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園長の日記

夏からアートの秋へ

2019/08/25

◆「夏の終わり」の始まり

子どもが「ああ、これで夏が終わりなんだな」と感じるときは、どんな時でしょうか?「夏休みの終わり」でしょうか?この界隈を歩いてみると、町会ごとの「縁日」がいろいろありますから、それかもしれません。

昨日は屋形船納涼会のあと「岩本町ほほえみプラザ」の盆踊りと、「佐久間こども縁日」をのぞいてみました。

金魚すくい、ヨーヨー、綿あめ、宝釣り・・・昔から変わらない定番ものがあると、なぜかぽっとします。

それを用意している大人世代が体験しているからこその伝承なのでしょう。それが途絶えてしまうかもしれないのは、全国的に見ると、この30年の間にその経験をしていない世代が増えているからです。

◆夏から秋へ

さて、この時期になると、秋の準備を始めている生き物や昆虫のことが気になりだします。いろいろな意味で実りの秋、読書の秋、食欲の秋に向けた準備が始まっています。保育雑誌や研修もすでに運動会や芋掘り、収穫祭、防災特集などが組まれていて、すでにその準備が進んでいます。

◆自由あそびとしてのアート

(左:ダンサーの青木さん。右:制作遊びのアトリエを主催する水野さん)

今日25日は、アート一色の1日でした。午前中は海老原商店での制作遊びを、小学生と一緒に参加して楽しみました。ワインのコルク栓のような形をしたトウモロコシでできた柔らかな素材を、ヤマト糊でくっつけていきます。これは園児にも簡単に遊べそうです。とても軽くて安全な素材です。

ダンサーでアーティストの青木尚哉さんと、小学校の図工の専科の先生たちと、楽しくおしゃべりをしながら自由にくっつけていきます。大人の自由遊び体験のような時間でした。

その後で、青木さんが子どもの体を抱きかかえて逆さにしたり、背中に乗せたり、片膝をついて回転したり、身体の無秩序でありながら心地よい動きを作り出していきます。少年が嬉しそうな声を漏らしては、予想できない青木さんの自在な動きが心地よさそうです。

見ている方が楽しくなってきて「ダンスって言ってしまうと、なんだか狭いイメージなってしまうよね」とか「自分から動きだしたい動きとそうでない動きがぶつかって、逆に快感だったりして、その発見が面白いのかもね」などと、私たちの会話も弾みます。

青木さんの体に流木や骨や木切れをもたせたり、乗せたりして、人体も一つの素材のようなつもりで造形していくプロセスが実に楽しい。

手や足の方向、足の裏を置く場所、腕や肩の位置、顔の角度や向きなどを、子どもや大人が「こうしてみたら」「じゃあ、これ持って」などと、面白い、格好いい、いい感じ、と感じることを付け加えていく。それでなんとなく「できた!」「完成」となり、記念撮影をします。

こういう「遊び」は勝手に大人がアートと呼んでいるだけで、子どもは根っからのアーティストなので、この楽しい感覚を忘れないようにしてあげることが大事なことだし、そうなっている遊びが本当の自由遊びの時間なんだろうなと、改めて感じたのでした。

◆福音館「かがくのとびら展」

午後は「アーツ千代田3331」で金曜から開かれている「かがくのとびら展」に行ってきました。

月刊絵本「かがくのとも」が創刊50年を迎えた福音館書店が開いています。しぜん、のりもの、からだ、たべものの4つのテーマに分類された絵本の内容で、体験遊びができるようになっていました。

保育園のそばを歩いていても、蝉の声が聞こえませんが、展示会場には、蝉の声を聞いて何の蝉か当てるクイズや、聴診器の音を拡大する装置があって「ドクドクドク」という自分の心音を聞くことができます。わいわい、らんらんの子ども達も楽しめる内容でした。

「かがくのとびら展」は9月8日まで。未就学時は無料。

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