年の瀬である。1年の中で、何かと何かがぶつかり合うような時間帯。去ってゆくものと現れてくるもの。ぶつかり合うなら、音がしそうなものなのに。今年と来年が出会うなら、どんな音がするんだろう?音は物と物の接触で起きると言うのは、あまりにも物理学的すぎるんじゃないだろうか?なぜなら、観念の融合する音だってあっていいじゃないか。バッハだってベートーベンだってモーツァルトだって、そういうことを音楽にしてきたんだから。音楽を物理現象で解き明かそうなんてしないでほしい。
お察しの通り、年末ですもの、ベートーベン「第九」のことです。新しい社会への喜びです。2025年を迎えるにあたり、私たちはどれぐらい純粋に喜べるのでしょうかベートーベンがこの曲を作った時代と、現代と言う時代の差異に何を読み取ればいいんでしょうか?