的な空間性というのは意外かもしれませんが、保育の質には持続性が欠かせないと思うので、「それが継続できるといいよね、他のクラスにも発展していくと良いよね」と話しあったのでした。

top